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ROXX:3Q単体で過去最高売上と営業黒字を達成、AI活用による生産性維持と独自SNS集客が寄与

ROXXは、「時代の転換点を創る」をミッションに掲げ、ノンデスクワーカー(ブルーカラー層)の正社員転職に特化したプラットフォーム「Zキャリア」を展開するHR Tech企業である。同社が発表した2026年9月期第3四半期決算は、主力であるZキャリア事業の牽引により、四半期単体売上高が前年同期比17.6%増の13億44百万円と過去最高を更新し、営業利益も前年同期比98.5%増の79百万円と大幅な増益を達成した。キャリアアドバイザー(CA)の大幅増員を進めながらも、独自開発のAIツール群によって高い生産性を維持し、さらに自社で培ったAIオペレーションを他社へ外販・実装する「FDE(Forward Deployed Engineer)事業」の立ち上げなど、独自のポジショニングと技術力を活かした高成長フェーズに入りつつある。

2026年9月期第3四半期決算動向:四半期ベースで過去最高売上を更新、コスト効率化も寄与し営業黒字を拡大
2026年9月期第3四半期累計の業績は、売上高3,221百万円(前年同期比1.7%減)、営業損失399百万円(前年同期は743百万円の損失)と、前年同期に比べて損失幅が大幅に縮小した。四半期単体(第3四半期)で見ると、売上高は1,344百万円(前年同期比17.6%増)、営業利益は79百万円(同98.5%増)、当期純利益は66百万円(同116.5%増)となり、トップライン・ボトムラインともに極めて力強い進捗を示している。
内訳を見ると、自社キャリアアドバイザー経由の「パフォーマンス収入」が戦力化CAの増加によって前年同期比39.2%増と高成長を牽引した。また、パートナー紹介会社経由の売上についても、AIツールの外販が奏功して好調に推移している。費用面では、新卒・中途採用に伴う人員投資を計画通り進めつつも、SNSを活用した集客効率の改善によって売上高対比の広告宣伝費を抑制したほか、本社オフィス移転に伴う地代家賃削減など販売管理費の最適化が進んだことが大幅な増益要因となった。

競争優位性と強固なビジネスモデル:AIによる業務標準化とSNS集客、実運用に根差したFDE展開
同社の強みは、従来の大手人材紹介会社が手薄であったノンデスクワーカー市場において、競合不在の強固なポジションを確立している点にある。この領域は採用枠が数百〜数千名規模の大企業顧客が多く、求職者の正社員化ニーズも極めて強い。
加えて、同社はAI技術を自社の現場オペレーションに深く組み込むことで、組織拡大と生産性向上を両立させている。足元ではCA数が124人(前年同期比42人増)に拡大し、新人比率が30.8%と上昇しているにもかかわらず、自動架電システムや議事録自動連携、AI育成プログラム(BootCamp)等の活用により、戦力化CA1人当たり生産性は8.6百万円と高水準を維持している。集客面でも、他社が獲得単価(CPA)の高騰に直面する中、InstagramやTikTok、YouTubeなどのSNS動画コンテンツを活用した独自マーケティングを展開し、求職者登録数(累計64.1万人、前年同期比25.8%増)の拡大と面談単価の大幅な改善(同39.4%改善)を同時に実現している。
さらに、自社の人材紹介業務で磨き上げたAIツールを顧客企業の基幹システムや業務に直接組み込む「FDE事業」を本格始動させており、パーソルイノベーション   といった大手企業への導入が進んでいる。単なるSaaS提供にとどまらず、現場の業務プロセス変革まで一体で担うインサイドアウト型のFDEは、同社にとって収益源の多角化と限界コスト抑制をもたらす第二の成長エンジンとして期待される。

通期見通しと中長期の成長ビジョン:通期営業黒字化の達成見通しと売上高100億円に向けたロードマップ
2026年9月期の通期連結業績予想は、売上高5,000百万円(前期比10.8%増)、営業利益45百万円、経常利益1百万円、当期純利益1百万円を据え置いている。第3四半期単体で79百万円の営業利益を計上しており、通期での本業営業利益の黒字化達成に向けた蓋然性は極めて高い。なお、オフィス移転に伴う違約金等(58百万円)の営業外費用が発生しているものの、構造改革による収益基盤の改善は着実に進んでいる。
中長期的には、巨大なノンデスクワーカー市場における圧倒的シェアの獲得を足がかりに、既存事業の年間30%超の成長と、M&Aや周辺生活課題解決領域(金融・住まい・教育等)への展開を組み合わせることで、売上高100億円の早期達成を目指している。求人企業に対する採用支援のみならず業務効率化(FDE)や付随ビジネスのクロスセルも視野に入れており、持続的な成長シナリオを描いている。

資本政策と総括
資本政策については、当面は得られたキャッシュを事業拡大およびシェア拡大のための成長投資へ優先的に再投資する方針をとっており、今期の配当予想は無配としている。まずはノンデスク領域におけるデファクトスタンダードとしての地位を確立し、急成長を通じて中長期的な企業価値を最大化することを目指している。
総じてROXXは、労働力不足が深刻化するノンデスク領域において独自のビジネスモデルを確立し、AIテクノロジーによる高い生産性とSNS集客力を武器に急成長を遂げている。第3四半期での過去最高売上更新と営業黒字化を足がかりに、通期の営業黒字化達成、ならびにFDE事業を含む中長期的な収益拡大ロードマップの進捗に引き続き注目していきたい。

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