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J-TEC、上期営業黒字化を達成、売上高は前年比+5億円 再生医療製品「ジャック」が伸長

サマリー

山田一登氏(以下、山田):みなさま、本日は株式会社ジャパン・ティッシュエンジニアリングの2027年3月期第2四半期決算説明会にご参加いただき、誠にありがとうございます。本日ご説明を担当する、代表取締役社長執行役員の山田です。それでは、第2四半期決算の実績および主要施策の進捗についてご説明します。

まず、サマリーです。2027年3月期の上期累計売上高は前年同期比で5億円増加し、14億9,900万円となりました。営業損益は前年同期の赤字から3億7,600万円改善し、収支均衡ラインに到達しています。また、中間純損益は400万円の黒字を確保しました。

営業損益について、7月に開示した第1四半期の営業損益は5,900万円のプラスでしたが、第2四半期単体では、IT基盤関連の一時費用の計上などが影響し、数字が減少しました。ただし、上期累計では黒字をしっかり維持しています。

また、上期の「ジャック」受注数は210例となりました。足元では、10月29日時点で2027年3月期累計326例まで進捗しています。したがって、年間目標である350例の達成に向けて極めて順調に推移しています。

医療機関との契約については、変形性膝関節症(OA)に158施設と締結しており、そのうち103施設から受注をいただいています。

2027年3月期 上期業績

2027年3月期の上期業績における詳細な数値です。セグメント別に見ると、まず主力の再生医療製品事業は11億4,400万円で前年同期比80パーセント増と、大幅な増収を達成しました。内訳として、皮膚領域は5億6,400万円で前年同期比48パーセント増、軟骨領域の「ジャック」は5億2,200万円で前年同期比157パーセント増と、力強く成長しています。

再生医療受託事業は、帝人向け受託で開発ノウハウの提供が一巡した影響があり、事業全体の売上高は依然として少ないものの、一般顧客向け受託の売上は前年同期比81パーセント増と大幅に成長しました。一般顧客向け受託が堅実に伸び、事業全体では2億1,500万円で前年同期比5パーセント減となっています。

また、ラボサイト事業は1億3,900万円で、昨年と同様に堅調に推移しています。これらにより、売上総利益は前年同期比78パーセント増の9億6,700万円に拡大し、販管費の増加を吸収して営業黒字化を達成しました。

なお、通期見通しは、2026年5月1日に開示したとおり、売上高30億7,000万円、営業損益1億円という数字に変更ありません。

2027年3月期 上期業績の概要

2027年3月期上期の業績概要です。2026年3月期の上期はスライド左下にあるとおり、3億7,600万円の営業損失が発生しました。

2027年3月期は自助要因として「ジャック」の売上が3億1,900万円増加しました。また、「ジャスミン」も伸びており、一般顧客向けの受託売上も増加した結果、3億4,800万円の増益効果を得ています。

その効果により、帝人受託の売上が2026年3月期に比べて減少している分や、IT基盤構築の一時的なコスト増、変動費増を吸収し、営業損益ゼロの収支均衡ラインを維持しています。

再生医療製品事業の業績概要

各事業の詳細についてご説明します。まず、再生医療製品事業の自家培養表皮「ジェイス」は、第2四半期において、やけどの患者の治療中止率が増えたことにより、第1四半期に比べて受注がやや減少しました。一方で、上期全体では安定した需要を維持しています。また、先天性巨大色素性母斑や表皮水疱症の患者向けには、定常的な受注を確保しています。

白斑治療用の「ジャスミン」は、上期で22例、2027年3月期では10月29日時点で33例の受注をいただいています。なお、本製品はマルホ株式会社(マルホ社)と独占パートナーシップ契約を締結しました。

軟骨領域の「ジャック」は、OAへの適応拡大が大きく寄与し、2027年3月期累計103施設から実受注を獲得するなど、医療現場への浸透が急速に進んでいます。角膜領域の「ネピック」と「オキュラル」も、既存施設を中心に計画どおり進捗しています。

成長施策に関する進捗:再生医療製品事業

再生医療製品事業において、重点的に拡大を図る製品は、「ジャスミン」と「ジャック」のOAです。成長施策として、第2四半期および10月の取り組みについてご説明します。

一昨日、マルホ社との会見を行い、「ジャスミン」について皮膚科領域で強みを持つ同社と販売提携することで合意しました。マルホ社との提携を通じて、クリニックで診療を受けている患者が「ジャスミン」の治療を受けられる専門施設への受診につながる病診連携の構築を支援し、治療の拡大に取り組みます。

「ジャック」については、骨切り術で使用する人工骨を販売しているオスフェリオンバイオマテリアル株式会社(OSB社)と提携しました。当社が現在対応できていない医療機関においても、骨切り術との組み合わせという点でOSB社に支援をいただきながら、年間1,000例の達成を目指して症例数を伸ばしていきます。

再生医療受託事業・ラボサイト事業の業績概要

再生医療受託事業およびラボサイト事業の業績概要です。再生医療受託事業では、一般顧客向けの案件が前年同期比81パーセント増となり、個々の案件が次のステージに進むことで着実に増収を実現しています。

また、ラボサイト事業も1億3,900万円と前年並みを維持し、下期に向けた足場を固めています。再生医療受託事業とラボサイト事業の具体的な進捗について、次のスライドでご説明します。

成長施策に関する進捗:再生医療受託事業・ラボサイト事業

受託事業では、スライド左側で開示している4社がそれぞれ次のステージに進んでおり、当社も受託事業としてより高付加価値なサービスを提供できています。

株式会社メトセラとは治験製品製造契約を締結し、受託を着実に進めています。また、AlliedCel株式会社とも上市後の製造を見据えた契約を締結し、受託を進めています。アクチュアライズ株式会社は、国内第III相臨床試験の準備に入っています。さらに、株式会社VC Cell Therapyについても、iPS細胞製品の実用化に向けた受託業務を着実に継続しています。

当社の5製品で培った開発経験を活用いただくため、顧客のみなさまに寄り添い、イノベーションパートナーとして独自の価値提供に努めています。また、この10月には、バイオ関連企業が展示を行う「BioJapan」において、受託事業についてご説明しました。

ラボサイト事業に関しては、スライド右側にあるとおり、当社にとって重要なマイルストーンであったドイツ子会社の設立が、10月に完了しました。動物を使わない安全性試験を最も先進的に進めている欧州市場において、ドイツ子会社による現地活動と現地生産を通じ、ラボサイト事業の発展に向けた取り組みを着実に進めていきます。

成長施策に関する進捗:新規パイプライン

成長施策として、研究開発パイプラインの進捗状況です。まず、今年3月に承認申請した乾燥他家培養表皮「Allo-JaCE03」は、厚生労働省とPMDAとの協議を経ており、2027年3月期中の承認に向けて順調に進捗しています。

自家CAR-T細胞「JPCAR019」は、名古屋大学を中心とした医師主導治験として、2027年3月期中に第Ⅰ相試験を終了し、第Ⅱ相パートに移行する予定で進捗しています。また、自家CAR-T細胞に関しては、がん以外の疾患にも事業展開できる可能性を検討しています。

新規の技術探索では「新あいち創造研究開発補助金」を活用し、毛包オルガノイドの基盤技術の構築を進めています。

人的資本経営・ESGの取り組み

持続的な企業価値向上を目指した取り組みとして、人的資本経営やESGに関する取り組みについてご報告します。まず、スライド左側にありますように「J-TEC人材ビジョン2030」を策定しました。

当社では、再生医療等製品の「ジャスミン」や「ジャック」を、より多くの患者がいる市場で成長させるとともに、それに対応した安定的な生産体制の構築を進めています。また、受託事業においては、顧客各社が新たなステージに進んでおり、ラボサイト事業は海外展開を進めていく新たな局面に立っています。

そこで、社員の自律的な成長をどのように支援するかについてあらためて考え、その指針を明確化し強化するために「J-TEC人材ビジョン2030」を策定しました。専門性を基盤とし、「主体的な挑戦」「高い視座」「チーム協創」という3要素を強化する取り組みを進めています。

また、当社製品および企業活動の認知向上も重要な取り組みです。10月から11月にかけて、同じ蒲郡市にある竹島水族館とのコラボレーションとして「ささった釣り針だいじょうぶ?展」を開催しています。

本展示では、蒲郡市出身の漫画家である大橋裕之先生のキャラクターを活用し、水族館を訪れた方々に再生医療について知っていただく活動を行っています。

2027年3月期上期 財務諸表補足

2027年3月期の財務諸表の補足です。2026年9月末の現預金は33億2,900万円、自己資本比率は88パーセントを超え、健全かつ強固な財務体質を維持しています。また、セグメント別営業損益は、再生医療製品事業が4億500万円、再生医療受託事業が1億1,700万円、ラボサイト事業が2,300万円です。

これらによって、収益基盤の転換がしっかりと進められていると考えています。

以上、2027年3月期の第2四半期決算概要についてご説明しました。

これからも当社は、「再生医療をあたりまえの医療に」というビジョンのもと、それぞれの製品や事業を社会実装し、持続的に成長させることで、当社の価値向上に引き続き取り組んでいきます。今後ともよろしくお願いします。ご清聴いただき、誠にありがとうございました。

質疑応答:「ジャック」の受注状況について

質問者:「ジャック」の受注数について、月別の受注数を見ると、残り期間を考慮しても、すでに累計326例に達しており、年間目標である350例を大幅に超過するペースで推移しているように見受けられます。この状況について、どのように認識されていますか? 

また、受注数が計画を上回った場合、その影響は2027年3月期の売上に反映され、上振れ要因となるのでしょうか? あるいは、受注から売上計上までには一定のタイムラグがあると考えるべきでしょうか?

山田:現状では受注ペースが順調に推移しており、400例程度の達成も十分に視野に入る状況であると認識しています。一方、通期業績への影響については、「ジャック」以外の事業にも依然として変動要因が存在していることから、現時点では、「ジャック」の受注見込みのみをもって、大幅な売上増を見込む状況には至っていません。

質疑応答:OSB社との提携効果について

質問者:8月よりOSB社との提携が開始されていますが、9月以降、その成果はどのように現れていますか? 定性的な内容でも構いませんので、現状の進捗や下期の見通しについてお聞かせください。

山田:OSB社との協業については、現在、医療機関を訪問する営業担当者に対する製品教育を開始した段階です。効果の顕在化は早くても2027年2月以降になる見込みであり、2027年3月期における「ジャック」の受注への寄与は限定的であると見ています。

質疑応答:「Allo-JaCE03」の市場規模について

質問者:「Allo-JaCE03」や「JPCAR019」といった開発パイプラインについておうかがいします。特に「Allo-JaCE03」は承認および上市の時期が近づいていると認識していますが、将来的にどの程度の市場規模や売上規模を想定されていますか? また、「ジャック」のOA適応については当面の売上目標として30億円を掲げられていますが、これと比較した場合、「Allo-JaCE03」はどの程度の事業規模になると見込まれているのでしょうか?

山田:乾燥他家培養表皮「Allo-JaCE03」については、まず製造販売承認を取得し、その後、保険収載に向けた手続きを進めることになります。保険収載後は、数年をかけて「ジェイス」と同水準となる10億円規模の売上の実現を目指します。

質疑応答:「Allo-JaCE03」の販売方針について

質問者:「Allo-JaCE03」の販売方針については、現在の「ジェイス」と同様に自社販売を想定されているのでしょうか? あるいは、他社との提携を活用しながら事業を拡大していくことも、上市当初から検討されているのでしょうか? 販売戦略に関する考え方や方針についてお聞かせください。

山田:「Allo-JaCE03」の販売については、上市初期においては当社が主体的に関与し、販売体制を構築していく必要があると考えています。

一方で、「Allo-JaCE03」は長期保管が可能である点が、当社の従来の自家製品とは異なる特徴です。そのため、不足する機能や販売網を補完する目的で、他社との連携を活用する可能性は十分にあると考えています。ただし、現時点では複数の選択肢を検討している段階であり、具体的な方針について決定している事項はありません。

質疑応答:2027年3月期の利益見通しと下期計画について

質問者:2027年3月期の利益の見方についておうかがいします。このままの進捗が続いた場合、計画上は下期の営業利益が約1億円となりますが、売上は上期を上回る水準になると考えています。

また、第2四半期には一時的な費用が発生している一方、下期にはこうした費用負担が軽減されると考えると、現時点の利益予想はやや保守的にも見受けられます。この点について、どのように考えていますか?

山田:ご指摘の点については認識していますが、上期の営業利益は黒字を確保したものの、依然として限定的な水準にとどまっています。そのため、まずは下期において営業利益1億円を着実に達成することが重要であり、現時点では妥当な計画であると考えています。

若林晃伸氏:取締役執行役員の若林です。ご指摘のとおり、経費コントロールは上期において順調に進捗しており、下期についても継続して取り組む方針です。今回発生した6,000万円の費用は一時的なものであり、こうした費用負担が下期に発生せず、あわせて費用抑制が進んだ場合には、利益が計画を上回る可能性もあると認識しています。

一方で、当社が最大の変動要因として捉えているのは、「ジェイス」の重症熱傷向け需要です。第1四半期は好調に推移しましたが、第2四半期は減少傾向となっており、四半期ごとの変動が大きい状況です。

当該動向について第3四半期決算まで見極めたうえで、通期営業利益1億円の達成可能性や上方修正の必要性を慎重に検討する方針であり、現時点では業績予想を据え置いています。

質疑応答:「JPCAR019」の今後の試験計画について

質問者:「JPCAR019」は2027年3月期中に第Ⅱ相パートへ移行する予定とのことですが、第Ⅱ相パートの終了時期については、以前、2028年頃との説明があったと認識しています。この見通しに変更はないでしょうか?

山田:現時点で変更はありません。

質問者:承知しました。その場合、第Ⅱ相パートは比較的短期間で進行するように見受けられます。第Ⅰ相パートと比較して症例数が少ない、あるいはその他の背景があるのでしょうか?

山田:第Ⅰ相パートの症例が特に多いというわけではありません。第Ⅱ相パートを実施する医療機関は第Ⅰ相パートと同一であるため、医療機関側の理解や受け入れに関するプロセスが円滑に進むものと見込んでいます。

質疑応答:がん以外の疾患へ事業拡大する理由について

質問者:「JPCAR019」対象疾患についておうかがいします。現在は急性リンパ性白血病を対象に試験が進められていますが、他のがん種への展開も考えられると思います。一方で、がん以外の疾患への適用可能性についても検討されているとのことですが、その背景について教えてください。

山田:当社の「JPCAR019」は、CD19を標的とするCAR-T細胞療法です。そのため、CD19が関与する疾患領域に対して適用可能性を検討しています。現在対象としているCD19陽性急性リンパ性白血病に加え、CD19を標的とすることで治療効果が期待できる疾患への展開を検討しており、それが事業拡大の方向性の一つになると考えています。

質問者:自己免疫疾患を含め、現在対象としている領域以上の市場性が期待できる疾患についても検討されているのでしょうか? 現時点でお話しいただけることがあれば教えてください。

山田:市場性も含め、現在さまざまな疾患領域や適応拡大の可能性を検討しています。現時点で開示可能な内容はありませんが、今後具体化した段階で適切にお知らせします。

質問者:「JPCAR019」のパイプラインについては引き続き期待しています。今後、開示可能な情報がありましたら、ぜひご紹介ください。

質疑応答:「ジャック」の受注目標引き上げの要因について

質問者:質疑応答の中で、「ジャック」の受注数について、当初計画の350例に対し、400例の達成も視野に入るとのお話がありました。当初計画が保守的な設定だったのか、それとも想定以上の需要拡大など別の要因があったのか、この点をどのように理解すればよいでしょうか?

山田:当社では、今年1月のOA適応拡大に際し、一定の需要予測に基づいて計画を策定しました。しかし、実際には治療を希望される患者からの需要が想定を上回って推移しており、受注数の増加につながっていると認識しています。

質問者:患者からの治療ニーズが当初想定を上回っているという理解でよろしいでしょうか?

山田:その認識で問題ありません。

質疑応答:「J-TEC人材ビジョン2030」の策定について

質問者:ご説明の中で「J-TEC人材ビジョン2030」の策定について触れられていましたが、このような人材ビジョンの策定は初めての取り組みでしょうか?

山田:人材ビジョンの策定は、当社として初めての取り組みです。

質問者:「2030」という名称には、今後5年間にわたる人材戦略の方向性を示す意味合いがあるのでしょうか? 「2030」に込めた考え方について教えてください。

山田:本ビジョンは、2030年を見据えた当社の人材像や組織のあり方を示すものです。社員一人ひとりが、このビジョンを自身の目標設定や成長計画に反映しながら取り組むことを目的として策定しました。

質疑応答:国内再生医療CDMOの事業環境と現状について

質問者:国内の再生医療CDMOについては、経済産業省や厚生労働省が経済安全保障の観点から国産化を推進しているものと理解しています。
一方で、業界内ではさまざまな課題も顕在化しており、事業環境は必ずしも容易ではないように見受けられます。このような国内再生医療CDMOの事業環境や市場環境について、どのように認識されていますか?

山田:市場環境については、必ずしも楽観視できる状況ではないと認識しています。特に当社も含め、各企業が次の成長段階へ進む過程、なかでも製品承認の取得においては多くの時間を要するのが実情です。治験終了後から承認取得までには数年を要する場合もあり、現時点では上市に至った製品は限定的です。

当社としては、現在の顧客に対して開発初期段階から承認取得まで伴走し、上市に向けた支援を行うことで、市場環境は徐々に改善していくものと考えています。

質問者:国内の再生医療CDMO市場は、競争が激しい状況にあるのでしょうか? それとも、現状は適正な競争環境にあるとお考えでしょうか?

山田:各社それぞれ異なる強みや特色を有しているため、市場全体を競争過多であるかどうかという観点だけで評価することは難しいと考えています。当社は、自社開発品の研究開発から製造販売までの経験を強みとしており、その点を評価いただいたうえで多くのご相談をいただいています。そのため、当社が提供する価値は他社とは異なる部分があると認識しています。

質問者:政府による支援策も進められており、御社においても補助金の活用などを通じて再生医療CDMOを強化されていると理解しています。資金面以外で、例えば制度面や規制面において必要と考える支援があれば教えてください。

山田:再生医療の開発を円滑に進めるためには、委託企業とCDMOが共通の目標を持ち、開発方針について十分に連携しながら進めることが重要です。そのためには、委託企業側が必要な資金を確保し、その資金がCDMOにも適切に配分されることが必要であると考えています。

再生医療の開発は委託企業のみで完結するものでもなく、CDMOと連携しながら進めることが不可欠であり、これは当社自身の経験からも強く認識している点です。

質問者:御社への直接的な支援というよりも、発注者であるバイオベンチャーなどに対する支援が充実し、その効果がCDMOにも波及する仕組みが望ましいという理解でよろしいでしょうか?

山田:その認識で問題ありません。支援資金が適切にCDMOにも行き渡る仕組みが構築されることは、業界全体の発展にとって意義があると考えています。また、そのような制度設計や条件整備が進むことで、委託企業とCDMOがより円滑に協働できる環境が整うものと考えています。

質疑応答:再生医療受託事業の下期計画について

質問者:再生医療受託事業についておうかがいします。上期の進捗率は通期計画と比較すると低い水準に見受けられ、下期には大幅な売上拡大が必要になると考えています。この達成に向けては、一般顧客向け売上の増加を見込んでいるのでしょうか? それとも、上期は低調だった帝人向け売上の回復が主要な要因となるのでしょうか?

上期実績が2億円強であることを踏まえると、下期には4億円超の売上計上が必要となります。達成可能性についての考えをお聞かせください。

山田:上期は帝人からの受託案件が低調に推移しました。一方で、親会社である帝人からは、下期に向けて受注案件を計画どおり組み込む方針であると聞いています。そのため、当社としては帝人向け受託案件の増加を主な要因として、通期計画の達成は可能であると見込んでいます。

質疑応答:ラボサイト事業の成長計画について

質問者:ラボサイト事業については、上期実績が前年並みの水準にとどまっており、通期計画の達成に向けては下期の成長が重要になると考えています。ドイツ子会社の設立を通じた欧州展開の強化が、通期計画を維持している主な理由と考えてよいのでしょうか?

山田:ご指摘のとおり、ラボサイト事業においては、ドイツ子会社の設立および現地での生産体制構築が、欧州市場での事業拡大に向けた重要な契機になると考えています。また、国内市場においても、皮膚感作性試験向けの「EpiSensA(エピセンサ)」については、さらなる普及余地があると認識しています。欧州市場での展開に加え、国内市場においても、各種施策を推進することで、ラボサイト事業の成長を図っていく方針です。

質疑応答:研究用腸管上皮モデルの上市時期について

質問者:動物実験代替技術には期待しており、研究用腸管上皮モデルについては、下期中の上市を計画しているとのご説明があったと記憶しています。一方、今回の説明資料では「技術移管は完了し、製品化に向けた開発を推進」との記載となっており、「上市」という表現が見当たりません。この点について、計画に若干の遅れが生じているのでしょうか?

山田:研究用腸管上皮モデルについては、2027年3月期中の上市という目標に変更はありません。現在は安定生産の実現に向けた取り組みを進めており、今回のスライドにはその状況を反映した表現を用いています。

質問者:現時点で計画に遅れはなく、上市に向けた開発を進めている状態だと考えてよろしいでしょうか?

山田:ご認識のとおりです。

質疑応答:2028年3月期における「ジャック」の目標例数について

質問者:「ジャック」については、2027年3月期に400例程度の達成が視野に入るとのことでした。また、2028年3月期には提携先との協業効果も期待されるとのお話でしたが、2028年3月期の受注数についてはどの程度をイメージされていますか? コミットメントではなく、現時点での見通しについてお聞かせください。

山田:2028年3月期については、2027年3月期の実績に対して、100例から200例程度の上積みを目指していきたいと考えています。

質問者:すると、500例から600例程度というイメージでしょうか? その場合、生産能力の面で問題なく対応可能でしょうか?

山田:設備面では十分な生産能力を確保しており、対応可能です。

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