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鎌田智氏(以下、鎌田):こんにちは。株式会社クエスト代表取締役社長執行役員の鎌田です。よろしくお願いします。
本日はスライドのアジェンダに沿ってご説明します。まずは会社概要について、強みも含めてお話しした後、当社が認識している事業環境についてご説明します。続いて、これに基づいた事業成長戦略と株主還元の方針についてお話しします。
当社概要
鎌田:会社の概要です。当社は株式会社クエストで、連結子会社が2社あります。株式会社エヌ・ケイと株式会社セプトの3社体制で事業を展開しています。
設立は1965年で、昨年ちょうど創業60周年を迎えました。上場市場は東証スタンダード市場で、従業員数は約1,100名です。また、拠点は東北から九州まで全国を網羅しています。事業内容は、システムの開発、保守、そしてインフラサービスが主なものです。
Quest is
鎌田:クエストを一言で言うなら、「大手企業を中心とした優良企業をITの力で支え続ける」といった息の長いビジネスを展開しています。
ますますIT投資・デジタル化が期待される顧客産業
鎌田:当社は、お客さまのポートフォリオを定義して事業を展開しています。スライドにある8つのポートフォリオは、ますますIT投資やデジタル化が期待される産業において、我々が身近に感じる業態で、なくてはならない「モノ」や「コト」を提供しているお客さまになります。
お客様との共創によるビジネスの実績
鎌田:当社は、60年の歴史を持ち、お客さまとの共創を通じたビジネスの実績を大切にしています。
スライドには4つの事例を載せています。スライド左上の半導体は、最近、日本における半導体事業の拡大を政府が主導している背景もあり、需要は非常に伸びています。
左下の鉄道については、首都圏を運行する主要な鉄道会社向けに、シート予約システムやポイントシステムの開発、運用、保守を手がけています。
そして、右上にあるコンテンツ(エンタテインメント)は、昨今、ライブイベントなどが流行っていますが、当社は国内最大級のライブハウスのネットワーク構築や運用、保守を担当しています。
右下のスポーツもエンタテインメントの一環になります。スポーツチームとファンをつなぐアプリケーションを開発し、運用しています。このように、お客さまとの共創によるビジネスの実績をこれまで積み重ねてきました。
「ありがとう」が繋ぐおもてなし型ITサービス
鎌田:当社は「『ありがとう』が繋ぐおもてなし型ITサービス」という方針のもと、お客さまと非常に近い距離感で、「ありがとう」を真ん中に置いて事業に取り組んでいます。
お客さまのニーズに答え、共に成長する精神で、「おもてなし」ITサービスを提供しています。その結果としてお客さまはビジネスの拡大や伸長を実現し、「ありがとう」という言葉をいただいています。そして、この循環から生まれる誠実なサービスマインドを醸成している状態にあります。
スライド中央の「ITの未来は『ありがとう』の中にある」とは、「ありがとう(ARIGATOU)」の中に「I」と「T」が含まれていることを表現しています。
成長の軌跡
鎌田:当社は創業以来60年間、1度も赤字決算がなく、堅実かつ着実な成長を続けてきました。
成長を積み上げてきた当社の強み
鎌田:当社の強みについてご説明します。当社が成長を積み上げてきた強みを5つに分類して整理しています。
左から順に、まず顧客基盤では一次請け案件比率が90パーセント以上を占めています。また、50年を超えるグローバルな運用実績があります。堅実経営という点では、顧客産業ポートフォリオをしっかりとマネジメントしてきました。
さらに、着実な成長を支える継続的な案件比率が70パーセント以上となっています。先ほどお話しした「おもてなし」の精神に関連する、人と企業文化という面では、サービスエクセレンスSE成熟度評価で、情報通信業として初となる最高位の評価をいただいています。
塩谷航平氏(以下、塩谷):一次請け案件比率が90パーセントを超えるとのことで、ほとんどが一次請け案件だと思います。一次請け案件は利益率が高く、価格改定しやすい、また、浸透しやすいという印象があります。御社の場合、この点はいかがでしょうか?
鎌田:長年の取引を経て、時代の流れに即した利益率で大手企業と取引をしています。
塩谷:足元の人件費高騰も吸収できるような取引条件になっているということでしょうか?
鎌田:そのとおりです。我々のお客さまは大手の優良企業が多く、昨今の政府主導のインフレ傾向をご理解いただいているため、概ねインフレに追従できていると考えています。
顧客基盤
鎌田:先ほどご説明した内容の内訳をご紹介します。一次請け案件比率90パーセント超について、主要なお客さまはスライドに記載のとおりです。日本を代表するような優良企業が中心となっています。
また、このようなお客さまの中にはグローバル規模で活躍している企業も多く、当社のグローバルレベルでのシステム運用実績は50年以上となります。
塩谷:取引先の内訳には、そうそうたる会社名が並んでいると思います。一方で、景気の影響を受けやすく、業績が動きやすい半導体関連や製造業が含まれていると思います。取引先側の景気サイクルの影響などはありますでしょうか?
鎌田:当社はシステムの運用実績が売上全体の7割ほどあります。製造業とはいえ、例えば半導体などは生産を止めることのできない重要な分野です。そのため、いわゆるシリコンサイクルの影響を大きくは受けない業態だと考えています。
バランス経営
鎌田:堅実な経営の強みとしては、先ほどご説明したとおり、お客さまの産業ポートフォリオ8業界をしっかりマネジメントしているという点が挙げられます。
これらを大きく3つに分類し、重点強化領域、安定成長領域、社会課題解決領域としています。重点強化領域が46パーセント、安定成長領域が42パーセントというバランスになっています。
長期的な収益モデル
鎌田:当社は設計から開発、運用、保守までを含めた長期的な収益モデルを構築しており、リピート率は約70パーセントとなっています。
継続案件については、システムの安定稼働といった運用や機能改善などの保守業務、サーバーやネットワークの監視運営、そしてアウトソーシング受託に取り組んでいます。さらに、IT化やDX推進のパートナーとしての伴走支援を基盤に事業を展開しています。
一方で、事業拡大として新規案件で構築したシステムを保守、運営していくことで、安定した収益モデルを維持しています。
塩谷:継続案件比率70パーセントについて、2024年度、2025年度で横ばいとなっている背景として、新規案件が増えた一方で既存案件が解約されたなど、内訳についてお答えいただける範囲で教えていただけますか?
鎌田:継続案件は、比率的には横ばいとなっていますが、既存案件の解約はそれほど大きくありません。継続案件を着実に積み上げているだけでなく、新しい案件を上乗せすることで成長しつつ、全体をコントロールしているようなイメージで捉えていただければと思います。
塩谷:全体の案件売上が前年比で大きく増加する一方、比率が変わらないということは、新規案件が増えているということですね?
鎌田:おっしゃるとおりです。
人と企業文化の強み
鎌田:人と企業文化の強みとしては、誠実な企業風土から「おもてなしマインド」を生み出している点になります。
ITがあらゆるタスクをこなす時代であっても、価値創造の中心はやはり人間であるという考えから、我々は人を中心に据えています。スライドにありますように「おもてなし規格認証」の取得や、「サービスエクセレンスSE成熟度評価」の認定を受けています。
クエストの5つの強み
鎌田:これまでご説明した当社の5つの強みをIT技術に加え、お客さまの業務に対する深い理解を基盤に、さらなる成長の源泉とするため、今年4月に事業ブランド「Unite」をリリースしました。
事業ブランド「Unite」
鎌田:先ほどの5つの強みに対し、トップに位置するのは当社の業務知識だと考えています。この業務知識に最新のテクノロジーを掛け合わせ、さらに「おもてなし」の心でそれらを1つにしていくことで、お客さまに寄り添う新しいサービスの創出に挑戦していきます。
「Unite」は「つなぐ」という意味です。お客さまとインフォメーションテクノロジーをつなぐ、お客さまの経営とテクノロジーをつなぐ、さらにお客さまとお客さまをつなぐ、そのようなお手伝いをしたいという意味を込めて「Unite」をローンチしました。
市場動向
鎌田:我々が認識している事業環境についてご説明します。市場動向は変化する中、当社の事業に対する大きなインパクトは、スライドの3つに集約されると考えています。
1つ目は、生成AI市場です。ここ3年ほどでOpenAIが登場して以降、さまざまな技術が急速に広がり、マーケットを拡大していると考えています。
2つ目は、半導体市場です。生成AI向けのデータセンターでのサーバー需要に伴い、半導体の需要が非常に大きくなっています。
3つ目は、セキュリティ市場です。特に日本では、大手のお客さまでもセキュリティインシデントが発生していることから、セキュリティ対策に対する需要が大きく成長していくと見込んでおり、当社の成長機会があると考えています。
AI導入・活用状況
鎌田:まずAIの状況についてお話しします。多くの企業が他社からの提案や内製によってAIの業務利用を進めていますが、意外にも期待する成果に達していない企業が多いのではないかと思います。
スライドに示しているとおり、一定の成果は出ているようですが、「AIの成果が期待以下」という企業は75パーセント程度、「AI導入前(準備段階)」の企業が60パーセント程度となっています。
生成AIは、学習モデルが2ヶ月から3ヶ月に1回の頻度でローンチされています。AIが学習した地球上のデータ量は基本的にインターネットを中心としたデータに基づいていると考えられます。スライドにあるように、その割合は0.00017パーセントに過ぎないと言われています。
残りの99パーセント以上のデータは、民間企業や自治体の中に眠っているデータであり、これからはこれらのデータを活用し、経営や事業に活かしていく時代になるだろうと考えています。
業務量・データ量の増加を支えるAI活用
鎌田:半導体については、非常に大きな需要があり、急拡大している状況です。生産量や生産品目が増えており、それに伴いデータ量や業務の量も急増しているとうかがっています。
当社には半導体関連のお客さまも多くいらっしゃり、「増員だけでは追いつかない状況だ」というご相談もいただいています。このギャップを埋めるために「AIを活用したい」「データを活用したい」といったご相談を実際にいただいており、この領域に活路があるのではないかと考えています。
セキュリティ
鎌田:セキュリティについてお話しします。昨今、日本国内でも大手の優良企業のお客さまでインシデントが発生しています。そこからいろいろと学ぶことがありました。これまでは、スライド中央に記載しているPrevent(予防)やDetect(検知)といった領域にコストやリソースを集中させていました。
しかし、最近の事例をもとに考えると、まずはPrepare(備え)が重要です。また、何かが起きた際のRespond(対応)やRecover(復旧)も重要であり、このあたりが核となっていくのだろうと考えています。
そのため、リソースやコストはスライド左右の領域にシフトしていくことになり、我々もこのような分野を牽引し、ナビゲートしていきます。このような取り組みが、当社の活路になると考えています。
クエストはこれからどのように成長していくのか?
鎌田:具体的な事業成長戦略として、先ほどお話しした事業ブランド「Unite」の進め方についてスライドに記載しています。基本的な考え方は「顧客の高度な課題を解決し、IT技術を通じて社会に貢献する」です。
1つ目は「AI×顧客共創」です。拡大する生成AIの需要をいかに取り込むか、そのために開発力をどのように強化するか、が鍵だと思っています。
2つ目は「産業×業務知識」です。我々の強みである業務知識を活かし、特に拡大している半導体市場を支える技術と人材を通じて、成長をどのように取り込むかが重要だと考えています。
3つ目は「セキュリティ×おもてなし」です。サイバーレジリエンスの強化に加え、セキュリティソリューションを展開していきたいと考えています。
01 AI時代の成長機会は「業務知識」にある
鎌田:我々としては、AI時代における成長機会は「業務知識」にあると考えています。長年にわたり運用保守で培ってきた業務理解を活かし、データとAIをどのように活用していくかが大切であり、その活用にあたり、パートナーとしてお客さまと共創していくことが重要だと思っています。
スライドの図は顧客共創によるAI活用ソリューション創出モデルを示しています。左側から順に、まず、当社には長年の運用保守で培った業務知識があり、お客さまから「AIを活用したい」というご相談をいただきます。
例えば陳腐化した運用保守領域に関して「経験豊富な人材が抜けてしまう」「ノウハウを蓄積・継承したい」といったご相談をいただくことが増えています。そうした課題に対する解決策の一つとして、AIの活用をご提案し、お客さまとともにAI共創活動へと発展していくケースが増えています。
我々は、こうした共創活動で創出したソリューションをぜひ横展開していきたいと考えています。
なお、スライドには記載していませんが、「AI Studio」というサービスもローンチしています。業務知識を基盤にしたお客さまとの共創やAI活用ソリューションを成長機会として進めていきたいと思います。
02 半導体生産の高度化を支えるAI活用
鎌田:先ほどご説明したとおり、半導体生産において生産量や生産品目、業務量が増加し、それに伴ってデータ量も増加しているため、サプライチェーンが非常に複雑化しています。
そのため、サプライチェーンにAIを活用して生産性を向上させたり、在庫のコントロールを最適化したりするなど、ITで支えることに取り組んでいます。単なるテクノロジーの導入ではなく、当社の業務知識を組み込み、お客さまと協力して解決するモデルを現在実践しています。
このサプライチェーン改革は、半導体のお客さまだけでなく、製造業のお客さまにも横展開できると考えており、しっかりと取り組んでいきたいと思います。
03 設計から運用までの伴走支援がセキュリティを支える
鎌田:セキュリティに関しては、高度化、巧妙化するセキュリティ脅威に対して、最適な設計と一気通貫した運用サービスを目指します。
基本的には「おもてなし」と掛け合わせ、「かかりつけ医」をコンセプトにして、セキュリティサービスを展開していきたいと考えています。
実際にさまざまな会社が集まった統合パッケージのようなソリューションを「サイバーレジリエンス・パッケージ」というプラットフォーム内で提供するサービスをサイリーグ社と一緒に開始しました。
塩谷:「かかりつけ医」セキュリティサービスは、企業にとって非常に頼りになるサービスだと思います。おそらく御社でも、一定の人員を割り当てなければ成り立たないサービスだという印象を受けますが、この認識で合っていますか?
鎌田:現在、セキュリティ人材は非常に稀少で需要が大きい一方で、エンジニアの数は少ないという構造的な課題があります。このため、当社でも人材育成を進め、エンジニアを確保し整える動きを進めています。
塩谷:現状御社にはエンジニアが何名ほどいらっしゃるのでしょうか?
鎌田:エンジニアといっても幅広い職種・スキルが含まれるため、何名というかたちで見ているわけではありません。現在は他の企業も含めた業界全体の人材母数で考えています。そのため、具体的なエンジニアの数について、本日は正確にお答えできない状況です。
Uniteで実現する中長期経営計画 (Quest Vision2030)
鎌田:中期経営計画を進める中で、現在「Phase2」の最終年度を迎えています。これから2030年に向けて「Unite」という事業ブランドを中心に、先ほどご説明した「AI×顧客共創」「産業×業務知識」「セキュリティ×おもてなし」などを強化していきます。
いよいよ今年度は「Phase3」となる第3期中期経営計画の策定年度となるため、具体的なアクションプランを練り、2030年を迎えたいと考えています。
塩谷:2030年までの中期経営計画では、御社の売上高は183億円から200億円になると見込まれており、CAGRで見ると約2パーセントから3パーセント程度になると思います。
先ほどのご説明にあった御社のクライアント先には、キオクシアグループをはじめ、非常に市場が伸びている領域の企業が多い中で、年率2パーセントから3パーセントの成長というのはやや保守的な数字として見込まれているのでしょうか? もしくは、他に背景があって設定された数字なのか、教えていただけますか?
鎌田:売上高200億円超という目標は2020年に策定した数字であり、現状としては少し前倒しで進んでいる状況です。したがって、この数字は保守的というより、策定時期が古いために現状に合わなくなってきているというのが正確なところです。
そのため、第3期中期経営計画の中で、このあたりの精度をしっかりと上げ、最新の数字を発表できるよう取り組んでいきたいと思いますので、ぜひご期待いただければと思います。
塩谷:楽しみにしています。中期経営計画では企業価値の目標値も示されています。売上高200億円で利益率が改善することにより、時価総額や企業価値が上がるという認識ですが、こちらも新しい中期経営計画が発表された後の数字として、目指す企業価値250億円というイメージでよろしいでしょうか?
鎌田:そのようにご理解いただければと思います。
塩谷:中期経営計画の数字がアップデートされるタイミングで、企業価値のターゲットである250億円のラインも変更される可能性があるのでしょうか?
鎌田:企業価値の目標値については、しっかりと再精査しながら進めていきたいと思います。目指すべきはこの数値だと考えています。
株主還元方針
鎌田:株主還元に関しては、方針を3つ掲げており、過去から変更ありません。安定的かつ継続的な配当水準の維持と向上、業績に応じた利益還元、将来への成長投資と不測の事態への備えとのバランス、という3つです。
配当水準は、目安として連結配当性向35パーセント以上、DOE4.0パーセント以上としています。
塩谷:御社は2019年度から連続増配を実施しており、還元の姿勢は非常に好意的に評価されていると思います。毎年の実効的な下限としては、連結配当性向35パーセント以上とDOE4.0パーセント以上のどちらを優先して採用されているのか、なにか基準があれば教えていただけますでしょうか?
鎌田:基本的には両立を目指しています。連結配当性向35パーセント以上とDOE4.0パーセントを目標としており、両方を意識しながら、継続的な株主還元に取り組んでいるのが現状です。
塩谷:自己資本が積み重なる中で、DOEが採用されると、増配の1つのドライバーになるかと思います。今後、御社がM&Aなどを検討される中で、成長投資と配当についてどのようにお考えか、おうかがいできればと思います。
鎌田:対処すべき課題の中に、ビジネスパートナーとの戦略的なアライアンスや、M&Aを含む人材獲得の強化を明記しています。ここでは特に技術的な分野を中心に考えています。ただし、具体的な規模や対象領域については個別案件となり、現時点では触れられることは特にないと考えています。
株主・投資家の皆様へ向けた取組み
鎌田:当社では株主や投資家のみなさまに企業理解を深めていただくため、さまざまな施策を行っています。
1つ目は「情報を届ける」ため、経営や業績をタイムリーに開示しています。また、株主通信「QUEST REPORT」の発行、適時開示情報の迅速な発信、決算説明書など事業戦略の開示も行っています。今年もエクイティストーリーを発表しており、このような適時の情報開示に努めています。
またスライド右上の「対話を増やす」として、本日初めてとなる個人投資家向けの説明会への参加、IRの問い合わせフォームへの対応、そして対話を通じたご意見、ご要望の把握に努めています。
また、認知度がまだ低い現状を踏まえ、当社の魅力を幅広い層へ発信するために、メディア出演も行っています。さらに、クエストグループ公式アンバサダー「クイニー(Quinee)」を作り、アンバサダーを通じた発信を開始しています。
左下の「還元する」では先ほども触れましたが、継続的な株主還元を実施するため、株主還元方針に基づく安定配当の継続と成長投資のバランスを重視しています。
配当実績・配当予想
鎌田:配当実績と配当予想です。2019年度から毎年増配しています。今後も増配を意識して取り組んでいきたいと考えています。2026年度の配当予想は61円と開示しています。
ARIGATOU
鎌田:最後は、我々の企業カルチャーとして「ITの未来は『ありがとう』の中にある」で締めくくりたいと思います。
向井沙耶氏(以下、向井):スライドのクイニーちゃんの毛並みがリアルで、つい凝視してしまいました。
質疑応答:2030年度の売上高目標達成に向けた最大の成長ドライバーについて
向井:「2030年度の売上高200億円超に向けて最大の成長ドライバーはなんでしょうか?」というご質問です。
鎌田:成長ドライバーの1つ目は、データとAIの活用だと考えています。現在、経営戦略や事業戦略を中心にデータを活用しているお客さまが多くいらっしゃるため、そこに対して我々が積極的に取り組んでいきたいと思います。
2つ目は、当社の半導体のお客さまは大企業が多く、かつ多くの案件をお任せいただいており、現在非常に追い風が吹いている状況です。お客さまの要望をしっかり実現し、一緒に課題を解決することは、重要なドライバーであると考えています。
3つ目は、サイバーセキュリティです。当社はセキュリティが話題になる以前からセキュリティオペレーションセンターというサービスを立ち上げており、これを基盤として事業を拡大していきたいと考えています。「おもてなし」やデータ、AIを活用して、この領域でも攻めていきたいと思います。
向井:セキュリティオペレーションセンターというのは、具体的にどのようなサービスなのでしょうか?
鎌田:セキュリティオペレーションセンターでは、ネットワーク機器やセキュリティ関連のソフトウェアのログを24時間体制で監視し、インシデントが発生した際には即座に対応するというサービスを行っています。
質疑応答:今後の収益の柱となる事業について
向井:「AIやデータエンジニアリング事業を今後どのように収益の柱に育てていきますか?」というご質問です。
鎌田:AIそのものが、事業として差別化を図る鍵となるわけではないと考えています。我々が60年間にわたり積み上げてきた業務の知識こそが重要です。業務の知識とはデータの意味を深く理解しているということになるため、知識を活用し、掛け算で展開していくことが、当社の収益の柱となるのではないかと考えています。
質疑応答:半導体分野における市場や顧客の開拓計画について
向井:「半導体分野への強みを活かして、今後どの市場や顧客を開拓していきますか?」というご質問です。
鎌田:半導体は、製造業の中でも参入障壁が高い業界です。設備からは莫大なデータが集まり、サプライチェーンの管理も徹底する必要があります。また、製造の品質向上や生産性向上にも取り組まなければならない業態です。
そのため、半導体分野で培ったノウハウは他の製造業への横展開が容易であり、次に進むべき方向として注目しており、これが当社の強みになると考えています。
質疑応答:IT人材の採用および育成について
向井:「成長を支えるIT人材の採用や育成について、現状はどのような状況なのか、また今後どのような施策を進めていく予定なのかについて教えてください」というご質問です。
鎌田:現状は基本的には人工ビジネスですが、今後進めていくのはフロー型とストック型を含むソリューションビジネスです。ただし、これを考えるのも人です。そのため、人材の獲得は今後も継続して行っていく必要があると考えています。
現在はITエンジニアの需給ギャップが依然として大きいため、採用には依然として苦戦しつつも、さまざまな施策を講じ、人材を採用しています。採用は一定の成果が出ているため、今後は個々の人材をいかに育成していくかが重要であると考えています。
人材育成は、これまで当社が蓄積してきた知識を基盤として、積極的に進めています。また、当社のお客さまのリピート率は70パーセントに達しており、ここを基盤にしっかりと教育を行うことができる点は1つの重要なポイントです。これが当社のアドバンテージといえると考えています。
採用活動としては、新卒採用を継続することはもちろんですが、キャリア採用の強化も進めています。また、教育への投資や働きやすい環境の提供も大事であるため、これらを充実させ、アピールしながら採用活動を進めていきたいと思っています。
質疑応答:新卒採用人数と戦力化までの教育期間について
塩谷:新卒採用としては、毎年の採用人数は70人程度になるのでしょうか?
鎌田:50人から60人程度かと思います。
塩谷:戦力化するまでの期間としては、半年ほどを想定しているのでしょうか?
鎌田:早い場合は3ヶ月ほどで終了しますが、半年間はしっかり教育したいと考えています。ITエンジニアの基礎知識を習得するのにおおよそ半年かかります。それに加えて、最近ではAIやデータといったやや高度な領域も含まれるため、さらに3ヶ月追加している場合があります。そのため、全員ではありませんが、ケースによっては1年を要することもあります。
質疑応答:サイバーセキュリティ事業の将来性について
塩谷:「サイバーセキュリティ事業は将来の主力事業になり得るでしょうか?」というご質問です。
鎌田:主力事業にすべく現在取り組んでいる最中ですが、基本的にはこの分野はレッドオーシャンだと思っています。ただし、現状として、まだサポート体制が万全とはいえません。
特に手薄なのがスライド左右の領域です。ここをいかに取り組んでいくかが重要だと思います。備えも重要ですが、特に、なにかインシデントが発生した際の対応方法や復旧方法に勝機があるのではないかと考えています。
また、備えに関しては、今年度末から始まるサプライチェーン強化に向けたセキュリティ対策評価制度にも勝機があるのではないかと思っています。
塩谷:サプライチェーン強化に向けたセキュリティ対策評価制度とはどのようなものなのでしょうか?
鎌田:メーカーを中心として、部品や原材料のサプライヤー、設備事業者、その先にある部品会社など、サプライチェーン全体のセキュリティをきちんと担保していくことが、これからの時代に求められます。
そのような部分も含めてサービス化を進め、サービスのメニューも増やしています。しっかりと柱にしていきたいという意気込みで取り組んでいます。
塩谷:会社全体の売上に占めるサイバーセキュリティ事業の売上比率は、10パーセントほどなのでしょうか?
鎌田:サイバーセキュリティに限定した数字は公開していませんが、インフラ領域を合わせて全体の45パーセントから55パーセント程度とお考えいただければと思います。
塩谷:全体の売上の約45パーセントから55パーセントを占めているということですね。
鎌田:インフラ全体ではそのくらいです。
塩谷:インフラ全体の中にサイバーセキュリティが含まれているということですね。よくわかりました。
質疑応答:ストック型の運用保守サービスの拡大計画について
塩谷:「ストック型の運用保守サービスを今後どの程度まで拡大しますか?」というご質問です。
鎌田:基本的な考え方としては、我々の保守運用のコアサービスと呼んでいる部分が全体の約70パーセントを占め、残りの30パーセントをソリューションサービスとして考えています。それらの中にフロー型とストック型が混在しており、現時点ではその詳細内容については公開していない状況です。
ただし、イメージとしては、最終的な2030年に向けた中長期戦略の中で、計画をより細かく立てていくことを検討しています。そのため、公開の可否は別として、全体の約30パーセントを目指しているとご理解いただければ幸いです。
塩谷:2030年にフロー型とストック型(ソリューションサービス)の売上を全体の30パーセントとすることを目指しているということですね。
鎌田:ご理解のとおりです。
質疑応答:企業価値向上に向けた取り組みについて
塩谷:「2030年度の企業価値目標に向けて今後の提携方針などがあれば教えてください」というご質問です。
鎌田:企業価値向上に向けては、志を同じくするお客さまやパートナー企業との協業を通じて、提供価値やサービスラインナップの高度化を進めていきたいと考えています。また、パートナー企業とのアライアンス戦略も重要な取り組みの一つとして、今後も積極的に検討していく方針です。
その上で、企業価値向上としては、まずは利益率の向上が重要だと考えています。そのためには、付加価値の高い事業へと少しずつ事業形態を変えていくことが考えられます。そして、当然ながら利益率だけではなく、マルチプルの引き上げ等も含めて進めていきたいと思います。
最も重要なのは資本構成の適正化だと考えているため、この点をしっかりと管理し、進めていく考えです。
鎌田氏からのご挨拶
鎌田:みなさま、本日はご視聴ありがとうございます。我々は60年続いているITの老舗として、当面は2030年を目標に「Quest Vision2030」に取り組んでいますが、第3次中期経営計画の中ではその先を見据え、100年企業を目指して取り組んでいきたいと考えています。引き続き応援のほどよろしくお願いします。