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STIフードHD Research Memo(1):業績は想定通り進捗、新重点施策で飛躍へ

■要約

1. セブン-イレブン向けを主軸に水産系チルド惣菜やおにぎり具材などを製造販売
STIフードホールディングスは、魚など水産資源を原材料に、チルド惣菜など食品やおにぎり具材など食材の製造販売を行う食品メーカーである。大手コンビニエンスストアチェーンであるセブン-イレブン向けが販売先別売上高構成比で81.8%(2025年12月期)と大半を占め、内訳は焼魚などチルド惣菜やサーモンフレークなどおにぎり具材などとなっている。セブン-イレブン向け以外では、百貨店などで弁当や漬魚、自社ECサイトなどで食品、外食向けに食材、食品スーパーには缶詰、そのほかペットフードも製造販売している。日本の家庭における魚調理離れの一方、健康志向を背景に世界的に魚食ニーズが広がるという事業環境変化のなか、同社は、原材料、開発、製造、知的財産に関する各機能を一層強化することで、企業価値の向上と持続的な成長を図っている。

2. 独自の製造技術力、高効率な一貫生産体制、徹底したフードロス対策などに強み
同社は、独自の製造技術力、高効率な一貫生産体制、フードロス(廃棄)の削減を強みに、量産やおいしさ、品質を追求している。製造技術力については、常にいくつもの新しい技術・製法を開発しており、例えばガス置換パック技術のような大きな技術革新によって高い参入障壁を築いてきた。一貫生産体制では、徹底した温度管理もあって冷凍・解凍の回数を1回に削減しており、分業のため冷凍・解凍の回数が多くなる同業他社に鮮度面で大きな差をつけている。また、一貫生産だからこそ素材全体を効率的に使い切ることができ、徹底したフードロス対策にもなっている。ほかにも、祖業が商社のため海外を含めて自ら検品や買付をしている点や、コンビニエンスストア最大手のセブン-イレブンのマーケティング力を利用できる点も強みといえる。

3. 中間期業績は想定通り苦戦も足もと急改善中、通期業績は期初予想通り着地へ
2026年12月期中間期の業績は、売上高が18,923百万円(前年同期比2.9%増)、営業利益が1,106百万円(同21.0%減)と想定通りやや厳しい決算となった。売上高は2025年4月に連結した味の浜藤(株)が6ヶ月フル寄与となったこともあって増収を確保したが、営業減益は、原材料価格上昇の影響などを吸収するため値上げやサイズダウンなど前期に実施した施策が不評で、その影響が今期に入って2月まで残ったことが要因である。もちろんサイズ復元や商品リニューアルの継続、新魚種・新商品の投入、開発製造体制の充実など是正策はすでに講じており、3月以降は売上高、利益率ともに急改善している。このため2026年12月期は、期初業績予想の通り、売上高40,000百万円(前期比3.6%増)、営業利益2,600百万円(同1.5%増)を達成する見込みである。

4. 新重点施策で収益源の多様化と収益力の強化を図り、企業価値を飛躍的に向上へ
同社は関西工場が稼働したことで生じた供給余力を活かすため、もちろん主力のセブン-イレブン向けは引き続き拡充を図るが、セブン-イレブンと競合しない販売領域を拡大する方針である。そのため同社は、新重点施策として、現在の生産体制を基盤にブランド戦略及び養殖と輸出を強化する。その際M&Aを積極的に活用し、味の浜藤のようなリテールに加え、養殖事業やペットフード事業を獲得する考えである。なかでも養殖事業は、自社消費に止まらず、海外で拡大する需要に向けて販売できる規模の養殖事業に乗り出す意向である。ペットフードについては、すでにスタンダードな製品を製造しているが、高品質ペットフードのニーズが世界的に拡大しているため、高級タイプにも進出を開始している。こうした新重点施策により、収益源の多様化と収益力の強化を図り、企業価値を飛躍的に向上させる考えである。

■Key Points
・セブン-イレブンを主力に水産素材を使った食品や食材を製造販売
・強みは独自の製造技術力、一貫生産体制、フードロス対策など
・中間期は想定通り苦戦も急改善、通期は期初予想通り達成の見込み
・供給余力を活かし、セブン-イレブンと競合しない販売領域を拡大へ

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)

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