■要約
1. ハイエンド人材の紹介とスキルシェアにより経営アジェンダの解決を支援
アクシスコンサルティングは、ハイエンド人材※1の人材紹介サービスとスキルシェアサービスを行っている。特に、激しく変化する時代のなかで高度化・複雑化する経営アジェンダ※2の解決に立ち向かう戦略実現人材※3に定評がある。人材紹介サービスでは、「AXIS Agent」というブランドで、コンサルティングファームのコンサルタント採用や、事業会社によるCxO(最高責任者)などエグゼクティブ層やマネージャー以上の採用をサポートしている。スキルシェアサービスでは、フリーコンサル「AXIS Solutions」とスポットコンサル「AXIS Advisors※4」を提供しており、フリーコンサルではフリーランスのコンサルタントによる課題解決プロジェクトを、スポットコンサルでは1回30分からコンサルティングを行っている。
※1 ハイエンド人材:「コンサルティング」「DX・IT」「CxO」に関して豊富な経験を有している、一般に言われるプロフェッショナル人材。同社に情報登録された段階でハイエンド人材と位置付けられる。
※2 経営アジェンダ:課題が高度で複雑に絡み合う現代における経営課題の総体を示す上位概念。経営アジェンダの解決には、ハイエンド人材の活用が必要となる。
※3 戦略実現人材:ハイエンド人材の上位概念で、戦略の構想にとどまらず、現場を動かし成果に導く力を持つ、戦略的思考と実行力を兼ね備えた人材。同社に情報登録されているハイエンド人材のうち、経営アジェンダ解決を目的にコンサルティングファームや事業会社に紹介・情報提供された人材を戦略実現人材と定義している。
※4 コンパスシェアから名称を変更する予定。
2. スキルデータベース、複合的なサービスの提供、戦略実現人材との連携に強み
同社の強みは、業界トップクラスのスキルデータベース、経営アジェンダに応じた柔軟な人材配置、戦略実現人材との中長期的な連携にある。スキルデータベースは、ハイエンド人材に特化し、業界トップクラスの約11万人の登録者を擁するほか、データ属性や拡張性、質の高さも競争優位につながっている。また、人材紹介とスキルシェアを組み合わせた複合的なサービスを提供しているため、クライアントの雇用形態にかかわらず、経営アジェンダに応じた柔軟な人材配置ができる点が強みとなっている。同社は、あらゆるキャリアにおいて戦略実現人材と伴走しているため、中長期的な信頼関係を構築できている点も強みである。こうした強みを背景に、キャリアを重ね採用権限を持つに至った戦略実現人材が、発注者として課題解決を同社に依頼するケースが増加している。
3. 3年間合計30億円の戦略投資により、2028年6月期営業利益14億円を目指す
同社はコンサルティングファーム向け人材紹介が主力だが、中長期成長のため、成長ポテンシャルの高い事業会社向け人材紹介とスキルシェアを新たな収益の柱として構築する方針である。このため中期経営計画(2026年6月期~2028年6月期)を策定し、構造的転換を本格化するとともに、3年間で合計30億円の戦略投資を実施して成長に弾みをつけることになった。そのうえで、AI社会におけるハイエンド人材を軸にスキルデータベースを拡充し、M&A・業務提携を通じて提供可能な機能や領域を拡張、人材ビジネスの枠を超えて経営アジェンダ解決を総合支援するプラットフォームへと進化する考えである。これにより、2028年6月期に売上高112.9億円、営業利益14億円を目指す。
4. 戦略投資の早期顕在化や子会社連結などにより中期経営計画は順調に進捗
中期経営計画初年度の2026年6月期の業績は、売上高が8,289百万円(前期比57.3%増)、営業利益が492百万円(同134.3%増)と好調な着地だった。ハイエンド人材の需要拡大に加え、システム開発や運用支援に強みを持つSSP((株)サン・システムプランニング)を連結したことが要因である。2027年6月期の業績について同社は、売上高9,600百万円(前期比15.8%増)、営業利益800百万円(前期比62.4%増)を見込んでいる。初年度で戦略投資効果が早期に顕在化したこと、SSPを連結化したことなどにより、中期経営計画2年目の売上高目標を上方修正した。このように中期経営計画が順調に推移しているため、戦略投資が一巡する最終年度の2028年6月期には、高い目標と言われている営業利益の達成も十分可能といえる。
■Key Points
・高度化・複雑化する経営アジェンダに対して、戦略実現人材を紹介する事業を展開
・スキルデータベースの量と質、複合的なサービス、戦略実現人材との連携に強み
・中期経営計画を策定して戦略投資を実施、2028年6月期に営業利益14億円を目指す
・戦略投資効果の顕在化や子会社連結などにより、2027年6月期も順調に業績拡大へ
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)