ヘッドウォータース
■ヘッドウォータース 篠田様
客観的な視点のみで評価するのであれば、そのような懸念やリスク自体は当然存在すると言えます。
しかし、なぜ当社がエンタープライズ向けのデータ統合基盤等の領域において、誰もが知る大手のコンサルティングファームや大規模SIerを相手に競り勝ち、受注を獲得できているのかといえば、その最大の理由は圧倒的な「導入実績」にあります。大和証券様や第一生命様をはじめとする先進的な実績があるからこそ、他のエンタープライズ企業様に対しても説得力とリアリティのある具体的な提案を行うことが可能となっております。
世の中のほとんどの技術やプロダクトにおいて「絶対に模倣できないもの」は存在しません。生成AIモデル自体や各種OSであっても構造上の再現は可能です。そうした環境下で最終的に勝敗を分ける要素は、事業モデルや成長戦略に加え、企業の「カルチャー」や「組織・チームの体制」であると考えております。
当社は、従来のシステムインテグレーションやコンサルティング、SaaSのあり方そのものを再定義・刷新することを目指している企業です。AIをフル活用し、他社には真似のできない高度な実装を追求することに全社的なエネルギーを集中させております。
かつてIT市場において巨大な先人企業が存在する中でGAFAが急速に台頭した歴史を見ても、最新テクノロジーをいち早く実装していくカルチャーと機動的な組織体制を備えた企業には大きな優位性がありました。現在のAI市場においても、当社のような新興企業は極めて優位なポジションに位置していると実感しております。
従来、エンタープライズ企業のシステム選定において当社のような規模の企業がコンペに参加することは困難でした。しかし現在では、最新のAI領域において大手SIerやコンサルティングファームだけでなく、当社のような専門企業を参画させるよう顧客側の経営層から強い要請が入るケースが増加しております。最先端の実装力を求める企業様とのコンペティションにおいては、当社の提案のリアルさが評価され、勝ち続けている状況です。
したがって現在は、他社からの追随を恐れる段階ではなく、既存の市場構造そのものを転換していくフェーズにあると捉えております。後ろを振り返るのではなく、常に市場の先頭に立って成長を加速させてまいります。
お答えになっているかどうか少しわかりませんが、このような気持ちでおります。
質問
BBDイニシアティブとの統合効果について、現時点で最も成果が出ている領域はどこでしょうか。また、当社の想定を上回るシナジーや成果があれば教えてください。
■ヘッドウォータース 篠田様
現時点で最も大きな成果が現れているのは、BBDイニシアティブ側のエンジニアにおける「AIエンジニア化」の取り組みです。
BBDイニシアティブのグループ内にはシステムエンジニアリングを担う組織や、創業事業であるSaaS開発のエンジニアメンバーが多数在籍しております。これらの人材に対して当社からAI実装の支援や高度なAI教育を急速に推進しており、開発現場のAI適応という側面で非常に高い導入効果が上がっております。このエンジニアリング機能のAI化こそが、短期的に売上や利益の拡大へ最も早く寄与する領域であると実感しております。
一方で、本統合における最大のシナジーであり本丸と位置づけているのが、BBDイニシアティブの従来のSaaS事業を中小企業向けの「AIエージェント型サービス」へと刷新する取り組みです。当社が大企業向け案件で培ってきた先進的なテクノロジーや導入ノウハウを汎用化・低価格化し、広範な中小企業市場へ展開していく戦略を進めております。
自ら既存のSaaSモデルをAIエージェントへとリプレースしていくプロジェクトは極めて着実に進行しており、現在関連するサービスが相次いでリリースされている段階です。このSaaSからAIエージェントへの転換事業は、中長期的にも最も大きなインパクトをもたらす領域として期待しておりますが、業績数値として本格的に貢献し始めるまでには半年から1年程度の期間を見込んでおります。
質問
従業員数はBBDイニシアティブとの合併により大きく増加したことは理解しています。一方で、合併の影響を除いたオーガニックベースで見た場合、人員採用や組織拡大は順調に推移しているのでしょうか。また、今後の成長を支える人材確保の状況についても教えてください。
■ヘッドウォータース 篠田様
わかりました。ありがとうございます。オーガニックベースでの採用活動につきましても、非常に順調に推移しております。
前期におきましても従業員数が約150名純増するなど、積極的な組織拡大を進めてまいりました。今期につきましても現時点でそれに近いペースで順調に増員が進んでおります。残り期間の状況にもよりますが、計画に沿った拡大ペースをしっかりと維持できている認識です。
人材の獲得状況につきましても大変好調です。本日(9月1日)におきましても意欲的で頼もしい新入社員の方々を多く迎えることができ、組織の層が一段と厚くなっております。
また、獲得できている人材の専門性の幅や深さという点でも強みが増しております。先般発表いたしました量子コンピューティング分野における論文発表の取り組みに象徴されるように、学術的なアプローチに長けたアカデミックな人材から、現場で高度なAIエージェントを構築・実装できるエンジニアまで、多様で優秀なメンバーが集結した強いチーム体制が構築できております。今後も事業成長を支える人材基盤の拡充を推進してまいります。
質問
大株主として貴社の成長、将来性に強い期待を寄せ、株式を長期保有しております。前回の質疑応答において、プライム市場昇格まであと2年という方針を示されていましたが、この目標時期に向けた具体的なロードマップ変更はないか、お聞かせいただけますでしょうか。
■ヘッドウォータース 篠田様
ありがとうございます。提示しておりますロードマップの通り、当社はプライム市場への昇格を明確な目標として定めており、その方針に切り替えや変更はございません。
プライム昇格に向けた最大のテーマは「利益基準のクリア」にございます。2年間で累計25億円という利益水準を目指すことになりますが、BBDイニシアティブとの統合により、グループ全体として年間10億円前後の利益を確保できる事業基盤が整いつつあります。
株式会社ヘッドウォータース:2026年12月期第2四半期決算説明会文字起こし(10)に続く