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シンバイオ製薬 Research Memo(2):アンメットメディカルニーズの強い治療領域で開発を進めるバイオベンチャー

■会社概要

シンバイオ製薬は、2005年3月に現 代表取締役社長兼CEOの吉田文紀(よしだふみのり)氏が創業したバイオベンチャーである。事業戦略は、アンメットメディカルニーズの強い治療領域で新薬の開発・提供を行うことを基本方針とし、ヒトでのPOCを取得した開発候補品を導入して臨床試験段階から開発を行うことで、高確率かつ迅速な創薬を目指すビジネスモデルであることが特徴だ。

最初に導入した開発候補品は、ドイツのAstellas Pharma GmbH(以下、アステラス ファーマ)が開発した悪性リンパ腫向け抗がん剤「ベンダムスチン塩酸塩」(日本での商品名は「トレアキシン」)で、2005年に国内での独占的開発及び販売権契約を締結した。2006年以降、再発・難治性の低悪性度非ホジキンリンパ腫(NHL)及びマントル細胞リンパ腫(MCL)を対象とした臨床試験を開始し、その後も慢性リンパ性白血病(CLL)、未治療(初回治療)の低悪性度NHL/MCL、再発・難治性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(以下、再発・難治性DLBCL)と適応拡大を進めながら開発及び販売を進めてきた。2017年には、「トレアキシン」の液剤タイプの日本における独占的開発及び販売権契約をEagle社と締結し、2020年以降に販売を開始した。販売については当初、パートナー先であるエーザイを通じて行っていたが、2020年12月に契約を解消して以降は自社販売体制に移行している。ピーク時の2022年12月期には売上高で100億円に達したが、2022年2月に後発医薬品の製造販売承認を受けた4社のうち、3社が販売を開始し同社のシェアが低下したことや薬価引き下げの影響もあり、売上高もピーク時の1割程度の水準まで縮小している。

現在は、2019年に米キメリックスから導入したBCVの開発を移植後ウイルス感染症、がん、脳神経変性疾患に対象を絞ってアカデミアとも協業しながら進めている。2025年後半より、造血幹細胞移植後のAdV向けを対象とした国際共同第3相臨床試験を開始したほか、2026年2月にNIH内の米国国立神経疾患・脳卒中研究所(NINDS)との間で、「PMLの治療に向けたBCVの使用」に関する共同研究開発契約(CRADA)を締結し、医師主導による第2相臨床試験を開始している。

また、新規事業としてIVD事業を開始した。2025年10月に日鉄ケミカル&マテリアル(以下、日鉄C&M)と共同開発した超高感度イムノクロマト診断システムについて、国内での特許取得を発表した(国際特許も出願済み)。同システムを利用することで、ウイルス感染症の早期診断・治療が可能となるほか、環境や農業、食品など産業分野での応用展開も期待されている。今後は、グローバルIVD(体外診断用医薬品)企業と販売パートナー契約を締結し、契約一時金やロイヤリティ収入の獲得を目指す。

なお、連結子会社として海外での事業開発を進めていくための拠点として、米国にSymBio Pharma USA, Inc.を有している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

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