企業情報
設立:2020年6月
事業内容:独自のAI技術を活用した再開発可能土地の仕入販売およびAIシステム / AIエージェント開発等
登壇者名
トグルホールディングス株式会社 代表取締役CEO 伊藤嘉盛 氏
トグルホールディングス株式会社 執行役員CFO 榎本佑介 氏
上場記者会見
榎本佑介氏(以下、榎本):トグルホールディングス株式会社の上場記者会見を開始します。本日は代表取締役CEOの伊藤と私、執行役員CFOの榎本の2名で対応します。最初に事業の概要および成長戦略について、伊藤からご説明します。
売上高構成図
伊藤嘉盛氏(以下、伊藤):代表取締役CEOの伊藤です。まず、当社の売上高構成についてです。2026年9月期第3四半期までの累計売上高は約132億円です。
このうち96.6パーセントにあたる約127億円が、当社の主要ビジネスであるLand Creationの売上高です。残りがAgentic Platformの売上高となります。
財務実績の概要
財務実績についてです。2023年9月期から本日開示している2027年9月期の予想までの推移です。
売上のCAGRは70.4パーセント、営業利益のCAGRは94.8パーセントです。ポイントは成長率の高さだけでなく、売上、粗利、営業利益の順に伸び率が大きくなっている点です。この高成長を牽引するLand Creationについてご説明します。
機会は、情報として存在しない
こちらのスライドが、当社のビジネスを理解する上で一番重要なキーチャートです。東京には約230万件の土地があり、このうち年間に売りに出されるのは約2万4,000件で、全体の1パーセントとなります。
こちらは不動産業界でオンマーケットの土地と呼ばれており、不動産業界の人であれば誰でも見られるものです。デベロッパーや買取再販業者は、この1パーセントを取り合っている状況です。当然ながら、1パーセントを取り合うと、価格競争が発生します。
一方で、当社が注目しているのはスライドに示されているような、氷山の下にある残りの99パーセントの土地です。これらは、そもそも誰も売却を考えておらず、売るつもりもない土地です。ただし、この99パーセントの土地が無秩序に存在しているわけではありません。
単独では一般的な土地に見えても、隣接する土地と組み合わせることで、建てられる床面積が増え、開発用地としての価値が大幅に高まる土地があります。これらの土地は、登記簿や地図、レインズ、不動産業界の専門家の知識の中にも存在していません。
当社は、これらを面的に解析し、「パズルを解けば価値が上がる土地」として洗い出した上で、地権者に対して直接営業を行っています。競争が「少ない」というよりも、取り合う対象がそもそも情報として存在していないため、競争がほとんど発生していないという点が特徴です。
ビジネスフロー
ビジネスフローについてです。まず、99パーセントの土地を解析し、ターゲティングした土地に営業を行い、地権者に提案するのがスライド中段の①です。
ある程度話がまとまったら、②で仕入れる前にデベロッパーにヒアリングを行います。「この土地であればいくらで買えますか?」という問いに対して、おおよそ10社から15社に手を挙げていただき、需要の強さと価格の目線を確認します。
その上で、③ではデベロッパーの目線を反映した価格を、当社が地権者に最終価格として提示します。まとまりましたら、④で仕入れを行います。この時点で初めてバランスシートに計上されることになります。初回の①から④までの期間は、平均で1年程度というのが実績です。
その後、⑤では権利調整、立ち退き、解体、開発企画といったデベロッパーが敬遠するような泥臭い部分をすべて当社で進め、最終的に⑥で売却します。この時点で、売上としてPLに計上されます。
④から⑥が平均で6ヶ月から7ヶ月で、こちらが当社の在庫回転期間となっています。
このビジネスフローのポイントは2点あります。1つ目は「需要と価格を確認してから買う」という点です。当社は土地の値上がり益を狙っているわけではなく、土地をまとめ、単なる土地を開発可能な土地へと変えることで価値を生み出し、その対価をいただいています。
値段を確認してから購入しているため、価格におけるリスクはほとんどなく、良くも悪くも影響を受けません。言わば、証券市場におけるマーケットメーカーのように、売買の仲介を行っています。
2つ目は「まとまってから買う」という点です。従来の再開発では「一件一件買って、バランスシートに積み上げていく」というかたちが取られていました。その結果、不良在庫が滞留したり、同じ土地が何年も市場に残るといった事態が発生していました。
しかし、当社の場合はこのような事態は発生しません。このように高い回転率で在庫が少ない状況が、当社の強みです。
ユニークなポジショニング
当社のポジションについてご説明します。スライドの左側には、縦軸にヘッド市場、テール市場、横軸にオンマーケット、オフマーケットの4象限の図があります。みなさまが「再開発」と聞いて思い浮かべるのは、図の下部にある、大手企業が手掛けるような、100億円以上の大規模な開発案件だと思います。
一方で、当社は100億円未満の小さな土地を対象に事業を展開しています。これらの土地は複雑で、所有者が分散しているため交渉コストが高く、大手にとっては「手間がかかる割には小さい」とされ、すみ分けされている状態です。
さらに、このような小規模な土地の中でも、テール市場と呼ばれる、すでに売り物となっている土地(図の左上)ではなく、まだ売り物になっていない、誰も売ろうとしていない土地を対象としています。つまり、当社はオフマーケットのテール市場におけるカテゴリーリーダーという立場を確立しています。
では、「こんなにうまく良いビジネスであれば、なぜ他社がやらないのか?」という疑問が浮かぶと思います。この点をスライドの右側の図でご説明しています。ポイントは、「テクノロジー×営業の実行力」です。
テクノロジー企業はツールを作ることはできても、それを営業に活用することはなかなか難しいと言えます。一方で、当社は実際に土地を扱い、権利調整や解体、企画までを手掛ける事業を行っています。これはスタートアップ企業には容易には実現できないことだと考えています。
他方、従来の再開発ビジネスの方法には効率化・仕組み化が難しいという問題があります。当社が大量の現場を効率的に回せるのは、技術力があってこそです。解析能力があることでターゲティングが可能です。
従来のやり方としては、一つひとつの土地を、売り物が出れば隣の土地を広げてみるというかたちで処理するものでした。当社が効率化・仕組み化できているのは、テクノロジーを活用しているおかげです。
昔ながらのやり方で行われていた再開発ビジネスを、テクノロジーを用いることで、再現性の高い仕組み化されたビジネスへと変革することができたのです。
作れない、回せない — 解析と現場実行の二重障壁
参入障壁についてもう少し詳しくご説明します。まず、スライドの左側の「作れない」という部分です。当社は土地の地図を作成するところから始めています。
日本には正確な「地図」というものがほとんどなく、法務局から公図を収集して重ね合わせても、歯抜けになっていたり、形が合わなかったりします。さらに、「Google Maps」ともまったく一致せず、建築の計算や不動産の業務にはほとんど使用できないという状況です。
こうした中で、当社はさまざまな地図やデータを収集し、正確な地図を作成しました。その上に、建築の計算に必要な大量のデータを重ねています。このため、ワンクリックするだけで建築に必要なデータが表示されるという仕組みを実現しています。
地図を作成した上で、建築のアルゴリズムを構築しています。建築基準法に基づき、天空率、日影規制、接道条件、斜線制限といった要素を決定論的なアルゴリズムで処理し、実務で使用可能なレベルで出力しています。天空率から日影規制まで完全にカバーし、完全自動で出力する技術は、日本では唯一、当社のみが実現しています。
最近ではLLMで数学の問題も解けるようになっていますが、天空率や日影規制はまだ難しいです。特に天空率は行政ごとに解釈が異なるため、当社は行政と解釈のすり合わせを行い、正確性を実現しています。この点で、LLMによる同様の技術の再現は困難であると考えています。
スライドの右側の「回せない」に関連して、再開発はこれまで非常に属人性が高いビジネスでした。地権者ごとに事情や売却意向が異なるため、長らく経験者の勘に依存していました。
当社は、業界の知識、合意形成、事業計画、訪問効率といったすべての営業活動を徹底的に標準化し、行動管理とKPIを日々分析することで、それらを採用や改善にフィードバックしていくループを構築しています。
この解析技術の高さと、飛び込み営業を最後までやり切る実行力が同じ組織内に同居していることこそが最も模倣困難な当社の参入障壁であり、アセットであると考えています。
自動化による営業員増でスケール可能なビジネス
自動化による営業員のスケール拡大についてです。「回せる」という結果を実現した内容がスライドに記載されています。「人員を増やすことで売上が伸びる」という線形関係を築ける段階まで磨き上げてきました。
従来、再開発にはさまざまな課題がありました。不動産の知識、金融の知識、法律、交渉、営業といった多岐にわたる能力が必要で、ベテランでなければ難しいとされていました。しかし、その大部分をソフトウェアで補完することにより、不動産の経験がない人でも、営業力があれば成果を上げられる仕組みを構築しました。実際、営業員の8割は不動産未経験者です。
スライド左上の応募数は2倍、採用数は4倍まで増加しており、未経験者でも活躍できるため採用の間口が広く、採用が事業上のボトルネックにならない点が特徴です。
スライド左下は入社後の立ち上がりを示しており、非常に速いペースで学習を進め、早期に業務に適応していることがわかります。スライド右側は、営業人員と稼働パイプラインの推移を表しています。2026年9月の時点で営業人員は90名まで増加しており、今後も順調に増加する見込みです。
採用がボトルネックにならず、立ち上がりが早いことや、人員増加に伴いパイプラインも増加したことが、従来の属人的な再開発を再現性のあるビジネスに変えることができた証だと思っています。
不動産再開発の拡大余地
Land Creationの拡大余地についてです。スライド左側に示されているのは、東京のみの市場規模です。当社の土地解析によると、東京には開発可能な潜在的な用地が8万件から10万件存在していると見ています。
そのうち、営業員が訪問できているのは約1万件で、現在アクティブに合意形成が進んでいるのは約2,000件となっています。そして、その中で成約に至った件数は50件というパイプラインとなっています。
営業員を増員することで、訪問済みの1万件を2万件、3万件、さらには10万件まで拡大していくことが可能であると考えています。
さらに、訪問先から断られて「もう来なくていい」「今はいらないんだ」と言われた場合でも、相続や事業継承、高齢化などで地権者のライフステージが変化し、売却の意向が変わるケースがあります。
実際、現在のアクティブ案件の半分は、最初に断られた先を再訪問して契約に至り、アクティブな案件となっているものです。つまり、毎年動きがあり、東京だけでもまだ十分な拡大余地があると考えています。
加えて、スライド右下に示したように、現在は東京圏、大阪、福岡でも事業を展開しています。これらの地域では非常に急速な立ち上がりを見せています。東京で成功したこのモデルは、他の都市圏や地方都市圏にも展開できると考えています。
属人知の超克とは
続いて「属人知の超克」、つまりAgentic Platformについてです。ここまでLand Creationや不動産の話をしてきましたが、最後に「当社は何者なのか?」についてお話しします。よく「AIの皮をかぶった不動産会社ではないか?」と言われることがありますが、当社の自己認識はそれとは逆で、「不動産の皮をかぶったAIの会社」であると考えています。
コアとなるのは、このAgentic Platformという基盤です。スライドを上から順にご覧ください。LAYER 1の「属人知の観測」として、当社は仕事に関するデータ、あらゆるデータを自社の基盤に保存しています。音声、チャット、画面操作、営業活動といったすべてを、独自の基盤で記録しています。
そこからLAYER 2の「知識の蓄積」に移行し、ワークフローや繰り返しの業務、業務の型を見つけ出し、人間とエージェントが共働できる仕組みを構築しています。
これにより、個々人に宿っている働き方や知識、つまり属人知を組織として共有し、誰もが利用可能なかたちに変えるという取り組みを行っています。これが、当社の提唱するAgentic Platformです。
さらに、LAYER 3の「実行」という要素があり、基盤であるAgentic Platformの上に不動産再開発を重ねることで、Land Creationが実現しています。Land Creationには、独自の地図、ボリュームチェック、営業ルートの最適化、行動管理といった業務に特化したさまざまなバーティカルソフトウェアをさらに追加しています。実際Land Creationは、創業40年の不動産会社を事業承継し、このAgentic Platformの上に載せることで開始しました。
不動産業を基盤とすれば、横展開が可能であると考えています。Agentic Platformを活用し、不動産だけでなく建築や金融、さらには不動産の周辺産業においても、M&Aを通じて業績を拡大していく方針です。
中期的な成⻑イメージ
中期的な成長イメージについてご説明します。まず、前提としてLand Creation単体で高い成長率を継続していきます。これまでご説明したとおり、営業員の増員や地域展開を通じて、成長を図ります。
さらに、Agentic PlatformをM&Aと組み合わせることで、第2の成長ドライバーとする計画です。2030年には、粗利の比率をLand CreationとAgentic Platformで2対1、もしくは1対1まで成長させる見込みです。
ご説明は以上です。
榎本:質疑応答に入る前に、1点補足します。当社のコアビジネスであるLand Creationの技術部分について、作れない壁、回せない壁という点をご説明しましたが、テキストや静的な情報ではわかりづらいかもしれません。
スライドにQRコードを掲載していますので、デモ画面をご覧いただくと、具体的にどのようなことを行っているかを視覚的に理解いただけると思います。後ほどぜひご参照ください。
質疑応答:中長期成長戦略における不動産周辺領域への展開手法について
質問者:今後の中長期戦略について、不動産管理や金融といった不動産の周辺領域でも展開し、AIやプラットフォームを構築していくというお話でした。やり方としてはデベロッパーをM&Aし、AIサービスを構築・実装していく流れを考えられているのかと思います。
管理会社や金融機関など周辺の企業も、同様にグループ化していく方針でしょうか? パターンとしては、デベロッパーと同じような方法で行うイメージでよいでしょうか?
伊藤:いろいろなパターンが考えられると思いますが、まずは当社の技術を理解していただきます。その上で技術のみを提供し、成果が上がりシナジーが生まれると認められた上でパートナーとなり、資本にも参加していただくというかたちでスタートする場合もあります。
一方で、事業継承の問題や跡継ぎがいない場合、あるいは会社を大幅にアップデートしたいという希望がある場合には、M&Aから始め、そこに当社の技術を投下するという方法もありえます。この2つのパターンのどちらも考えられると思います。
質疑応答:社会課題という観点から見た次の焦点産業・領域について
質問者:開発に関しては、オフラインの資産が最大限に活用されていないという社会課題があると思います。その課題を、土地や不動産をアクティブにして解決することに意義があると考えています。
そのような観点から見た場合、次に優先的に取り組む産業や領域について、どこに焦点を当てていますか?
伊藤:まず、人手不足が発生しやすい地域や領域というものがあると考えています。AIを活用することで、人を雇わずに生産性を向上させたり、売上を伸ばしたりすることが可能です。また、人があまり取り組みたくない煩わしい業務をAIで代替することもできます。
さらに、パソコンを使った作業には繰り返しの業務が多いことから、パソコン上で完結するような仕事を大量に行う領域において、当社の技術を用いれば全自動化が実現できると考えています。このように、現在のLLM技術と親和性が高い領域を狙っていく考えです。
質疑応答:地方における不動産活用事業の展開方針について
質問者:現在東京、大阪、福岡では自社で不動産活用事業を展開していると思いますが、地方に関しても自社で展開していくのでしょうか? そうではなく、M&Aを活用して進めていくのか、あるいは地場の不動産会社と連携して進めていくのか、展開方針を教えてください。
伊藤:M&Aについては、どちらかといえば、不動産のアセットを持たないアセットライトな会社をイメージしています。そのため、デベロッパーをM&Aすることに関しては、ターゲットとしての優先順位はそれほど高くありません。
その理由としては、当社のLand Creationにおける事業の進め方が、従来のデベロッパーとは大きく異なることが挙げられます。M&Aを行った場合でも、結局はすべて最初からやり直す必要が生じるため、なかなかシナジーが生まれにくいと考えています。
したがって、Land Creationのエリア展開に関しては、自社のリソースを活用して進めていく方針です。
質疑応答:オフマーケットターゲットの実際の規模について
質問者:ターゲットとしているのがオフマーケットということで、99パーセントあるというお話でした。実際のところ、99パーセントの中で土地化可能なものには限度があるのではないかと思います。その実質的な価値や、土地化が可能なものはどのくらいあると試算されていますか?
伊藤:東京の中では、潜在案件数約10万件という数字を、先ほどの資料にも示しました。この「10万件」という数字が、当社が「1つの土地よりも、2つの土地を合わせたほうが価値が出る」というかたちで開拓できる案件数の、1つの目安になっていると思います。
ただし、この10万件が一つひとつ一定のまま建っているわけではありません。例えば、ある土地は老朽化によって空き家になったり、また別の土地はなにかのきっかけで解体されたりと、さまざまに動いています。建物自体も古くなれば作り直しが必要ですし、相続や引っ越しなど住んでいる方々のライフステージの変化によっても変わります。
このように、ハード面と住んでいる方々の状況が組み合わさることで、10万件という数字が少しずつ変化するというようなイメージです。
質疑応答:上場初日の株価と公募割れの要因について
質問者:上場初日の株価についてですが、初値が公募割れとなりました。こちらの要因をどのように捉えているかお聞かせください。
伊藤:株価については真摯に受け止めています。公募割れという結果になりましたが、まずは上場をスタートすることができましたので、資料で示した業績を約束どおり達成することが最優先だと考えています。今後は、数字をもって当社の企業価値を証明することに邁進していきたいと思います。
質疑応答:Land Creationの用地取得における金利上昇リスクへの対応について
質問者:Land Creationの用地取得において大部分を借入で調達しているかと思いますが、今後金利が上昇していく中で、そのリスクにどのように対応されていくのでしょうか?
榎本:3つの備えを講じています。1つ目は、業績計画に十分な保守的な見込みを織り込んでいるという点です。具体的には、政策金利の上昇に伴い、昨年度よりも調達金利が上昇する可能性について、銀行と協議の上でバッファーを確保し、保守的な見込みを計画に反映しています。
2つ目は、今回調達した資金の一部を借入金の返済に充てるかたちで、金融機関に対して期限前に返済を行う調整交渉などを実施しています。
3つ目は、本日当社は上場を迎えました。このことにより、信用力の向上が期待されます。その結果、クレジットが向上し、金利の引き下げや手数料の引き下げといったメリットが生じます。これらを念頭に置き、金利に対する備えを進めています。
さらに言えば、当社のビジネスモデルにおいても、在庫期間を6ヶ月から7ヶ月と設定しており、不動産開発領域においては極めて短期間で運用しています。この短期間での在庫回転を、金利がP/Lに与える影響を最小化する要素とし、金利上昇に備えています。
質疑応答:東京、大阪、福岡の潜在案件数について
質問者:東京の潜在案件8万件から10万件というのは、スライドのビジネスフローで言うと①が可能なところということになりますか?
榎本:はい。おっしゃるとおりです。
質問者:参考までに、例えば大阪や福岡では潜在案件はどの程度あるのでしょうか?
榎本:潜在案件については、大阪は少なく見積もっても東京の半分程度はあると見ており、福岡は3万件から5万件程度と見込んでいます。
結局、東京といっても多摩地区等ではなく、主に東京23区のような地域を指しますので、その領域で比較すると、大阪や福岡での潜在案件数も大きく変わるわけではないと考えています。
質疑応答:訪問済み案件とアクティブ案件の差の発生要因について
質問者:訪問済み案件約1万件と、アクティブ案件約2,000件の差である8,000件についておうかがいします。この訪問済み案件1万件のうち、アクティブ案件が2,000件にとどまっている理由、あるいは残り8割の案件がアクティブにならない主な要因は何でしょうか?
榎本:「価格がいくらであっても、現在は家を手放すタイミングではない」というご意向をお持ちのケースが、残り8,000件のほとんどを占めています。
ただ、先ほど伊藤がご説明したとおり、ライフステージの変化や時間の経過に伴い状況は変わります。そのため、8,000件がすべてなくなるわけではなく、時間の経過とともにパイプラインになり得るものとして、継続的に検討しています。
伊藤:反対に、今ここにいるみなさまが誰も売る気がないのに、インターホンを押して「売ってください」と言われたとします。その結果、5人から6人に売れているというのが今の状況です。
そもそも売り物になっていないところにアタックしているという点を考慮すれば、この2,000件という数字はかなり良い数字なのではないかと思っています。
質疑応答:上場後の営業人員の採用計画について
質問者:営業人員が増えるほど売上も増えていくというお話でした。上場後の採用計画について教えてください。
榎本:基本的には売上高成長と同等のパーセンテージで増加率を伸ばしていく方針です。今期は100名を超える営業人員の採用を計画しています。
当然、一定の退職率なども考慮する必要がありますが、そちらを保守的に高めに織り込んだ場合でも、十分達成可能な業績計画を前提としています。今期のみならず、未開示ではありますが2028年9月期も同様に、100名プラスアルファの人員採用を見込んでいます。