ホリイフードサービスは、株主への還元を第一として、継続的かつ安定的な配当を行うことを基本方針に掲げる。ただし配当は2022年3月期から2025年11月期まで無配が続いており、2026年11月期の年間配当予想も0円である。一方で、2026年4月30日に決議した自己株式の取得では、上限とした50,000株を同年6月15日までに市場買付で取得し終えた。また同年9月16日には株主優待制度の拡充を決議し、1年以上の継続保有株主への優待増額と、クルーズ旅行が当たる抽選会の新設を決めた。配当以外の手段で株主への還元と個人株主の拡大を進める構図となっている。
1.配当方針と財務基盤
同社は配当原資確保のために収益力を強化し、内部留保金は今後の事業展開に有効に投資する方針である。2025年11月期の期末配当は0円で、2026年11月期も中間・期末ともに0円を予想する。第3四半期決算説明会資料では、配当について継続的に検討するとしている。2026年1月28日には、財務体質の強化を目的に別途積立金1,000百万円を取り崩し、繰越利益剰余金へ振り替えることを公表した。2026年8月末の自己資本比率は37.5%と、2025年11月期末の29.6%から上昇しており、財務基盤の改善が進んでいる。
2.自己株式取得の実施
同社は2026年4月30日、資本効率の向上と株主への利益還元を目的に、自己株式の取得を決議した。取得枠は上限50,000株(自己株式を除く発行済株式総数の約0.7%)、上限金額40百万円、取得期間は2026年5月1日~7月31日である。実際には東京証券取引所での市場買付により、2026年6月1日~15日に50,000株を36百万円で取得し、上限株数に達して終了した。この結果、2026年8月末の自己株式数は50,439株となり、発行済株式総数6,930,000株に対する比率は約0.7%である。
3.株主優待の拡充
株主優待は毎年11月末日時点で500株以上を保有する株主が対象で、保有株数に応じてジャパネットギフトカードまたは同社の食事券を受け取れる。2026年11月末日基準からは、1年以上の継続保有株主の優待額が増える。例えば1,000株以上の場合、ギフトカードは50,000円相当から55,000円相当に、食事券は75,000円分から85,000円分になる。さらに1,000株以上の株主には1,000株ごとに抽選券を付与し、5組10名にクルーズ船による旅行を贈る。なお、2026年10月23日時点の株価は1,153円、時価総額は約80億円である。
■Key Points
・2026年11月期の年間配当予想は0円、配当は継続的に検討する方針
・2026年6月に自己株式50,000株を36百万円で市場買付により取得
・継続保有株主への優待増額とクルーズ旅行の抽選会を2026年11月末基準で新設