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ドリーム・アーツ Research Memo(7):AI時代を見据えた「DAPA 2.0」構想、成長投資しつつ計画達成へ

■ドリーム・アーツの今後の見通し

● 2026年12月期の業績見通し
2026年12月期の連結業績予想は、売上高6,250百万円(前期比10.5%増)、営業利益865百万円(同11.2%減)、経常利益890百万円(同17.1%減)、親会社株主に帰属する当期純利益616百万円(同18.6%減)と期初計画を据え置いている。年間配当についても、1株当たり20.00円の期初予想を据え置いた。中間期は売上高2,977百万円(前年同期比6.0%増)、営業利益481百万円(同20.9%減)となり、通期計画に対する進捗率はそれぞれ47.6%、55.6%となった。売上高の進捗率は5割をやや下回ったものの、主力のクラウド事業は売上高2,492百万円(同15.3%増)、進捗率48.5%とおおむね計画線で推移しており、利益面も成長投資を継続するなかで会社計画に対して順調に進捗している。

なかでも、主力のホリゾンタルSaaSは中間期の売上高が2,008百万円(前年同期比19.5%増)となり、第2四半期単独では1,030百万円(同21.2%増)まで成長率が加速した。その一方、通期で計画する新規顧客60社の獲得という目標に対して中間期実績は18社にとどまっている。こちらについては、達成はやや難しい可能性があると推測する反面、むしろ定性的な部分、つまり足元で獲得している顧客の質的な面に注目する必要があろうと弊社では考えている。日立製作所の輸出管理(安全保障貿易管理)業務での採用は大きなフラグシップ案件であるが、さらに第3四半期に入って大手自動車メーカーのスズキにおいて、日本と海外子会社の業務連携を強化し、製品開発力を向上させるための自動車の設計業務基盤にSmartDBが導入されたことがリリースされている。製造業におけるコア業務領域での活用を加速させるという重要目標を達成する動きを見せており、その過程では1社当たりのPoC含めた伴走コストは必然的に上昇せざるを得ない。そういった意味で、実態を正確に捉えるに当たっては、単純な新規顧客数の増加数でなく、ARPAやNRRを含めた主要KPI全体の伸びで見ていく必要性が今後はより強まっていくだろう。バーティカルSaaSについても、第2四半期単独では205百万円(同5.2%増)と回復基調が鮮明になっている。大規模チェーンにおける利用店舗数の拡大に加え、代理店経由の顧客獲得も進んでおり、期初に見込んでいた再成長に向けた動きは着実に表れている。一方、プロフェッショナルサービス事業は売上高275百万円(同20.3%減)、通期計画704百万円に対する進捗率は39.1%にとどまった。こちらも下期には進行中の大型導入支援プロジェクトが本格化し、売上高・利益とも段階的に回復する見通しである。オンプレミス事業は中間期売上高209百万円(前年同期比30.3%減)となったものの、通期計画404百万円に対する進捗率は51.9%で、クラウド移行に伴う事業ポートフォリオの転換はおおむね計画どおりに進んでいる。

2026年12月期に重点投資する「人的資本」「広告販促」「製品開発」についても、おおむね計画に沿って施策が進展している。人的資本では年間純増目標35名に対して中間期までに20名純増した。また、広告販促費は通期予算544百万円に対して232百万円の消化にとどまっているが、SmartDBユーザー向けイベント「スマデビ ジャンボリー!」が第3四半期中に開催済みで、こちらも費用投下は順調である。約600名参加とITツールベンダー主催のユーザー向けイベントとしては盛況であり、継続的な開催を通じて現場主導でのユーザー拡大に寄与していくだろう。一方、ソフトウェア開発投資は通期予算300百万円に対して206百万円と68.8%まで進捗しており、第2四半期には「SmartDB Practical AI」オプションをリリースするなど、DAPA構想に基づくAI機能強化を進めている。第2四半期には、業務上の意味や関係性、権限、判断根拠などを備えたデータをAIやAIエージェントが実務で利用できるようにする「DAPA 2.0」構想も発表し、AI時代を見据えた「SmartDB」の競争力強化は具体的な段階に入っている。こうした成長投資が新規顧客の獲得や既存顧客の利用拡大にどの程度結び付くかが、中期経営計画の実現可能性を判断するうえでも重要となる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 若杉 孝)

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