INDEX
影山直司氏:本日はお忙しいところ、株式会社ピックルスホールディングス2027年2月期第2四半期決算説明会にご参加いただき、誠にありがとうございます。私は代表取締役社長の影山です。それでは、決算説明会を開始します。
今回の説明会では、スライドに記載の3項目についてご説明します。
2027年2月期第2四半期 連結決算ハイライト
まず、2027年2月期第2四半期の決算概要についてご説明します。第2四半期の連結決算のハイライトです。
売上高は前年同期比3.6パーセントの減収となりました。主な要因として、コンビニ向けの販売において前期に実施されたキャンペーン等の反動減があったことが挙げられます。営業利益は、売上総利益の減少に加え、原料費、包装資材費、人件費などさまざまなコストの上昇が影響し、減益となりました。
2027年2月期第2四半期 連結決算
ここから、業績について詳しくご説明します。売上高は減収となりました。主な要因は、コンビニ向け販売において前期に実施された得意先のキャンペーン等が減少したこと、ならびに中長期的な収益性向上に向けて値上げ対応や戦略的な取り扱いアイテム数の絞り込みを進めたことなどによるものです。
営業利益は減益となりました。主な要因としては、減収に伴う利益の押し下げに加え、製造現場における労務費やエネルギーなど製造経費の売上原価、人件費が増加したこと、さらに物流費を中心とした販管費が増加したことが挙げられます。
2027年2月期第2四半期 野菜価格と売上総利益率の状況
第2四半期までの野菜価格の動向についてご説明します。白菜は端境期にあたる5月に一時的に高値となりましたが、6月以降はおおむね前年並みの水準で推移しました。しかし、胡瓜は5月の高値に加え、夏場の7月・8月も天候不順等の影響で前年同月比118パーセント程度と、上期は高値で推移しました。
2027年2月期第2四半期 品目別売上実績
ここからは売上実績について、品目別にご説明します。なお、ここでご説明する製品とは、浅漬・キムチや惣菜など、自社で製造している製品の売上を指します。商品とは、自社で製造していない沢庵や梅干など、当社のベンダー機能により他社から仕入れて得意先へ販売する商品の売上を指します。
品目別のご説明です。浅漬は物価高による買い控えの影響を受け、市場全体で厳しい状況が続いています。一方、惣菜については、前年にコンビニのフェアなどで実績が伸びましたが、今期はその売上がマイナスとなっています。ただし、タイムパフォーマンスが良く手軽に野菜が摂取できるという需要があることから、前年同期比ではプラスとなりました。
商品については、コンビニ向けのお弁当の付け合わせ用の業務用漬物がコストカットの影響を受け、厳しい状況が続いています。また、商品の中で売上構成比が大きい梅干については、一昨年から3年連続で不作が続いており、紀州産の梅の値上がりの影響を受けて売上が減少しました。
2027年2月期第2四半期 販路別売上実績
販路別の売上高です。量販店向けは、消費者の節約志向により浅漬カテゴリや仕入販売している商品のカテゴリで買い控えの影響を受けたことに加え、アイテムの集約や販売価格の見直しの影響もありました。しかし、キムチや惣菜カテゴリが堅調だったため、おおむね横ばいとなりました。
コンビニ向けは、先ほどご説明したとおり、前年の販促による反動減で減収となっています。外食・その他向けは、コンビニ向け弁当の付け合わせとしての業務用がコストカットの影響を受け、依然として厳しい状況です。しかし、新規の外食チェーン等の実績が加わったことにより、おおむね横ばいを維持しました。
2027年2月期第2四半期 営業利益 変動要因
営業利益の変動要因です。スライド左側は前年同期比の変動、右側が計画比の変動を示しています。
当第2四半期の実績は、スライド左側のグラフに示しているとおり、原材料費や労務費の高騰による製造経費の増加、製品・商品の売上減少に伴う粗利の減少、さらに物流費や人件費の増加による販管費の増加により、営業利益は12億2,500万円となり、前年同期比で減益となりました。
2027年2月期第2四半期 販管費の状況
販管費についてご説明します。販管費は35億2,500万円、販管費率は16.4パーセントとなりました。主な増加要因として、減収に伴う売上高比率の押し上げに加え、人件費や物流費の上昇が挙げられます。
一方で、コスト上昇への対策として、茨城工場が供給拠点として加わったことにより、グループ物流網の再構築、配送便の適正化、さらに受発注などの事務作業の自動化・DX推進による人件費の抑制など、全社的な業務の効率化とコスト抑制に継続的に取り組んでいます。
2027年2月期第2四半期 連結貸借対照表
連結貸借対照表についてご説明します。当第2四半期の総資産は303億1,800万円となり、前期末と比較して1億1,300万円増加しました。流動資産は季節要因等により、受取手形および売掛金が1億5,700万円増加しています。
一方、負債は長期借入金の返済等により固定負債が7億7,900万円減少したことなどから、負債合計は5億7,200万円減少しました。
有利子負債残高は32億9,400万円となりましたが、D/Eレシオは0.16倍、自己資本比率は67.2パーセントと、安全性の高い財務基盤を維持しています。今後も安定した財務基盤をベースに成長投資を推進し、事業の拡大と株主還元の両立による企業価値向上を実現していきます。
2027年2月期第2四半期 連結キャッシュ・フロー
決算概要の最後に、キャッシュ・フローについてご説明します。営業活動の結果、得られた資金は3億3,200万円となりました。主な増加要因は、税金等調整前中間純利益や減価償却費です。一方、主な減少要因は、仕入債務の減少や法人税等の支払額によるものです。
投資活動の結果、使用資金は10億3,600万円となりました。主な要因は、手柄食品のキムチラインへの設備投資を含む有形固定資産の取得、および定期預金の預入です。
財務活動の結果、使用資金は5,100万円となりました。短期借入金の増加があったものの、配当金の支払いや長期借入金の返済等により減少しました。この結果、当第2四半期末における現金および現金同等物の残高は54億5,900万円となりました。
2027年2月期 連結決算予想
ここからは、2027年2月期の業績予想についてご説明します。通期の決算予想は、4月14日の発表から変更していません。
売上高は前期比で微増を見込んでいますが、営業利益は減益となる計画です。この減益は、将来のさらなる収益基盤の拡大を目指し、機械化等の戦略的な設備投資を加味しています。後ほど進捗をご説明します。2027年2月期の中間業績は計画未達での着地となりましたが、下期に挽回策を講じ、通期計画を達成していく方針です。
2027年2月期 品目別売上計画
売上計画について、品目別および販路別にご説明します。品目別では、自社製品の強化を図るとともに、当社の調達・販売ネットワークとフードレーベルで実践しているファブレスのノウハウを活かし、ベンダー機能を再強化します。これにより、仕入商品の拡大を図り、製品と商品の構成比の最適化を目指します。
2027年2月期 販路別売上計画
販路別の売上計画についてご説明します。量販店向けは、主力である浅漬カテゴリの再成長に向けて、ご飯のおかずとして惣菜性を高めたミニカップ製品の拡販を図り、増収を計画しています。
コンビニ向けは、得意先の商品施策に合致する施策を実施し、売上水準を維持していきます。外食・その他向けは、業務用を含めた販路の開拓を推進し、売上増加を計画しています。
また、上期の遅れを取り戻すための挽回策として、新設備を活用した売上拡大を推進していきます。後ほど戦略パートで詳しくご説明しますが、浅漬売場向けのミニカップシリーズの拡販に向けて、全国で10ラインの専用機械への設備投資を実施していきます。
この設備投資は、コンビニ向けの生産拡充とセットになっており、従来品よりも品質を保持して包装する技術を備えています。下期は、この新たな設備を活用することでコンビニ向けの売上挽回を図るとともに、当社のNB商品であるミニカップシリーズの量販店への拡販も進めていきます。
2027年2月期 営業利益 変動要因
営業利益の変動要因についてご説明します。スライド左側は前期の実績、右側は今期の計画を示しています。今期は、ベースとして人件費の上昇に加え、資材や原材料価格の上昇による製造コストの増加を一定程度見込んでいます。また、仕入コストの上昇に伴う商品原価の増加も想定しており、これらが利益を圧迫する要因となっています。
これに対し、利益計画の遅れを取り戻していくためにも、上期から実施してきた価格改定の効果が下期に本格的に業績に反映されることで、通期の利益計画を達成できるよう対策を進めていきます。
2027年2月期 販管費計画
業績予想の最後に、販管費の計画についてご説明します。足元の物流環境は、燃料価格の高止まりに加え、ドライバー不足や人件費の上昇など、先行き不透明な状況が続いています。こうしたコスト上昇圧力が続く中、当社では、人件費に対してはRPAなどの自動化ツールの活用を進め、物流費に対しては配送網の効率化を図ることで対策を講じていきます。
全社的な業務効率化を通じて販管費を抑制し、外部環境の変化に左右されにくいコスト構造を維持していきます。
中長期戦略の全体像
ここからは中長期戦略の進捗についてご説明します。まず、中長期戦略の全体像を再掲しています。当社は、スライドに記載の経営課題を踏まえ、3つの戦略を掲げています。1つ目は「収益性の向上」、2つ目は「資本効率を意識した経営」、3つ目は「新商品・新領域への挑戦」です。
この3つの中長期重点戦略を推進し、新たな価値を創造し続ける「野菜・発酵・健康の総合メーカー」として、企業価値の向上を目指しています。
戦略①収益性の向上 要素分解
戦略の1つ目である「収益性の向上」を要素分解した取り組みの進捗について、順にご説明します。
戦略①収益性の向上 アイテム数の絞り込み
取り組みの1つ目は「アイテム数の絞り込み」です。まず、基幹工場である所沢工場に加え、引き続き全国の工場ごとに管理・削減を進めています。
多品種小ロットで不採算となっていた製品を中心に、販売先へ代替商品の提案を行うなど、1店1店丁寧なコミュニケーションを進めています。また、後ほどご説明しますが、販売価格の見直しも実施しており、売上に対しては逆風となっています。
今期の取り組みについては、さらなる収益性の改善のため、これまでの削減ペースを緩めることなく、継続的に削減を進めていきます。同時に、市場の反応や売上動向を丁寧に検証し、生産の自動化などによる効率化を推し進めることで、外部環境の変化に左右されにくい強靭な利益体質への転換を目指していきます。
戦略①収益性の向上 販売価格の見直し
2つ目は「販売価格の見直し」です。今期は中東情勢に起因するナフサ不足による包装資材の高騰など、依然としてコスト上昇圧力が続いています。
当社は、これに対して遅滞なく価格改定を行っています。主力の「ご飯がススムキムチ」だけでなく、漬物・惣菜を含む他の商品についても、季節の改廃のタイミングを捉え、規格の見直しや価格改定を順次進めています。
ただし、このような外部環境に依存した価格転嫁だけに頼るのではなく、並行して原価低減に向けた全社的な取り組みも推進しています。例えば現在、主力商品の調味料の内製化による調達コストの低減に向けた検証を進めています。価格転嫁と自立的なコスト削減を両輪として進めることで、着実な収益性の向上を図っていきます。
戦略①収益性の向上 生産体制の効率化・自動化
3つ目の「生産体制の効率化・自動化」についてご説明します。東日本エリアでは、稼働開始から2年近くが経過した茨城工場の生産効率がほぼ目標水準まで向上しました。生産性は全社平均の2倍以上を実現しており、関東エリア全体の生産効率化と収益性の底上げにつながっています。
今後は関東圏のみならず、中京・北陸エリアや東北エリア分の生産を茨城工場で引き受け、東日本エリア全体へ効果を波及させていく考えです。
一方、西日本エリアの効率化については、中期経営目標に沿った設備投資として、姫路市にある手柄食品でキムチの自動化ラインの改修工事が完了しました。この設備投資により、手柄食品の生産効率は従来比で2倍以上に向上しています。
従来は京都工場や広島工場で製造・出荷していた「ご飯がススムキムチ」の生産を手柄食品に集約することで、関西から中国・四国エリアにかけての物流網の効率化と製造原価の低減を実現し、3工場の連携による収益への貢献を目指します。
戦略②資本効率を意識した経営 現状分析
中長期重点戦略の2つ目は「資本効率を意識した経営」です。当社のPBRは1倍を下回る水準で推移しており、これを経営課題と認識しています。スライドに記載の当社が推計した株主資本コストの水準をしっかりと上回るROEを継続的に創出していくことが、企業価値向上のために不可欠であると考えています。
この本質的な企業価値向上を実現するため、9月30日に開示したとおり、当社はスタンダード市場への市場区分変更申請を行うことを決定しました。これは、経営の焦点を上場維持基準への適合ではなく、本業の持続的な成長や資本効率の改善といった企業価値向上に集中させるためのものです。
新しい市場ステージにおいては、これまで以上に成長戦略を推進するとともに、資本効率を意識した経営を実践し、持続的な企業価値の向上を目指していきます。
戦略②資本効率を意識した経営 株主還元
株主還元についてご説明します。当社は資本効率向上の施策として累進配当を導入していますが、今期はこの方針に基づき、ピックルスコーポレーション設立50周年記念配当を含めた増配を実施します。
また、当社はこの記念配当を含めた配当額を次期以降のベースとし、累進配当を継続していく考えです。一時的な還元にとどまらず、ベースラインを引き上げることで、株主のみなさまへの還元をさらに強化する方針です。この方針に基づき、持続的な増配を目指していきます。
戦略②資本効率を意識した経営 人的資本への投資を通じた中長期的な企業価値の向上
人的資本への投資を通じた中長期的な企業価値向上施策についてご説明します。これは、資本効率を意識した経営という当社の中期戦略を組織面から支えるための施策です。
資本効率を高めるためには、従業員自身が会社の業績や株価に対して強い当事者意識を持つことが極めて重要と考えています。そのため、今回、ピックルスコーポレーション設立50周年の記念施策として、インセンティブ制度を強化し、譲渡制限付株式報酬制度を導入します。
この施策を通じて、従業員一人ひとりが株主としての視点に立ち、日常業務において自律的にコスト削減や生産性向上に取り組むことで、経営戦略と現場のベクトルを一致させ、組織としての戦略実行力を高めていきます。
戦略③新商品・新領域への挑戦 新規事業戦略
中長期重点戦略の3つ目として、「新商品・新領域への挑戦」についてご説明します。スライドに掲載している図は、以前から示しているマトリクス図です。横軸が商品、縦軸がマーケットで、それぞれ既存と新規に分類し、各領域で推進する戦略を示しています。この図の中心に記載の注力領域について、前回ご説明しました。
本日の説明の流れとしては、注力領域の説明に入る前に、足元で進捗がある新規事業の取り組みについてご説明し、その後、注力領域の進捗についてご説明します。
戦略③新商品・新領域への挑戦 さつまいも関連商品の開発・拡販
新規事業における足元の進捗として、さつまいも関連事業についてご説明します。さつまいも市場は現在、国内のスイーツ需要だけでなく、海外からの引き合いも増加しており、ポテンシャルの高い市場と認識しています。当社はこの領域で、子会社のベジパルによる商品供給体制の構築と販路開拓を進めています。
足元の具体的な成果としては、コンビニでの採用実績があります。スライド右下に示している「国産べにはるかの ひとくちやきいも」という商品がコンビニの秋のスポット企画として、9月中旬に全国で取り扱われました。
また、その隣に示している干し芋の「ぽけっとに、ひとつ おいもと。」については、埼玉・千葉エリアのコンビニ店舗で導入が開始されています。
現在はスポット企画やエリア限定での展開となっていますが、こうした実績を通じて消費者の反応を確かめながら認知度を向上させ、今後の本格的な販路拡大につなげるための足がかりとしたいと考えています。また、さつまいもはペーストにしてデザートへの活用も進めていく予定です。
戦略③新商品・新領域への挑戦 「ご飯がススムキムチ」シリーズのブラッシュアップ
「ご飯がススムキムチ」シリーズのブラッシュアップについてご説明します。キムチ以外の商品にもブランド認知を広げ、「ご飯のお供」としてのトータルブランドへの進化を目指しています。その中で、現在新たな売上につながっているのが、スライド中央に示している「ご飯がススム3種のキムチ盛合せ」です。
この商品は、関西エリアの商品開発により生まれ、多様な味を一度に楽しめるアソート品として、消費者のニーズに応えています。現在は関西エリアにとどまらず、全国の売場へ波及し、確かな売上貢献を果たしています。
高単価な商品ですが、お客さまの需要に応え、提供することができています。これは首都圏主導の商品開発ではなく、現場のニーズを起点とした開発力が全社の売上に直結した事例です。
このように派生した新商品による新たな顧客層の開拓と購買機会の拡大に加え、西日本エリアでの販路拡大やファンコミュニティを活用したマーケティングを推進し、既存ブランドのさらなる成長を実現していきます。
戦略③新商品・新領域への挑戦 新規領域において中長期で目指す方向性
中長期で新たな売上を獲得するための方向性についてご説明します。4月の決算説明会において、当社はスライド左下に記載の4つの強みをベースとした「漬物・惣菜メーカー」から脱却し、あらゆる食の場面を下支えする「野菜・発酵・健康の総合メーカー」へ、そして最終的には「価値創造メーカー」へと進化するというビジョンをお示ししました。
このビジョンの実現に向けた進捗について、次のスライドからご説明します。
戦略③新商品・新領域への挑戦 注力領域① 業務用商品の拡張 -仕入商品の強化-
中長期の注力領域として掲げた戦略の1つ目は、「業務用商品の拡張」です。この領域における当社の強みは、長年培ってきた技術および商品企画力を通じて、得意先の課題・ニーズと仕入先(メーカー・生産者)の商品・食材を最適にマッチングさせるソリューション提案です。
この強みを活かし、今期はまだ売上規模は小さいものの、全国の営業網を通じて成果が生まれ始めています。
今期の主な進捗の1つ目は、外食チェーン向けの開拓が本格化したことです。当社の開発力を活かした新規メニューを包括的に提案した結果、外食全国チェーンの一部エリアで業務用商品が定番採用されるなど、具体的な導入が進んでいます。
2つ目は、量販店向けのソリューション提案の推進です。人手不足という課題を抱えるスーパーマーケットに対し、当社の鮮度の高い業務用の半製品を活用したインストア加工への切り替えを提案し、着実に導入実績を増やしています。
戦略③新商品・新領域への挑戦 注力領域② NB商品の進化 –ブランディング強化-
中長期の注力領域として掲げた戦略の2つ目は、「NB商品の進化」です。この戦略では、スライドに示しているそれぞれの象限の方向性でブランディングの強化を図っています。
既存ブランドの価値に磨きをかけるブランド・リニューアル、キムチ以外の領域へ広げるブランド拡張、そして足元では、新たな浅漬カテゴリにおいてブランドを育てるマルチブランドを推進しています。
今期の主な進捗としては、マルチブランド領域におけるミニカップシリーズのリブランディングを進めていきます。
物価全体が上昇し、消費の選別が厳しくなる中で、従来の箸休めとしての浅漬の需要はダウントレンドにあります。この問題に対し、当社では単なる箸休めの付け合わせではなく、1人で食べきれる量目に設計し、おかずやおつまみの一品となるような、現代のタイムパフォーマンス志向に応じた商品を展開していきます。
おかずとしての新しい価値を浅漬売場に提案することで、売場の活性化と当社の市場シェア拡大を目指します。現在、業界では浅漬の売上が苦戦していますが、新しい商品を投入することで市場全体の活性化を図りたいと考えています。
中期経営目標(業績)
最後に、中期の業績目標です。中長期で設定した注力領域に対し、新たに戦略推進の担当役員を任命し、取り組みを推し進めています。全社横断で実行スピードを加速しているところです。
2027年2月期の中間業績は、物価高騰による浅漬カテゴリの苦戦などが影響し、計画未達となっています。この遅れを取り戻し、通期計画を達成するため、下期に挽回策を推進していきます。具体的には、本日お話しした浅漬をおかずとして再定義する新商品の拡販や、業務用ルートでの新たな販路開拓を通じて、下期に新たな売上を創出していきます。
これらの戦略と機械化等の先行投資による効率化を掛け合わせることで、通期計画を達成し、来期以降のさらなる利益成長を実現していく考えです。
以上で説明を終了します。ご清聴ありがとうございました。
質疑応答:白菜の調達状況と製品の生産・出荷への影響について
「原料事情として足元で白菜がかなり厳しくなっているとうかがっています。御社では現在、白菜の調達状況はいかがでしょうか? また、今後の浅漬やキムチの生産・出荷への影響をどのように見ていますか?」というご質問です。
当社の現在の白菜は長野県産ですが、天候不良により生育に影響を受けており、小玉傾向となっています。そのため、畑での収穫量が予定の重量に達しない状況で、原料の歩留まりが悪い状態だと考えています。
また、品質面でも理想的な状態で原料を調達できているとは言えず、歩留まりが悪い分だけ、余分に原料を使用しています。現在は契約分で調達を賄っていますが、今後、状況次第では不足が生じた場合は市場調達も検討しなければならないと考えています。
そして、この後、産地リレーで茨城などへとつながっていきます。1つの産地に依存すると、天候の影響により原料調達に支障が出るリスクがあるため、当社では各工場でさまざまなエリアで原料を調達する体制を進めています。
今回の天候としては、関東では雨が非常に多かった一方で、関西では雨がそれほど降りませんでした。このように、それぞれの産地で状況が異なります。茨城や千葉の一部エリアでは、畑の水がまだ引いていないということで、現在、この後どのような状況になるかについて、見込みを調査・確認しています。
今後の生育に遅れや収穫への影響が出る可能性はありますが、これらを確認して原料の調達内容に応じて販売方法を変える必要があると考えています。当初は、冬の増量企画として消費者キャンペーンや販促を予定していましたが、状況によっては実施が難しく、時期をずらすことも検討する必要があると思います。
当社では、キムチに関しては国内産だけでなく韓国産キムチの輸入もしています。11月からは韓国産キムチの増量セールを実施する予定で、現在準備を進めているところです。国内の影響とは異なるかたちで販売できるため、自社製品の販促が難しい場合は海外商品を活用するなど、トータルでの販売を進めていきたいと考えています。
質疑応答:通期予想を据え置いた理由と下期の原材料価格・製造コストの見通しについて
「上期の営業利益は通期計画の67.3パーセントまで進捗しています。一方、通期予想を据え置いた最大の理由は何でしょうか? 下期に原材料価格および製造コストはどの程度悪化すると見込んでいますか?」というご質問です。
当社の事業には季節性があり、毎年利益が上期に偏る傾向があります。これは想定内です。下期については、上期の不足分を補いつつ、利益を達成する計画を立てているところです。ただし、下期の原材料の状況については、これから判明する部分もあると考えていますので、それに応じた販促計画を立てていきます。
先ほどお伝えしたとおり、当社は自社の製造品だけでなく、輸入品や他社メーカーの商品を仕入れて販売することもあります。仕入商品のウェイトをある程度上げながら、売上と利益を確保して対応していく考えです。
質疑応答:下期にコンビニ向け売上で増収を見込む理由について
「下期にコンビニ向けの売上で31億円、前年同期比16.57パーセント増を見込む理由を教えてください。何か新商品が貢献するのでしょうか?」というご質問です。
全事業所に新しい機能性を持つ包装設備を導入しました。この設備を活用してコンビニ向けの商品も開発し、従来では実現できなかった商品を提供していきたいと考えています。この9月には色の変わらない茄子の浅漬を販売しましたが、非常に評判が良かったです。
この茄子の商品は期間限定でしたので、この後、冬場に向けてこの生産ラインを活用し、コンビニ向けにもお客さまに喜んでいただける新商品を提供し、売上を伸ばしていきたいと考えています。
質疑応答:ミニカップ製品の展望について
「ミニカップの製品はいつ頃展開しますか? 現在のスケジュール、収益性、貢献度、貢献時期について教えてください」というご質問です。
惣菜売場では惣菜として購入されますが、ミニカップ製品についてはおかずとなる一品を日配売場で販売するというかたちで、新たなチャレンジを行います。現在、売場は存在しておらず、これから新しい売場を作ります。現在は、先行してご協力いただける量販店でテスト販売を開始する段階にあります。
お客さまからの支持を得られたら量販店全店に展開し、すべての量販店の売場に広げていく計画です。すぐに全国の店舗に並ぶわけではなく、11月頃から関東の量販店でテスト販売を進めながら、徐々に拡大していけたらと考えています。
ミニカップ製品は、10億円や20億円規模の売上を見込めると考えており、多少時間はかかりますが、しっかりと売場を作りながら推進していきたいと思います。
質疑応答:2027年2月期の年間配当について
「累進配当には記念配当分が入るか、入らないかを教えてください」というご質問です。
2027年2月期の年間配当は32円です。記念配当も含めた金額をベースに、さらに上乗せできるように進めていきたいと考えています。
質疑応答:外食向けの注力商品と営業戦略について
「重点事業の外食向けは新規が貢献していますが、今後の注力商品や営業戦略を教えてください」というご質問です。
ソリューションということで、外食向けには現在のメニューだけでなく、当社からの提案を利用してメニュー開発を行うなど、従来になかった商品をメニュー化していただけるようご提案を進めています。
食べ方の提案や食の提案など、多岐にわたる内容があると思います。キムチだけでなく、浅漬や惣菜などもご提案しながら、外食産業向けに新しいメニューが生まれるよう支援を行っています。また、業務用の販売部隊を新設し、専任のメンバーを揃えて、中期的には安定した売上を確立するかたちを目指しています。
質疑応答:半製品バルクの商品カテゴリについて
「量販店向けに提案する『半製品バルク』について、漬物や惣菜など、具体的にどのような商品カテゴリを想定していますか?」というご質問です。
最近では、量販店がプロセスセンター(PC)という惣菜関係を自社で対応するための自社工場を建設する例が増えています。そのような量販店のプロセスセンターに対し、カップに詰めるだけで商品として使用できる漬物や惣菜といったさまざまなものを提案しています。
実際に、胡瓜の漬物やナムルが採用された例もあります。キムチなども含め、さまざまな商品を提案していきます。
場合によっては、量販店は天ぷらを揚げていますので、当社が業務用として準備した味付け済みの野菜をそのまま天ぷらに使えるような商品など、さまざまな工夫を凝らしながら提案を進めたいと考えています。
質疑応答:外食向けの販路拡大について
「外食向けの販路拡大について、具体的にはどのような業態や用途に商機を見出しているのかご教示ください。付け合わせや調理用の素材としての提供など、現時点でお答えできる範囲で構いません」というご質問です。
先ほどのご質問と関連しますが、焼肉チェーンや回転寿司チェーンなど、さまざまな業態があります。外食産業では現在、1つの業態にとどまらず、複数の業態を同時に展開する動きが広がっています。
そのため、焼肉用の商材に限らず、例えばサラダバーのように、さまざまなものを自由に選び取って食べる業態などにも対応できる商材を提供するなど、多くの可能性があると考えています。
最近、さまざまなホテルで朝食バイキングが提供されていますが、和食には数種類の漬物が用意されていることが一般的です。そのような場面で、当社が冷凍商品をご提供できるのではないかと考えています。
また、先ほどお話ししたさつまいもペーストについても、さまざまな加工が可能です。このようなさまざまな提案により、デザートとして利用していただける可能性もあるのではないかと思っています。
質疑応答:ミニカップ製品の売上が5億円から10億円になる見通しについて
「ミニカップの浅漬が5億円、10億円の売上になるのはいつですか?」というご質問です。
実は、コンビニの商品には売る力があります。当社のヒット商品でキャベツの浅漬というものがありますが、コンビニのミニカップで3ヶ月から4ヶ月の期間限定で展開したところ、これだけで10億円以上の売上を記録しました。
したがって、このラインを活用して新しいものを提案することで、それだけの売上につながる可能性があると考えています。
量販店にどのようなかたちで提供していくかについてはこれから進めていきますが、5億円、10億円、そして中期的には15億円という売上を目指したいと考えています。本当に浅漬の売上をこの商品でカバーできるようにするためには、浅漬の常識を変えていく必要があります。
従来の浅漬ビジネスでは、旬の野菜、すなわち野菜が安く大量に収穫できる時期に、それを加工し、ある程度しっかりと味付けした商品を手頃な価格で家庭のみなさまに提供するのが基本でした。しかし現在は、季節ごとに安価な野菜を安定的に仕入れることが難しい状況になってきています。
そのため、単純に従来のビジネスモデルを維持するだけでなく、付加価値を持たせ、お客さまに惣菜やおかずの一品として選んでいただけるようなところまで浅漬の価値を高めることが、浅漬業界の改善につながると考えています。このような商品が業界に根づくように、時間はかかりますが、努力していきたいと思っています。
質疑応答:外食・量販店向けの業務用における輸入原料の活用について
「外食・量販店向けの業務用では、輸入原料の活用も想定していますか?」というご質問です。
外食産業はコスト面で非常に厳しい環境にあると考えています。高級路線でなければ、一定のリーズナブルさが必要です。そのため、国産原料100パーセントで提供できるものは限られてくると思います。
このため、外食産業や量販店向けの業務用については、今後、海外の原料もある程度活用していく必要があることを見据え、原料調達ルートを確立し、それを確固たるものとして運用できる体制を整えていきます。
なお、現時点では、白菜を使用したキムチなどには、日本産の原料を用いています。すでに「中国産の原料を白菜キムチに使います」と宣言しているメーカーもありますが、この後、国内の白菜の調達が厳しくなる可能性もありますが、当社としてはまずは国産原料をしっかり活用していきたいと考えています。
ただし、価格対応が求められる業務用商品などについては、海外の原料も適切に活用し、お客さまのニーズに沿った商品をご提案できるよう努めたいと考えています。
影山氏からのご挨拶
下期はいろいろな取り組みを行いながら、上期の不足分を挽回し、下期の売上および利益目標の達成を目指して進めているところです。みなさまのご声援を感じながら、引き続きしっかりと取り組んでいきますので、よろしくお願いします。
これで決算説明会を終了します。本日はご参加いただき、誠にありがとうございました。