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キャスター、通期営業黒字化を達成、CASTER NEOシリーズを事業拡大させ生産性向上を進める

沿革

勝見彩乃氏:本日はお忙しい中、当社の決算説明会にご参加いただき誠にありがとうございます。IRを担当しています、執行役員の勝見です。

まず、当初ご案内していた説明会日程から変更しての開催となり、みなさまにはご不便とご迷惑をおかけしましたことをお詫び申し上げます。急な日程変更にもかかわらず、ご了承いただき、あらためてお礼申し上げます。

この場には初めて当社の説明会をご視聴いただいている方もいらっしゃるかと思いますので、5分ほどで当社の概要についてご説明します。

当社は2014年の創業時より、フルリモートという新しい働き方を実践してきた企業です。多様なスキルを持つ人材を幅広く活用しながら、クラウドツールと人的リソースを融合させたBPaaSモデルで事業を拡大し、人手不足や人材難に直面する企業に人的リソースを提供してきました。

そのような新しい働き方・経営手法のパイオニアとして、当社は2023年に東証グロース市場へ上場しました。さらに、2025年からは「AI FIRST経営」を掲げ、AIと人を融合させ、バックオフィス業務を高度に効率化するAI-BPaaSとして事業を進化させています。

この進化を実現するため、AI技術に関連する子会社を合計3社取得・設立し、キャスターグループの体制へと移行しました。そして、国内外での開発およびサービス提供体制を強化している状況です。

当社を取り巻く環境①

当社が対峙する市場で特に関連が深いのは、主に労働市場です。生産年齢人口は年間約95万人のペースで減少しており、2025年と比較すると2040年には累計で1,000万人規模の労働力が失われるという予測があります。

この影響は単なる採用難にとどまらず、画面右の帝国データバンクの調査によると、人手不足を理由とした倒産件数が過去最多を更新し続けています。企業にとって、業務を自社の人材だけで回すことは、もはや経営リスクそのものとなっています。

このような人材の奪い合いが激化する労働市場だからこそ、安定した労働インフラを提供できる当社にニーズがあると認識しています。

当社を取り巻く環境②

人手不足の影響により、多くの企業が直面しているのは、採用難が従業員の疲弊を招き、さらなる人材流出を生むという負のスパイラルです。また、専門人材の不足により、本来進めるべきAI活用やDXが停滞しているジレンマもあります。

このような状況の中、外部リソースを活用する国内BPO市場は拡大基調にあり、前年度比4パーセント増の成長を続けています。

特に最近では、単なる作業の外注ではなく、戦略設計から一気通貫で業務プロセスそのものを刷新したいという高度な委託ニーズが急増していることも、市場拡大の追い風となっています。

当社グループの提供サービス

そのような市場環境の中で、当社が運営・提供する事業は大きく分けて3つのセグメントで構成されています。

まず、主力となっているのが、スライドに記載しているBPaaS事業です。「CASTER BIZ」シリーズを中心に、秘書業務などの日常業務から経理・労務といった専門領域まで、当社のリモートワーカーがチームで幅広く対応しています。

昨今、生成AIをはじめとする技術革新や事業環境の急速な変化を踏まえ、このオンラインアシスタント領域で培った業務知見とAIを組み合わせたAIアシスタントサービス「CASTER NEO」シリーズへの刷新を順次進めています。

これにより、窓口となるAIフロントによる24時間365日の受付対応や、「Slack」の指示による自動完結など、AIとプロフェッショナル人材によるハイブリッドな業務実行を実現していきます。BPaaS事業は安定した収益基盤として、全体の売上の7割から8割を占めています。

スライド中段に記載しているHR事業では、リモート特化型の求人メディアや人材派遣事業を運営しています。これにより、BPaaS事業で対応できない「外注ではなく自社採用をしたい」「決まった人物に決まった時間で業務対応してほしい」というようなニーズにも応えることができ、あらゆる人材ニーズに対して網羅的な支援が可能となっています。

最後に、スライド下段に記載しているAI Tech事業では、AIを活用したマイクロロットのオンラインアシスタントや、コンサルティング事業、AI研修事業などを提供する子会社群を含んでいます。

BPaaS事業とHR事業の利益をAI Tech事業へ投資することで、当社グループの成長を牽引してきました。

キャスターとは

まとめると、当社は単なるリモートBPOを行う企業ではなく、深刻化する人手不足に対し、AIネイティブなバックオフィスインフラを提供する企業です。

当社ではリモートワーカーの豊富なリソースを基盤に、業務プロセスをクラウド経由で効率化・自動化するBPaaS、そして業務をAIプロセスへと進化させたAI-BPaaSへと段階的にサービスを進化させています。

その基盤となっているのは、中小企業をメインとした広範な顧客基盤と、その中で蓄積された150万件以上の豊富な業務データと実績です。さらに当社では、一般的な作業のAI化にとどまらず、顧客とのコミュニケーションのAI化を推進しています。これにより、運営効率を圧倒的に高める業務構造改革を進めています。

この改革では、開発子会社が有する知見やAI技術を活用しながら、AIがコミュニケーションを担い、人は人でしか対応できない業務を担当し共生する次世代型の業務代行サービスとして、生産性向上と業務構造改革を実現するインフラ基盤を構築していきます。

AIと人の力を組み合わせた、安定した労働力を提供できるAIネイティブなバックオフィスインフラこそが、深刻化する人手不足に対する当社の解決策です。

私からの説明は以上です。続いて、代表取締役の中川より、2026年8月期の決算についてご説明します。

サマリー

中川祥太氏:代表取締役の中川です。よろしくお願いします。それでは、2026年8月期の決算概要についてお話しします。

売上高は、44億5,000万円で着地しました。営業利益は5,000万円です。トピックスとして、売上高は修正予想どおり着地しましたが、営業利益は上振れを達成できたと考えています。ここがポイントとなる部分です。

業績概要

黒字化した理由についてです。営業利益に寄与した要因として最も大きな影響を与えたのは、販管費の削減だと考えています。

営業利益増減要因

営業利益の増減要因については、スライドに記載したとおりです。

販売費及び一般管理費

販管費の内訳で何を減少したかというと、主に広告関係です。これはネガティブな要因というよりも、昨今の報道にもあるように、Google関連の検索エンジン周辺が非常に大きく変化しており、極めて混乱した状況になっています。

世の中の多くの方が、これまでのように検索エンジンで検索し、広告をクリックするという購買行動ではなく、AIに尋ね、AIがおすすめするものを見に行くという状況に変わりつつあります。

このような環境下では、従来の手法で広告を出してもお客さまに届かないため、広告手法を大幅に切り替えています。大幅に切り替えた結果、純粋な広告費は一時的に減少しましたが、現在は新しい広告先に向けて再調整を行っている段階です。

したがって、今回のコスト減少の主な要因はそのような広告費用の変動であると捉えていただいて問題ありません。

セグメント別業績サマリー

次に、セグメント別の業績サマリーについてご説明します。BPaaS事業、HR事業、AI Tech事業の3つで構成されています。

主なトピックスとしては、AI Tech事業において子会社であるグラムス社が成長しているほか、研修事業を行う子会社における諸々の研修関連の売上や利益がこのセグメントに計上され、利益がプラスに転じた点が挙げられます。

また、BPaaS事業では原価削減がかなり進んでおり、この点も寄与して営業利益が上昇していると考えています。

ご参考)BPaaS事業 主要KPI

BPaaS事業の主要KPIです。スライドに記載のとおり、稼働社数は前四半期から下がっています。また、ARPUは概ね横ばいで推移しているとお考えください。

財政状態

B/Sです。スライドをご覧のとおり、大きな変動はないと考えています。

キャッシュ・フロー計算書

キャッシュ・フロー計算書です。こちらもスライドのとおり大きな動きはなく、キャッシュの増減もほぼ見られない状況であるとお考えください。

報告セグメントの名称変更

2027年8月期の業績予想についてお話しします。まず1点目に、お知らせです。報告セグメントをスライドに記載のとおりに変更します。

AI Tech事業の周辺については、徐々にAI-BPaaS事業への技術的な転換を進めている状況です。そのため、両者の差が次第になくなっていく可能性がありますが、そのような関係性であるとご理解いただければと思います。

振り返りと方針

前期の振り返りと、2027年8月期の方針です。スライド左側には、「稼働社数の積み上げが少し計画を下回りました」「その代わり、AI活用を前提としたサービス群というのが展開可能になりました」という記載があります。

では、目指すところはどこかというと、スライド右側のとおり「CASTER NEO」シリーズを用いて生産性を向上させます。「生産性向上」と銘打っているのは、まだお客さま側の感触を取っている最中であることから、「これが非常に力強く伸びていくため、売上増につながります」と断言するのは時期尚早だと考えているためです。

ただし、確実に言えるのは、生産性が向上することです。採用に依存せずお客さまを受け入れることが可能となるため、まずは生産性向上をメインの柱としてお考えいただければと思います。

スライド左側にある記載のうち、もう1点についてご説明します。収益性を重視する方針のもと、市場が荒れている状況を踏まえ、広告関係のコントロールを実施した結果、黒字化に寄与しました。

同様に「広告投資の最適化」と記載しているとおり、新しいチャネルへの最適化を進めています。このような取り組みを先行して実施しながら追加投資を行い、顧客獲得を推進していく方向性を考えています。

次に、スライド左下をご覧ください。AI研修の引き合いがあったものの、少し遅れが生じました。この点については、右側に記載のとおりです。外販をしっかりと強化し続け、現在も順調に進んでいると考えています。

こうした取り組みを通じて、販売および収益拡大を実現できる状況を目指していきたいと思います。

業績ハイライト

2027年8月期業績のハイライトです。「CASTER NEO」シリーズの拡大を通じて、生産性向上を目指していきます。

生産性向上について、何が向上するのかというと、数字では非常に保守的に見ていますが、粗利益率が向上していきます。したがって、主要なドライバーはそこにあります。

既存のお客さまに対して無理に変化を求めることはありませんが、私たち自身の業務効率を向上させることによって、新規のお客さまにもこのようなオペレーションを通じて生産性を向上させるなど、お客さまにもメリットを享受していただきます。

「AIと組み合わせればこのような方法で変えられますよ」というような提案を通じて粗利益率を向上させていくことが、メインの方向性になると考えています。

業績予想:売上

業績予想の売上については、「多少上がるのではないか」という感触にとどめています。また、現行の「CASTER NEO」シリーズおよび研修は、現在、お客さまの初期段階の感触を把握している段階です。

そのため、かなり保守的な見通しを持ちながらも再成長に向けた中心的な軸として位置づけ、今期中に固めていけるよう取り組んでいきます。

業績予想:営業利益

営業利益についても同様です。前期の期初予想と同様の値を想定しています。

粗利益が向上すると、営業利益にもポジティブな影響をもたらす可能性が高いのですが、荒れているWebマーケティング環境の中でできるだけ多くのトライを行い、売上成長のために活用していきたいと考えています。

そのため、黒字基調を維持しつつ、これらの施策への投資を行う中での数値であるとご理解いただければ幸いです。

業績予想の概要

業績予想の概要について1点補足します。前期後半に「連絡が来たら入ります」とお伝えしていた、AIリスキリング研修の実施における助成金についてです。

特に問題があるわけではありませんが、交付決定および受領時期が現時点で未確定のため、業績予想には含んでいません。この件について開示が必要となった場合は、適時開示にてお知らせします。

現時点の予想では、今期中に結果が出る見込みです。なにか進展があれば、その際にお知らせします。

AI研修事業の拡大

成長に向けた取り組みについて、より長期的な視点でお話しします。

まず、AI研修事業についてです。この内容は、IT業界において他の企業が決算で取り上げていることもあり、ご存じの方もいらっしゃるかと思います。

具体的には、リスキリング、特にAI活用ニーズへの対応や、昨今話題となっている情報漏洩に関する研修へのニーズは特に拡大している状況です。

国も、どのように対応を拡大していくかを検討している感触を得ています。このような業界全体の拡大を受け、当社としても適切なサービスを提供し、このチャンスを的確に活用したいと考えています。

従来は主にIT業界が当社のお客さまの中心でしたが、研修事業ではサービス業や小売業といった業種がより強いニーズを示しています。これらの新たな顧客層に対し、どのようなかたちでサービスを提供できるかを本年度の重点課題として、積極的に取り組んでいきたいと考えています。

“CASTER NEO” テクノロジー戦略

「CASTER NEO」についてです。もともと当社は事業主導の体制を取っており、人を採用し、その人たちが可能なことをサービスに反映させながら事業を拡大していました。

しかし、現在は完全に開発主導へ切り替わっており、これが最大の転換点になると言えると考えています。PdM(プロダクトマネージャー)やCTO(最高技術責任者)を中心に、本来開発系やSaaS関連の企業が採用する手法を活用し、人員配置を行っています。

また、開発部門と事業部門が綿密に連携を取りながらお客さま側の課題に対応するなど、特にAIを活用した範囲で開発を進めています。こちらもどんどん加速していくとお考えいただければと思います。

CASTER NEOシリーズの進捗

「CASTER NEO」シリーズのAIフロントにおいては、すでに24時間365日対応が稼働を開始しています。

現状ではまだ一部のお客さまにご利用いただいている段階ですが、将来的には24時間365日稼働する窓口に依頼するだけで、特定の業務についてそのタイミングで処理が可能になるよう調整を進めています。

わかりやすい例を挙げると、例えば飛行機のチケット手配や飲食店の予約などがあります。これらは決済が絡むため、現時点ではAI単体での対応が難しい部分が多い状況です。

しかし、我々はすでに対応した実績、またはそれに相当する情報をお客さまからお預かりしているケースがあります。これらをしっかりと優位性として活かし、24時間365日お客さまに価値を提供できる体制を目指していきたいと考えています。

社内FDEの育成

社内FDEの育成についてです。「FDEとは何だ?」という方に向けて、簡単にお話しします。

現在、海外では「Forward Deployed Engineer」という職種が注目されています。お客さまと綿密にコミュニケーションを取りながら、課題解決を目指して伴走し、システム開発を進めるというものです。

当社ではお客さまの業務をお預かりしている立場上、さまざまな課題を目にする機会がある状況です。

社内研修を受けたメンバーはその経験を活かし、自発的にFDEに近いモデルを展開しています。もともとエンジニアとして活動していた方々と比較すると、まだ対応できない範囲もありますが、この範囲を徐々に拡大させながらお客さまに価値を提供していくことを目指しています。

社内AI活用『Tier制度』

現在、研修を通じてさまざまな知識を導入しているというお話をしていますが、昨今は他社でも情報漏洩が多発しています。

これが直接の原因ではありませんが、AIを利用する際、何の知識も持たず、防御策も取らない状態で活用を始めると、当然ながら非常に危険です。

何が危険かというと、スライドのTier3に記載されている内容とTier2に記載されている内容との間には、大きな隔たりがある点です。本来はTier2をきちんと整備しない限り、Tier3を進めることは非常に危険です。しかしながら、世の中ではなぜかTier2について十分に教えているところがほとんどありません。

当社では、Tier1に関してはすでに全員が対応できる状態を整えていますが、Tier2のカバーを進め、お客さまにも一定の安心感をお持ちいただけるように努めています。そのうえでTier3、およびTier4に関するサービス提供を目指していきたいと考えています。

Tier4まで進むと開発が主力になってしまうため難易度が高くなりますが、Tier3程度までであれば到達可能な状況です。その目標を実現するため、社内の制度や研修を整備し、展開を進めています。

トピックス(福岡県での取り組みを加速)

トピックスです。福岡県での取り組みを加速させています。スライドは、「COMPASS小倉」に関連する内容です。現在、福岡県全体について、当社としては力を入れて拡大を進めていきたいと考えています。

ありがたいことに、もともと九州エリアではメディアとのリレーションが比較的厚く、関東圏では取り上げられないようなものを、九州エリアでは比較的多く取り上げていただける状況です。

エリアのアドバンテージを活かし、当社の認知度をさらに高めていきたいと考えています。また、まだ取引のない企業も多いため、そのような企業に対して圧倒的なシェアを獲得できるよう、力を入れて拡大を目指します。

質疑応答:単価に関する現状とリスク要因について

「主力のBPaaS事業において、稼働社数が増加する一方、ARPU(顧客平均単価)に変動が見られます。今後は単価向上と顧客数のどちらを優先して収益を最大化していく方針なのかご教示ください」というご質問です。

端的に申し上げると、社数です。単価に関しては多少のボラティリティはありますが、もともとのスコープ内で推移しており、競合他社から大幅に価格を引き下げられるような状況ではありません。したがって、そのような下げ圧力のある環境とは認識していません。

むしろ、最大の脅威はAIが行える業務の範囲であり、例えば取引いただけないような状況になってしまうことのほうが、はるかにリスクが高いと言えます。

このような業務は単価が低い傾向にあるため、むしろ単価の大きい案件のほうが取りやすい環境へと変わりつつあると考えています。私たちは低単価業務に固執するのではなく、お客さまに新しい価値を提供できる領域を拡大し続けていきたいと考えています。

質疑応答:子会社グラムスとキャスターテックジャパンの現状と展望について

「その他事業に位置づけられている新規事業や子会社の業績改善が進んでいますが、グループ全体としてのシナジー創出や早期の黒字化に向けた具体的なロードマップについて教えてください」というご質問です。

子会社については、主たるものとしてグラムス社が挙げられます。こちらはありがたいことに、前期中に黒字化を達成しています。主に古着業界や二次流通業界に適合した市場で事業を展開しており、この業界自体は依然として拡大を続けています。

まだ売上を拡大させる余地があると考えているため、黒字化の達成後は営業体制を徐々に強化し、増収を目指して進めていきたいと考えています。

グラムス社はもともと技術基盤を持っていた会社で、その技術基盤がキャスターグループに完全統合された結果、「CASTER NEO」シリーズやその他AI関連の取り組みも進められている状況です。

グラムスとのシナジーについての主要な部分はすでに達成済みであり、今後の課題は、彼らのもともとの事業が成長するかどうかにあると考えています。

次に、CTJ(キャスターテックジャパン)のAI研修事業は今期から売上計上が始まっており、通期の黒字化を目指して計画を進めています。しっかりと進捗すれば、全体として良い数字にたどり着くと考えています。

ありがたいことに、当社のお客さまの中には研修を希望されるニーズがある状況で、キャスターテックジャパンで研修内容をしっかり整備した上で研修提案につなげていければと考えています。早期黒字化を目指しており、今期中に達成できれば理想的だと考えています。

質疑応答:BPaaS事業の稼働社数増加とAI対応について

「2026年8月期は減収となりましたが、今後、売上成長を再加速させるための具体的な施策について教えてください。また、BPaaS事業の稼働社数や顧客単価について、どのような改善を目指しているのでしょうか?」というご質問です。

BPaaS事業の稼働社数が、まずはメインのスコープと考えています。ここを伸ばすには、AIへの対応が必須です。お客さまだけでなく業界全体、すべての取引先がまずはAIを前提に考えるという状況、市場感になってきているタイミングです。

一方、「人しかやらないでほしい」という逆張りの姿勢を持つお客さまもいらっしゃるため、そのようなニーズにも的確に応えていこうと考えています。

ただし、基本的にはAIに関して「バックオフィスのプロセスにおいてAIを導入していこうと思っているものの、自社単体では難しい」「アウトソーシングしようと思っていた業務を、AIの組み合わせでできるのであればやりたいのですが」など、さまざまなかたちでニーズをいただいています。

このようなニーズは未だにまとまったかたちではなく、散在しており、大きな塊にはなっていません。この大きな塊になっているわけではないものに関しては、我々がサービスをパッケージ化する必要がある立場だと考えています。

そこで「CASTER NEO」シリーズも含め、今後はなにかしらのパッケージ化されたかたちで展開していく予定です。このパッケージ化が市場のニーズを正確に捉えていれば、稼働社数は増加すると考えています。

構造上、原価の最適化やAIを活用した生産性の改善は自発的に進んでいます。その結果、取引先が増加すれば増加するほど、当社内部の生産性もさらに向上するための基盤が整いつつあります。

先ほど触れたパッケージについても、しっかりとお客さまのニーズを捉えられる状況を作り上げることが最大の論点になるだろうと考えています。そのパッケージ例として「FDE」など他社も提案していますが、「FDE」は必ずしもデリバリー効率が高いわけではありません。

そのため、そうしたものに限定せず、当社の取引のメインである中小企業のみなさまに提供する際の最適解を今期中にいくつか提示していく方針です。

質疑応答:AI活用による利益成長と売上拡大戦略について

「2026年8月期は営業黒字化を達成されましたが、今後は一時的なコスト削減だけでなく、継続的な利益成長が重要だと考えています。今後の営業利益の改善に関して、特に注力している施策を教えてください」というご質問です。

AIによる生産性改善を進めているため、どこまで利益が伸びるのかは未知数です。ただし、AIなどを活用することでかなり改善できる余地があり、利益成長は十分に達成可能だと考えています。

しかし、営業利益をさらに積み増すというよりも、中小企業のみなさまが求める最適解はまだ市場として明確に見出されていない状況だと思います。そのため、この分野の解決策を追求することにコストを投じるかたちになるかと考えています。

こうした解決策が早期に見つかり、ニーズが増加し続けるような状況になれば、結果として営業利益率はさらに改善します。ただし、そのタイミングまでは利益成長を大きく目指すというよりも、コストを投じながらも黒字化を達成しつつ、売上成長目指して進めていければと考えています。

質疑応答:AI活用による粗利率改善と売上高増加について

「AIを活用したサービスの拡大を進められていますが、これまでのAI関連投資が、今後どのように売上高や営業利益率の改善に結びつくと考えているのでしょうか? 投資効果を測るためのKPIがあれば、併せて教えてください」というご質問です。

先ほどの回答にも関連しますが、利益率の改善は粗利率の改善、つまり生産性の改善とお考えください。粗利高や粗利率は我々にとって重要な指標であり、今後も注力していく考えです。

営業利益に至るまでの過程で、粗利益から広告費や営業コストなどが加わっていきますので、一定程度の資金をこれらに活用しつつも、根幹となる粗利益についてはAIの活用を進めることで、回復や改善が可能であるとご理解いただければと思います。

売上高に関しては、もう一段階課題があると考えています。具体的には、、「これがニーズに最も応えられている状態だよね」というような指標がまだ見つかっていない状況です。「我々が」というわけではなく、おそらく市場全体でこの指標を見つけているプレイヤーはほとんどいないのではないかと考えています。

このような状況の中、「では、売上高はどうやって伸ばすんだ?」という回答を多くのプレイヤーが模索しています。その中で流れが形成されると想定されるため、当社としてもその流れに乗る、あるいは自ら作り出すことで、AI関連の分野で売上高の増加につなげられるのではないかと考えています。

したがって、投資効果を測るためのKPIを設定することは少し難しい状況ですが、現状社内では「CAC」と呼ばれるお客さまの契約コストをモニタリングしています。

外部に見える変化としては、取引先や取引社数の急増が挙げられるでしょう。そのタイミングが軸となるかと思っています。

質疑応答:中期経営計画を取り下げたことによるM&A戦略の変更について

「2026年7月の中期経営計画の取り下げを受け、M&A戦略も変更したのでしょうか? 新たな買収案件を検討している場合、AI開発企業、BPO事業者、SaaS関連企業のどこを優先するのでしょうか?

また、マネーフォワードとの資本関係をさらに深める可能性はあるのでしょうか? 収益性改善のため、既存事業の子会社売却・再編を検討しているかについてお聞かせください」というご質問です。

まず、「中期経営計画を取り下げたことで、M&Aの戦略は変更したか?」という点について、変更しているわけではありませんが、優先順位は大幅に変わっていくだろうと考えています。

また、「AI開発企業、BPO事業者、SaaS関連企業、この3つの中でどこを優先しますか?」と聞かれれば、我々はBPO事業者を優先します。

AIの開発企業については、海外の場合は少し事情が異なりますが、日本国内で基盤AIに近い技術を開発しているプレイヤーはバリュエーションが高騰しており、つまり価格が割高であるか、実際には基盤モデルのようなものを開発していない状況になっていると考えています。

この分野には、我々が参入できる余地はほとんど残されていないため、グラムス社のような例外的な場合を除き、手を出すことはないと考えていただいて問題ありません。

SaaS関連企業については、我々はマルチにSaaSを活用しているプレイヤーであるため、どこかのSaaS企業を優先的に買収するということはあまり考えていないとご理解いただいてけっこうです。

どちらかといえば、AIによる生産性向上を直接享受できるBPO事業者には利益率が低迷している企業も多いため、それらを一気にPMIで変革するというかたちでの買収の可能性はあると考えています。

私自身も、優先して取り組むのはそのような案件だと捉えながら、さまざまな面談などを行っています。それ以外の案件については、ほとんど取り組んでいません。

また、「マネーフォワードとの資本関係をさらに深める可能性はあるのか?」というご質問については、特にこちらから打診をしていることはありませんし、向こうから打診をいただいている状況も今のところないとご理解ください。現在のところ、株をしっかりと保有し、応援いただいている状況かと思います。

さらに、「収益性改善のために既存事業や子会社の売却、再編を検討しているか?」というご質問については、常にモニタリングしているとお考えいただいてけっこうです。

我々として伸ばせる余地があると判断した場合は、その施策を進めていきます。また、「もう伸ばす余地はないよね」という場合や、「再編したほうが会社としては効率がいいよね」という場合には、売却もスコープの一つに含める可能性があります。

しかし、現時点では「ここはもう完全に売却に動いたほうがいい」と検討している案件はありません。

再編に関しては、事業同士を統合する場合もあります。例えば、AI Techのように小規模で立ち上げたものを「CASTER NEO」シリーズに統合する事例もあります。このような取り組みも行っているとご理解いただければと思います。

質疑応答:AI関連事業への集中と事業転換について

「短信に記載されている今後の見通しに関して、『収益改善の取り組みを継続し、併せて収益性の維持・向上に努める』と記述されていますが、今期は売上が横ばい、営業利益8割減の予想となっています。

短信では、外部の企業の外部リソースの活用や業務デジタル化、AI活動に対する需要は引き続き堅調という外部環境の見通しを示しているにもかかわらず、売上が横ばいの背景、および8割減益となる主な要因についてご解説ください」というご質問です。

先ほどお伝えしたように、現在、外部のWebマーケティングの環境は非常に大きく変動しています。そのような中で、AI以外のサービスでは、広告費を投じても正直あまり効果を得られない状況になっているとご理解ください。

そのため、我々はそこには取り組まず、AI関連の分野にすべて注力している状況に近づいています。すると、今までのサービスとは異なるものを提供しているため、どうしても売上に関しての予測は非常に控えめに設定しています。もちろん予測が外れることもあるでしょうし、その調整に時間がかかることもあるかと思います。

そのため、こうした点も含めて生産性の向上には最大限注力していきますが、売上をどうするかについては、現在、当社として自信を持って「これだけ伸びます」と見通せているわけではありません。

また、営業利益が8割減となった点について、金額としては5,000万円から1,000万円、つまり4,000万円の減少となります。

当社としては売上増に重点を置きたかったため、利益を大きく残すよりも、売上増を優先する方針を取った結果であるというメッセージがこの記載に込められているとご理解いただければと思います。

いったん、かなり大きな事業の転換点を迎えていると考えています。現在、BPO事業者で事業転換を掲げていないところは、今後市場から淘汰される可能性が高いと思います。そのため、このタイミングで可能な限り多くの投資を行う必要があると考えています。

質疑応答:広告費削減後の新規顧客獲得戦略について

「広告費を削減して戦略を変えるとのことですが、具体的にどのような方法で新規顧客を獲得していくのでしょうか?」というご質問です。

どこというのは明確にお伝えできませんが、お伝え可能な部分についてお話しします。まず、一番揺れているところはどこかというと、それは検索エンジンです。

検索エンジンについては冒頭でも少し触れましたが、ご自身の日常の行動を振り返っていただくとわかりやすいかと思います。

例えば、AIで「チャッピー」と呼ばれる「ChatGPT」や「Claude」、その他のAIを活用している方々は、自らの行動を振り返ることで非常に理解が深まるのではないでしょうか。私自身も同様ですが、「サービスを調べたいな」「この商品が気になるな」と思った際、まずはAIに確認させることが多いです。

AIに確認させて「この商品に関する比較商品を出して」「何がいいの? 何が悪いの?」という内容を聞いた結果、大半が絞り込まれるかたちになっています。最終的に「この状況であれば、これがいいのではないですか?」というような答えが提示される状況になっています。

つまり、我々はその最終的な回答をクリックしてサイトに飛ぶという行動を取るため、検索を介していない状態になっています。

これが何を意味するかというと、「Google」などのプラットフォームが検索量を基準に広告を出している中で、検索を経由せずにサイトへの流入が発生している状況が生じる、ということです。

もちろん「AIが参考にしている情報はどれだろう?」というAIOと呼ばれるアクションが存在しますが、こうしたアクションをいったん除外すると、「Google」側では検索がゼロでページに多くの流入があったとしても、検索がゼロであるために広告費が高くなってしまいます。

多くの人が流入しているほど広告費は安くなる仕組みですが、訪問者がほとんどいない場合、逆に広告費が高くなってしまう構造なのです。

検索しなくなったことで広告を見る人がいなくなり、広告費が非常に高額になってしまうことを意味します。これが、「Google」全体で非常に顕著に見られる状況です。

このような流れから、かつてWeb広告の主要な手段であったリスティング広告などの広告チャネルが非常に危機的な状況に直面しているのではないかと考えています。

私自身Web広告代理店出身であり、この領域に17年ほど携わっていますが、このような事象はおそらく初めてです。こうした現状を踏まえ、私たちはチャネルの変更を進めています。

さまざまなチャネルを利用している中、SNSなどにも進出しています。本説明会をご覧いただいている方にお願いなのですが、当社のYouTubeチャンネルをご視聴いただき、ぜひフォローやチャンネル登録をしていただければと思います。

それによって、当社が何を目指しているのかがある程度ご理解いただけるかと思います。このような新しいチャネルにお客さまが集まってきている状況となっていることから、今後もここを強化していきたい、つなげていきたいと考えています。

他社もおそらく一定程度はこの領域に追従してくると思いますので、繰り返しますが、ぜひチャンネル登録をお願いできればと思います。

質疑応答:AIによるサービスの構造転換と価値提供の向上について

「BPaaS事業は売上高が減少する一方、セグメント利益は27パーセント増加しています。原価や販管費の最適化による利益改善のうち、今後も継続できる構造的な改善はどの程度あるのでしょうか? また、今後は利益率を維持しながら再び売上成長に転じることができると考えていますか?」というご質問です。

今回の構造転換に関しては、継続的に実施可能です。なぜかというと、もともと「CASTER BIZ」というサービス自体、大部分がシステム化されているサービスであるためです。

ただし人力に頼る部分も非常に多いため、そこにAIが導入された状態です。AIとシステムを組み合わせることで、人間が対応しなければならなかった業務が大幅に削減されていきます。お客さまに対する価値提供のレベルを下げることなく実行できるため、今後もかなりの割合で継続的な改善が可能なスコープであると考えています。

逆に「人間のリソースが空いたら、何をしていくのか?」というと、お客さまから支持をいただいている「人間ならでは」の範囲が存在します。この「人間ならでは」の範囲については、むしろ多くのお客さまに対してより手厚く転換することが可能です。

結果として、お客さまには継続いただくことや、新しいお客さまを紹介いただくこと、あるいは新規でご利用いただくお客さまを含めてAIの効率性や利点を感じていただきつつ、これまで人間による対応で満足いただいていた部分を、過去以上に提供することができるようになります。その結果、サービスの売上成長の原動力につながると考えています。

もちろんそれ以外にも「AI転換できる範囲が増えれば増えるほど、何ができるのか?」という点では、お客さま側で対応可能な範囲がこれまでよりも高いレベルになる可能性が高いと言えます。

わかりやすい例を挙げると、先ほどのご説明でもお伝えしましたが、航空券の手配です。特にお忙しい方の場合、3日前などに急に「チケットを取れ」という状況になることはよくあります。

秘書がいる場合でも、深夜に航空券を取らなければならない場面があります。その中でチケットを手配するわけですが、残念ながら「CASTER BIZ」は営業時間が一定程度決まっていたため、依頼を投げたのち、翌日であれば手配することが可能でした。

ただし、その場で手配しなければ料金が変動する状況など「すぐにチケットを取らなければやばい」という場合には、お客さまご自身で取っていただく必要がありました。

そこで、AIがフロントにいる状況であれば、そのタイミングでお預けいただいたデータと連携し、「ご自身でチケットを取っていただかなくてけっこうです。指示いただければ、我々がきちんと手配し、AIが直前まで進めます。これで大丈夫です」という確認を24時間365日リアルタイムでお返しし、決済まで進めることが可能です。

このような対応を可能にしてお客さまへの価値提供を実現すること、それが当社の重要な役割であると認識しています。

質疑応答:競合他社の状況とAI普及による市場の影響について

「人手不足でマーケットが拡大する中、稼働社数が横ばいということは、競合他社に顧客が流れているということでしょうか? マーケットの拡大とともに競合が増えているかと思いますが、その中で貴社はどのように競合との獲得競争に勝つのか、戦略や選ばれる理由があれば教えてください」というご質問です。

まず、競合他社に顧客が流れている状況はほとんどないと思っていただいてけっこうです。反対に、「どこが」とはお伝えしませんが、競合他社の中には廃業しているところも出始めています。

「なぜ廃業になるのか?」というと、業務内容、つまり我々の場合はワークフローのプロセスやバリューチェーンとも呼んでいるものです。お客さまに提供している業務の複雑さがシンプルであればあるほど、AIに代替されています。

代替された部分はお客さまが解約になったり、新規のお客さまが来られなかったりするため、そのような簡単な業務を行っていた企業はほぼ生き残れない状況になっています。

「値段を下げて取ろう」というアクションが生じますが、値段を下げて対応しても、AIでできるようになった場合、AIには勝てません。そのため、そのような競合に顧客が流れるというよりは、ワークフローが短いプロセスはAIがほぼすべてを占領し始めている状況であるとお考えください。

ただし、ワークフローが短いプロセスの中にも、例えば決済やセキュリティ情報の管理、あるいはアカウントへのログインやログイン制限というような、システム的な制限が存在するような領域が挙げられます。

これらはワークフローがいくら短くても、まだAIには触れられていない状況です。そのため、そのような部分については、我々として責任を持って提供していくことができる領域を構築していけると考えています。

つまり、競合との争いというよりは、市場全体での競争、すなわちAIとの戦いであり、我々は、すでに他社を意識する余裕がない状況にあると考えていただいてけっこうです。

おそらく、BPO系の大手ベンダーや当社と同様に近しい領域で活動している企業の中で、「他の競合がどうだ」という議論をしているところは、もうほとんどなくなるように思います。

現状、そのような段階ではありません。すべてがAIに代替されるか、それともAIの波にしっかりと乗ってなんとか対応するかという、大きな転換点に立たされている環境です。

したがって、まずはその波に乗ることが重要です。当社は稼働社数が横ばいであるという点において、少なくとも一定程度AI系のワークフローに切り替えを進められています。本質的にはこれをさらに加速させることが、現在求められていると考えています。

質疑応答:アライアンスとAI活用の方向性について

「新規獲得に関して、代理店販売の活用やマネーフォワード等とのアライアンスを深耕することは検討されないのでしょうか? また、アライアンスを販売拡大戦略に含めない理由があれば、それはなぜかを教えてください」というご質問です。

我々はマネーフォワード社の代理店販売を行っています。そのため、そのような部分も含まれるほか、特に発表はしていないものの、代理店の販売活動も行っており、ご協力いただいています。

例えば株主にもなっていただいているWiz(ワイズ)さんは、代理店販売を非常に得意とされている企業です。外部にも一部情報を公開しているとおり、そのような企業と連携を図りながら、拡大戦略やその他の取り組みにおいてご協力いただいている状況です。

ただし、これが決算資料などでメインのトピックスとして扱われる場合、「代理店販売で非常に売上が伸びています」「代理店販売分の売上はこれぐらいです」などというかたちになるかと思います。

我々のサービスは説明コストが非常に高い商材であるため、代理店販売を行う場合は大手企業に偏りがちです。つまり、説明工数をかけることで、十分な規模の顧客を対象とする販売代理に傾くことがあります。それによりロングスパンでお話ししつつ進めているため、一律に戦略の柱として全面に出しづらい点が主な原因であるとお考えいただければと思います。

よって、代理店販売を「やらない」という意図はありません。むしろAI系のプロダクトに関しては、例えば研修なども含めて販売代理店のお力を借りたほうが効率が良くなる可能性が高いと考えています。新しいものが出てくる際には、現在のリレーションの延長線上でご相談を進められればと思います。

また、マネーフォワード社とのアライアンスの範囲についても同様に、経理系の領域は彼らの得意分野です。その中でのAI活用を進めていく中で、ご相談の機会をもてるのではないかと考えています。

質疑応答:AIの影響による今後の経済の見通しについて

「AIに代替されるか、人の部分が残るか、とのことですが、AIが侵入してくる範囲は日々広がってきていると思います。その中で、どのようにAIに代替されない分野を見つけていくのか、その方法があれば教えてください」というご質問です。

最新情報をきちんと把握することです。最新情報を見ていれば、「ここは無理だね」ということがニュースになるずっと前からすでにわかっています。

したがって、まずはキャッチアップすることが非常に重要です。この中で結論を述べられるとすれば、知的労働の範囲では「代替されない」と断言できる分野はありません。

つまり、どこからどこまで、どのようなかたちで侵略してくるのかはさまざまなパターンが考えられますが、知的労働に関しては「AIに代替されるか、されないか?」「するか、しないか?」はさておき、「されるか、されないか?」というとほぼすべての仕事がAIに代替されると考えていただければと思います。

では、「その中で、人間がやるべきことは何だろうか?」というと、大きく分けて2つしかありません。

1つ目は、当たり前の話になりますが、ロボットが最近進化してきている中でも、身体性を伴う仕事は現時点でまだ残ると考えられます。そのため、身体性を伴う仕事にはしっかりと取り組むべき範囲を設ける必要があると考えています。

ただし、この分野もいずれロボットに代替される可能性があるかもしれません。それがいつになるかは予測できず、ひょっとすると来年にもそうした状況が訪れるかもしれません。

もう1つは、「AIにできることはわかっているけど、人間にやってほしいんだよね」というニーズは存在します。

なぜ「ある」と言い切れるかというと、私たちが既存のお客さまの中ですでに確認しているからです。「AIに代替させるメリットもある」というご説明をしても、「人間にやってほしい」という要望が出てくることがあります。

時代の変化とともに状況は変わるかもしれませんが、すぐに切り替えることを望んでいないお客さまも多くいらっしゃいます。そのため、そのようなニーズに確実に応えることが必要だと考えています。

似たようなニーズとして、例えば、私たちの本社は宮崎県にありますし、その他にもさまざまな地方でお話しする機会があります。一般的な企業活動をされている方々の中にも、AIについて「聞いたことはあるな」というように知らない方がまだたくさんいらっしゃいます。

このような方々も生産性向上を目指しており、「人が採れない」という課題にも直面しています。世の中で必要性のない仕事をしているわけではまったくありません。

宮崎県を例として挙げると、ここでは日々の食卓に並ぶ豚や牛、鶏など、多くの生産が行われています。これらは世の中に必要ないわけではなく、非常に必要なものです。ただし、このような生産に携わる方々は「どうやってAIに適応したらいいのかわからない」という方が多くを占めています。

そのため、このような方々に直接お話をする機会を設け、「こうするといいですよ」とお伝えしつつ、まずは人間が取り組み、その後はAIを段階的に活用するかたちで、この分野で働く方々に満足いただけるようなサービスを提供していくことが必要だと考えています。

この点については、当社がフルリモート体制で全国にご縁があることを活かし、さまざまな地域で細部まで対応することが可能となっています。

質疑応答:訪問型の顧客対応について

「訪問型の顧客対応は、その後も実施されていますか? リリースでは、福岡エリアに注力されている印象ですが、拠点を作ることを検討していますか?」というご質問です。

訪問型の顧客対応は実施しています。また、福岡エリアに注力していきますが、拠点を設置することも検討しています。先ほどお話ししたとおり、我々としては、福岡に限定するわけではなく、ご縁をいただいた各エリアにおいても訪問型の顧客対応を行っていきます。

また、それだけでなく、そのエリアに存在するお客さまに対し、例えばAIやBPOなど、そのエリアで議論される問題点に必ずコミットし、対応していきます。今回、福岡を注力エリアとして定めたということをご理解いただければと思います。

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