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イージェイHD Research Memo(1):M&A戦略で技術基盤の拡充が進み、成長ポテンシャルが高まる

■要約

E・Jホールディングスは、総合建設コンサルタントの大手である(株)エイト日本技術開発を中核会社とする持株会社である。公共事業等における企画から計画策定、調査、設計、施工管理や維持管理まですべての工程においてサービスを提供できることを強みとする。従来は官公庁向けが売上の8割前後を占めていたが、2024年9月に民間向け地質調査を主に展開する(株)東京ソイルリサーチ(以下、TSR)を子会社化したことにより、2026年5月期は約7割の水準となった。今後は民間及び海外事業向けも強化しながらさらなる成長を目指している。

1. 2026年5月期の業績概要
2026年5月期の連結業績は、売上高で前期比9.1%増の46,586百万円、営業利益で同4.2%増の4,669百万円と会社計画(売上高47,000百万円、営業利益5,000百万円)を若干下回った。大型案件を含む一部業務の工期延伸があったほか、外注費の増加などが下振れ要因となった。前期比では人件費や外注費、研究開発費の増加を増収効果で吸収し、2期連続の増収増益となり過去最高を更新した。TSRの業績が通年寄与(前期は8ヶ月分)したことも収益増に貢献した。

2. 2027年5月期の業績見通し
2027年5月期の連結業績は、売上高で前期比5.2%増の49,000百万円、営業利益で同13.5%増の5,300百万円と増収増益が続く見通しである。豊富な受注残(2026年5月期末30,677百万円)を抱えているほか、2026年度も国土強靭化などをテーマとした公共投資が堅調に推移することが背景にある。利益面では、DXの推進による間接コストの抑制に取り組むことで収益性の向上を図る。なお、2026年7月末に(株)気象工学研究所の全株式を取得し子会社化した。同社は今期業績への影響を軽微としているが、弊社では業績計画の上振れ要因になると見ている。2026年3月期の売上高は1,085百万円、営業利益は276百万円で、関西電力を主力顧客とし業績は安定して推移している。同社は気象工学研究所が持つ気象・防災分野における高度な知見・技術を取り込み、関西電力以外の顧客へ展開することでシナジーを創出していく考えだ。

3. 第6次中期経営計画と長期ビジョン
2026年5月期よりスタートした第6次中期経営計画「E・J-Plan2027」では、「基幹事業の拡充と新領域の開拓」「海外ビジネス本格化への挑戦」「バリューチェーンの強化」「サステナビリティ経営の推進」を基本方針に掲げ、2028年5月期に売上高500億円、営業利益59億円を目標に設定した。M&Aによる技術基盤の拡充や、経営DXの効果が今後顕在化する見通しであり、2028年5月期の業績目標達成は可能であると弊社では見ている。また、同社は6つの資本(人的資本、知的資本、製造資本、社会・関係資本、自然資本、財務資本)を基盤とした価値創造モデルによりさらなる成長を目指しており、長期ビジョン「E・J-Vision2030」で掲げた2031年5月期の業績目標(売上高500億円、営業利益60億円)は、第7次中期経営計画で改めて設定する予定だ。

4. 株主還元策
株主還元策として、引き続き株主資本配当率(DOE)3%以上を目安に累進配当を実施していく。2026年5月期の1株当たり配当金は前期比2.0円増配の69.0円(DOE3.1%)と9期連続の増配を実施した。2027年5月期は創立20周年の記念配当10.0円を加え、同13.0円増配の82.0円を予定している。

■Key Points
・2026年5月期は堅調な公共投資を背景に過去最高業績を更新
・2027年5月期は生産性向上により利益率が上昇
・6つの資本を基盤とした価値創造モデルの進化により、さらなる成長へ
・2027年5月期は記念配当を加え、1株当たり82.0円の配当を予定

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

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