ABEJAは10月15日、2026年8月期(2025年9月-2026年8月)決算を発表した。売上高は45.77億円(前期比27.7%増)、営業利益は7.10億円(同59.4%増)、経常利益は7.59億円(同68.1%増)、当期純利益は10.65億円(同137.8%増)となった。当期純利益には繰延税金資産の回収可能性の見直しに伴う法人税等合計の減少が寄与している。自己資本比率は87.5%と前期の84.0%から上昇し、営業活動によるキャッシュ・フローは1.65億円の収入となった。
同社はエンタープライズプラットフォーム事業の単一セグメントだが、売上高は領域別に開示している。ABEJA Platformの導入支援を担うトランスフォーメーション領域が32.85億円(構成比71.8%)、運用フェーズを担うオペレーション領域が12.92億円(同28.2%)となり、ストック型のオペレーション領域が54.1%増と伸びを牽引した。エンタープライズ企業の継続顧客からの売上比率は86.3%に達し、収益基盤の安定性が高まっている。ミッションクリティカル業務でのAI実装需要の拡大に加え、国のAI政策を背景に公的プロジェクトの獲得も進んだ。また、フィジカルAI関連の売上が前期比3.96億円増加し、通期の増収額9.92億円の約40%を占めるなど、次の成長の柱として育成する同分野が増収に大きく寄与した。業務の高度化に伴う説明責任の要請を受け、2026年7月にはAIマネジメントシステムの国際規格「ISO/IEC 42001」の認証も取得した。
2027年8月期は売上高59.60億円(前期比30.2%増)、営業利益7.30億円(同2.7%増)、経常利益7.60億円(同0.0%)、当期純利益6.80億円(同36.2%減)を見込む。公的プロジェクトの拡大に伴う案件構成の変化と、ABEJA Platformの機能拡充に向けた技術・研究開発投資を織り込んだ。配当は2026年8月期に続き2027年8月期も無配を予定する。なお2026年9月1日付で、AIガバナンス支援のMONO BRAINを子会社化のうえ吸収合併した。
また同社は10月16日、ヤマザキマザックとの業務連携を開始し、製造現場へのフィジカルAI実装に向けた共同開発に着手したと発表した。人とAIが協調する「Human in the Loop」を前提に、ABEJA Platformを活用して、加工方法や加工順序、切削条件を含む工程設計を自動で策定・提案するAIエージェントと、設備の稼働状況や部材在庫、現場の運用ノウハウを踏まえて生産スケジュールを最適化するAIエージェントを開発する。あわせて、作業データの収集・蓄積からAIモデルの学習・評価、実機での動作検証までを一貫して行うロボット行動学習環境を構築し、将来的にはヤマザキマザック製の工作機械や関連する自動化システムへの実装を目指す。
ABEJA—2026年8月期は27.7%増収、営業利益59.4%増と大幅伸長
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