マネーボイス メニュー

MUSCAT GROUP、1Q売上高は前年比69.3%増と大幅成長 M&Aで加わったかならぼ・クリニック関連が牽引

Who We Are

大久保遼氏:株式会社MUSCAT GROUP代表の大久保です。2027年3月期第1四半期決算についてご説明します。よろしくお願いします。

当社は「Brand Produce Company」として、「Difference for the Future」をミッションに掲げ、「ニッチトップ戦略」で、さまざまな成熟市場の中から成長する市場を見いだし、ブランドをプロデュースして新たな価値循環を生み出すブランドプロデュースカンパニーです。

当社の特徴として、SNS等のマーケティングを強みに、EC、直営店、小売店など幅広い販売経路を横断することで、ニッチ市場特有の独自のブランド成長モデルを活用し、成長を遂げてきました。

MUSCAT GROUPのブランドプロデュースを支える3つの力

MUSCAT GROUPのブランドプロデュースを支える3つの力についてです。

1つ目は「新しいブランドを創り出す力」、2つ目は「ブランドを再生する力」です。この「再生する力」が、M&Aを行った事業を独自のモデルで急成長させる力を表しています。

そして、3つ目は「新しい売り方を実装する力」です。MUSCAT GROUPは従来の販売手法にとらわれず、「オンライン×オフライン×越境」などを一気通貫で設計し、自社で上流から下流までをまとめてブランドをプロデュースする方法に挑戦し続けています。

沿革

当社は創業期にSNSマーケティング支援事業としてスタートしました。その後、自社ブランドの成長期とM&Aによるブランド拡大を経て、昨期の通期決算で課題を解消し、第二成長期に突入しました。

この第二成長期では、M&Aを中心とした再現性のあるブランドの買収・運営や既存のオーガニックブランドの成長を通じて、利益水準を回復させ、さらなる成長を目指します。本日は、その第1四半期の決算内容をお話しします。

事業ポートフォリオ

当社の事業ポートフォリオです。当社は、自社ブランド領域として美容・コスメを中心としたブランド、企画・製造受託領域では企業の下請けとして商品を企画・製造する「松村商店」、さらにその他新規事業領域として、食を中心としたSNSマーケティング支援を行う「ライスカレープラス」という子会社で構成されています。

グループ体制

当社のグループ体制はご覧のとおりです。株式会社WinCおよび株式会社かならぼが、美容・コスメを中心としたブランドを運営しています。また、株式会社松村商店ではファッション・トレンドブランドの展開や企画・製造受託の領域を担っています。

さらに、株式会社ライスカレープラスは、祖業のSNSマーケティング支援を切り出すかたちで運営されており、MUSCAT GROUPは持株会社として事業を推進しています。

売上高構成

当社の売上高構成です。昨期下半期の数字ですが、自社ブランド領域が半分以上を占めています。

特徴の1つとして、販路の比率が多岐にわたり、具体的には小売、自社EC、いわゆるD2C、他社EC(モール)、さらに海外への越境といったさまざまな販路でそれぞれ売上を上げている点が挙げられます。また、M&Aを通じて当社に加わったブランドの事業売上が大半を占めています。

領域は現在、美容・コスメが中心ですが、今後は美容・コスメに限らず、さまざまなブランドのプロデュース展開を企画しています。

自社ブランド領域 主要ブランド一覧

当社の自社ブランドについてです。美容・コスメにおいては、オーラルケアジャンルで当社が自社で立ち上げた「MiiS」に加え、昨年、かならぼ社の買収を通じて当社グループに加わった「Fujiko」「b idol」といったブランドがあります。

また、ニッチトップ領域のコスメブランドや、D2C領域のヘアケアブランド「bialne」などが、美容・コスメの中心ブランドとなっています。

さらに、ラグジュアリーブランドとして、電動アシスト自転車の「MOVE.eBike」も展開しています。

加えて、ファッション・トレンド領域では、製造受託領域の事業承継を通じて当社グループに加わった松村商店から、「ROCO NAILS」という新たなリバイバルファッションブランドを自社ブランドとして展開しています。以上が、自社ブランド領域の構成です。

企画・製造受託領域

企画・製造受託領域では、松村商店がキッズ・ティーンというニッチな分野で、大手小売チェーンやメーカー各社向けのキッズ・ティーンファッション雑貨の下請けとして長らく事業を展開しています。これが、当社の本領域における売上のほとんどを占めています。

また、ここから新たに生み出された自社ブランド領域の売上が、先ほどご紹介した「ROCO NAILS」になります。

その他・新規事業領域

その他新規事業領域として、今期、新たに「オリパショップ」というオリパサービスを発表しました。

オリパとは、トレーディングカードを中心としたオンラインガチャのシステムであり、現在、大きく成長を遂げている市場です。

当社のニッチトップ戦略において、トレーディングカード市場におけるオリパ分野は、市場全体として著しい成長を遂げています。トレーディングカード市場全体で見るとニッチな領域ではあるものの、その中でもさらに成長を続けている分野として参入を果たしました。

また、当社は成長還元投資として、事業の成長を促進する部分と、経営基盤の強化に資する投資を両立させる方針を年初に発表しています。「オリパショップ」は、成長還元投資の一環として取り組んでおり、トレーディングカードの仕入れは当社のバランスシートにもプラスに寄与するという背景から、新規事業として展開しました。

売上および利益への寄与は、第2四半期以降を見込んでいます。

当四半期のトピックス① MiiS

当四半期のトピックスです。「MiiS」から美容家電領域の新商品「MiiS LIFT BRUSH」が発売されました。「MiiS」ブランドの中で最も単価が高く、利益率も非常に高いことから、期待されている商材です。

この商材は「Makuake」での先行販売において、初日から1,000万円を達成、最終的な応援購入総額は約1,450万円に到達するなど、非常に良い滑り出しを見せています。当社では販路拡大を図り、「Makuake」だけでなくECやオフラインでの店舗展開も進めています。

当社が得意とするマーケティングノウハウと組み合わせることで、高単価商材による高い利益率での事業貢献を目的として発売しました。

当四半期のトピックス② bialne

「bialne」では、当社へのグループジョイン後、PMIが非常に順調に進んでいます。さらに、新規会員獲得率は、当社にグループジョインしてから開始したロイヤリティプログラムの効果もあり、新規会員契約件数が2.4倍に増加しました。また、休眠会員の掘り起こしにもつながっており、PMIの成功事例の1つとなっています。

当四半期のトピックス③ MOVE.eBike

「MOVE.eBike」では、認知度およびブランドイメージを向上させるために、俳優・ミュージシャンの金子ノブアキ氏を「CAVET II」ブランドアンバサダーに起用しました。高感度層への認知拡大とプレミアム価格帯ブランドとしての訴求力強化を目指します。

当四半期のトピックス④ 松村商店・かならぼ

松村商店・かならぼ社のトピックスです。IP商品を取り扱う松村商店におけるキッズ・ティーン向け雑貨は自社で発売したものになります。SNSマーケティングを起点に、楽天市場のキッズファッション部門でデイリーランキング1位を記録しました。

これは、PMIの一環として当社の強みであるSNSマーケティング等を活用し、良いものづくりを行う企業および事業をさらに成長させた事例の1つです。SNSを起点にヒットを記録することができました。

また、かならぼ社も、昨年当社にジョインして以降、新たな商品として「Fujiko 毛穴おだまり!クリーム」を発売し、2週間で3万個という非常に大きなヒットを記録しています。

「Fujiko」は、もともと眉ティントというニッチ領域でトップブランドでしたが、さらに毛穴ケア領域でのシェアを大きく拡大することで、新たなニッチ領域でトップブランドを目指せる商材が誕生したという意味で、非常にポジティブな成果となっています。

2027年3月期第1四半期連結実績 前年同期比較

これらを踏まえ、第1四半期の決算についてご説明します。売上高は、かならぼ社の参画やクリニック関連の連結が牽引し、前年同期比69.3パーセント増の大きな成長を達成しました。特に、自社ブランド領域での増加が顕著です。

一方で、成果が振るわなかった部分もあります。当社のオリジナルブランドである「MiiS」については、前年の第1四半期には大型のCM投下を行いましたが、今期は広告宣伝費を抑えるかたちとなりました。その影響もあり、反動等によって「MiiS」の売上は減少しています。

また、企画・製造受託領域では、松村商店の売上が減少している一方、利益率は伸びている状況です。

特にインパクトが大きいところは、その他新規事業領域における事業再編です。昨年度第4四半期に、当社の祖業であるSNSマーケティング支援領域の大部分をラバブルマーケティング社へ売却しました。この事業売却により、前年同期比で売上が大きく下がっています。

ただし、これは選択と集中の結果です。自社ブランド領域などへのリソース投下を進めているため、ネガティブではなくポジティブに捉えています。

また、増収に伴い粗利は増加しています。一方で、モール売上の増加により粗利率は低下しています。販管費は新規連結を中心に増加したものの、前年同期の大型広告は抑制しました。その結果、販管費はご覧のとおりです。

結果として、営業利益は前年同期比で、広告費の適正化、かならぼ社やHaD社などの利益貢献により改善しています。しかしながら、事業再編の影響は非常に大きく、昨年度まで利益貢献していたSNSマーケティング支援事業の大半を売却したことで、事業利益ベースではマイナスの影響もあります。加えて、のれんの償却も増加しています。

ただし、これらのマイナス要因や事業再編の影響についても、買収したブランドの成長によって前年同期比で吸収できている点は、非常にポジティブに捉えています。

一方で、WinC社については、特に「MiiS」を中心としたブランドの今期初速の立ち上がりに課題が残りました。そのため、第2四半期以降の改善策についてもお話しします。

売上高 前年同期比較

売上高の前年同期比較です。新たに連結対象となった、かならぼ社を中心としたグループインによるプラス要因と、売却したブランドプロデュース領域によるマイナス要因が重なった結果です。

営業利益 前年同期比較(事業利益ベース)

営業利益はご覧のとおりです。事業利益では、かならぼ社やWinC社が「MiiS」における広告宣伝費の投下を抑えたことがプラスに寄与しました。一方で、のれん償却や、当社が以前に行っていた事業の売却影響が大きく、前年同期比の増減幅はスライドのとおりです。

当社は黒字化に向けて、第2四半期から第4四半期の下半期に偏重するビジネスモデルです。そのため、通期の黒字化業績予想の達成に向けて取り組んでいます。

以上が、第1四半期の進捗状況です。

通期業績予想の考え方

通期の業績予想の考え方についてです。第1四半期は「MiiS」の苦戦が誤算となりました。一方で、かならぼ社・松村商店は社内計画を上回る推移を見せています。

また、「MiiS」の下押し要因についても、今後解決が可能と判断しています。かならぼ社・松村商店の良好な実績を踏まえ、通期の業績予想は据え置きとします。

具体的には、「MiiS」が第1四半期に苦戦した主因は、大型案件の期ずれやECモールでの販促による採算悪化です。ただし、新商品の美容家電「MiiS LIFT BRUSH」が非常に好調なスタートを切っており、こうした高利益率商品の拡販へのリソース投下により、「MiiS」の回復を見込んでいます。

かならぼ社・松村商店は、第1四半期もポジティブな状態を維持しており、事業利益への貢献が非常に大きい状況が続いています。

特にかならぼ社は買収以来、半年ほどPMIにおいて利益水準で苦戦した部分がありましたが、この第1四半期からは非常に大きな利益貢献をするブランド事業となりました。PMIの効果が半年を経て表れてきたと考えています。この流れを第2四半期、第3四半期以降も継続することが非常に重要だと考えています。

全社コストの最適化についても、事業の増加や今後のM&Aに備え、全社コストが過度に増えない体制を整えていきます。具体的には、M&Aでグループ会社が増えても、当社側のコストを抑えられる仕組みを構築する計画です。

この方針は「VISION2029」や中期経営計画でも継続的にお伝えしている事項です。全社コストの管理体制を強化し、M&Aで事業体が増えても全社コストが大きく増えないよう、AI化も含めた体制構築を進めていきたいと考えています。

業績予想へのブリッジ

こちらは業績予想への今後のブリッジです。ポイントとしては、WinC社の「MiiS」が回復できるかどうか、また、かならぼ社・松村商店が第1四半期の好調を維持できるかどうか、という点です。全社費用をきちんと管理できるかどうかにかかっています。

2Q以降の主要施策

このようなことを実現するための第2四半期以降の主要施策は、ご覧のとおりです。

財務健全性の状況と方針

財務健全性について、自己資本比率が4期連続で低下しているという課題があります。当社全体として、バランスシート運営に一定の課題感を持ち、改善に取り組んでいます。

1つは、営業利益および純利益水準の回復です。将来的なM&Aにおいては、EPS(1株当たり利益)の向上が期待でき、のれん償却後の収益が純利益ベースでプラスとなり、安定的なキャッシュフローが見込める、さらに成長が期待できるM&Aを実施することで、財務健全性を回復させたいと考えています。

増収の内訳(セグメント別動向)

増収の内訳です。ご覧のとおり、M&Aが大きく寄与しています。

主要ブランドKPI:Fujiko

主要ブランドのKPIです。特に「Fujiko」ブランドで、新発売の「毛穴おだまり!クリーム」という商品が非常に好調な売上を記録しています。これにより、今期を通じて「Fujiko」が自社ブランドの主力商品・看板商品として確立されたのではないかと考えています。

主要ブランドKPI:MiiS

「MiiS」については、モールや卸といった分野で第1四半期に苦戦しました。この状況をどのように回復させていくかという点では、1つは新商品の「MiiS LIFT BRUSH」、もう1つはクーポン施策などによる値引き幅の見直しが挙げられます。

加えて、ECモールでの販促活動により悪化していた採算性を改善するため、広告宣伝費の使い方を見直し、第2四半期から下半期にかけて回復を図る方針です。

MiiSの第1四半期と回復シナリオ

「MiiS」については、回復シナリオを切り出し、ご覧のように整理しています。ぜひご参照ください。ここが回復してくれば、通期黒字化や営業利益黒字化に向けて、より力強く事業を進められると考えています。

主要ブランドKPI:bialne

「bialne」のKPIは、スライドをご参照ください。

主要ブランドKPI:b idol

「b idol」のKPIは、スライドをご参照ください。

領域別:企画・製造受託領域の売上高推移

企画・製造受託領域における松村商店の部分については、守りのPMIの中でキャッシュカウ化に成功しています。また、ブランドとしては自社ブランド「ROCO NAILS」が伸びており、PMI自体も引き続き非常に順調だと理解しています。

領域別:その他新規事業領域の売上高推移

領域別のその他新規事業領域についてです。祖業である旧ブランドパートナー領域では、ライスカレープラス社の1人当たり売上高をKPIとして追いかけています。

この売上高は過去水準と比べても十分に高く、選択と集中の成果が表れてきていると考えています。

今後の成長イメージ

今後の成長イメージです。新規ブランドの開発を引き続き進めるとともに、M&Aによる独自モデルでの再成長、既存事業のリブランディング、さらに独自のブランド成長モデルの応用を進めていきます。

M&Aについては、前回の成長可能性指標のところで詳細をお話ししましたが、「ブランドプロデュースのM&A」というシンプルな枠組みから、当社のマーケティングによるバリューアップが期待できるブランド関連領域へと広げ、EPSアクリーティブ、つまり利益貢献性の高いM&Aを目指す方針です。

このように領域を広げつつ、拡大成長を遂げていくかたちを目指します。今後もこの成長イメージを変えずに、取り組みを積み重ねていく方針です。

以上で、当社の第1四半期の決算説明を終了します。

引き続き、通期の予算達成や「VISION2029」中期経営計画の達成に向け、既存事業の成長、買収したブランドおよび関連事業の再成長、さらに成熟期でも成長が見込める事業領域での展開を積み重ね、MUSCAT GROUPの企業価値を向上させていきます。今後ともご支援のほど、よろしくお願いします。ありがとうございました。

シェアランキング

編集部のオススメ記事

この記事が気に入ったら
いいね!しよう
MONEY VOICEの最新情報をお届けします。