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平山 Research Memo(5):2026年6月期は15期連続増収、各段階利益も過去最高を連続更新

■平山ホールディングスの業績動向

1. 2026年6月期の業績概要
2026年6月期の連結業績は、売上高で前期比4.4%増の37,815百万円、営業利益で同51.8%増の1,928百万円、経常利益で同52.6%増の1,984百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同46.7%増の1,258百万円となった。売上高は15期連続の増収となり、段階利益も過去最高を連続更新した。

売上高はインソーシング・派遣事業において低採算案件の整理を進めた影響もあって、1ケタ台の伸びにとどまったが、利益面では大幅増益となり会社計画に対しても大幅に上回って着地した。営業利益の増減要因を見ると、増益要因としては増収効果で290百万円、低採算案件の整理や請負現場の改善、並びに派遣・請負の価格改定(グループ全体で約3%アップ)による売上総利益率の改善(前期比1.8ポイント改善)効果で692百万円、数理計算上の差異の影響による退職給付費用(販管費)の減少で100百万円となり、人材採用や教育研修費用並びに新規拠点開設費用など成長投資を中心とした販管費の増加424百万円を吸収した。会社計画比で営業利益は587百万円上回った。主な要因としては、派遣・請負の価格改定や請負現場の収益性改善が進んだこと、ゴム製品を含めた自動車関連業界向けの売上が伸長したこと、退職給付費用が減少したことなどが挙げられる。

すべての事業で増収を達成、インソーシング・派遣事業は大幅増益に

2. 事業セグメント別動向
(1) インソーシング・派遣事業
インソーシング・派遣事業の売上高は前期比4.7%増の30,766百万円、営業利益は同37.6%増の2,544百万円と5期連続の増収増益となり、過去最高を更新した。防衛産業関連や医療機器関連、半導体・電子部品関連及び自動車関連の受注が堅調に推移し、派遣、請負とも増収となった。食品やサービス業界などの低採算案件の整理を進める一方で、第4四半期には空調機器や半導体のグローバル企業から新規受注を獲得するなど、大企業との取引が拡大した。利益面では、採用費や教育費など人材関連費用や拠点開設費用の増加があったものの、価格改定効果や請負現場の生産性向上効果※に加えて、2025年12月にFun to Funを平山に吸収合併したことに伴う統合効果(間接費用の削減等)として125百万円(7ヶ月分)の増益要因となった。

※ 生産性向上による増益効果は2025年6月期の45百万円に対して、2026年6月期は85百万円となった。

取引稼働社数は前期比16社減少の738社となった。新規顧客の獲得は順調に進んだものの、旧Fun to Funで抱えていた低採算案件の整理を進めたことが主因だ(40社程度を整理)。また、新規採用者数は新卒社員が600名(前期は501名)、中途採用が2,495名(同3,440名)となり、期末人員数(限定正社員、契約社員含む)は前期末比0.2%増の7,551名となった。新卒社員はおおむね計画どおりに採用が進んだが、中途採用が大きく減少した。これは低採算だった短期型派遣案件の整理を進めた結果であり、利益面でのマイナス影響はなかった。

業種別売上構成比の前期比増減を見ると、自動車部品が前期比2ポイント上昇し増収に貢献した。輸送用機器の一部で米国の東南アジアに対する反ダンピング関税実施を背景とした大手顧客のサプライチェーン見直しによって、国内生産が伸長したことが主因だ。そのほか、建設機器・特殊車輛や住宅設備、半導体・電子部品、工作機械・電気機械もそれぞれ同1ポイント上昇し、増収要因となった。医療機器・医薬品は同1ポイント低下したが、主力顧客であるテルモ向けについては同1.3%増の5,041百万円と4期連続で増収となった。一方、低採算案件の整理を進めた食品が同1ポイント低下したほか、物流が同2ポイント、小売・ホテル・サービスが同1ポイント低下した。なお、低採算案件の見直しは2027年6月期も継続しており、価格交渉が不調に終われば撤退する意向となっている。対象案件の売上規模は5~10億円程度と見られる。

(2) 技術者派遣事業
技術者派遣事業の売上高は前期比2.4%増の3,173百万円、営業利益は同17.6%減の82百万円となった。主要顧客である搬送システム関連製造業及び航空機産業において、制御・組込ソフトウェアや生産設備・生産技術分野を中心とした受注が引き続き堅調に推移した一方で、自動車業界でEVの開発方針転換を迫られる企業が出たほか、Web系IT業界では生成AIの普及により若手エンジニアの需要が減速するなど、需要に差が生じる格好となった。売上高は連続で過去最高を更新したが、利益面では積極的な人材採用を推進したことによる関連費用の増加や、顧客先への配属に時間を要したこと等により2期連続の減益となった。

取引稼働社数は前期の173社から150社に減少したものの、採用強化に取り組んだことで期末在籍人数は前期末比5.9%増の556名、期末派遣人数は同8.4%増の514名とそれぞれ過去最高を更新した。期の後半に採用数が増加したものの、期末の稼働率は同2.1ポイント上昇の92.4%となった。また、新卒採用者数は79名(前期54名)、中途採用者数は73名(同62名)とそれぞれ増加したが、期初計画(新卒90名、中途採用130名)には届かず、今後の課題となっている。一方、前期に21%台に上昇した離職率については、定着率向上施策が奏功し、18%台まで低下するなど一定の成果を見せた。

(3) 海外事業
海外事業の売上高は前期比2.3%増の2,464百万円、営業利益は同3.4%減の57百万円となった※。タイにおける自動車生産台数が前年同期比1ケタ増と2期ぶりに増加に転じるなかで、既存取引先の受注が回復したほか、中国系EVメーカーから新規受注を獲得したことなども増収要因となった。同社の派遣従業員数も期末(2026年3月末)時点で前期末比4.6%増の2,234名と増加に転じた。一方、利益面では今後の成長に向けた販管費を投じたことにより若干の減益となった。

※ タイ子会社は3月決算で2025年4月〜2026年3月の業績となる。

(4) その他事業
その他事業の売上高は前期比6.4%増の1,410百万円、営業利益は同14.5%増の424百万円と増収増益基調が続いた。平和鉄工所の業績が前期の大口案件の反動で減収減益となったが、外国人雇用管理サポート事業が好調を持続したほか、日系企業の海外生産拠点向け現場改善コンサルティングや海外企業の管理職向けスタディツアーが増加した。なお、外国人雇用管理サポート事業における技能実習生や特定技能人材の受託人数は1,531名と前期末比で4.6%減となったが、単価の低い大口顧客1社が解約となったためで、業績への影響は軽微であった。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

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