目次
鶴岡裕太氏:本日は、BASE株式会社の決算説明会をご視聴いただきありがとうございます。代表取締役CEOの鶴岡です。よろしくお願いします。
最初に私から会社概要とエグゼクティブ・サマリーについてご説明し、その後、取締役上級執行役員CFOの原田から2026年12月期第3四半期の実績についてご説明します。
ミッション
当社は「Payment to the People, Power to the People.」というミッションを、BASEグループを通じて掲げています。個人やスモールチームのみなさまをエンパワーメントするため、さまざまなプロダクトを開発しています。
特にペイメント、EC、金融の領域において「Power to the People.」できるようなアウトプットを生み出せるよう、日々努力しています。
BASEグループのプロダクト
BASEグループのプロダクトラインナップです。プロダクトは徐々に増えてきています。すべてのプロダクトを通じてGMVの創出、またGMVへの付加価値の提供を通じてテイクレートを創出し、お客さまの売上や売上総利益に貢献しています。
BASEグループのプロダクトは、「対象顧客(GMV)の拡大」と「付加価値(テイクレート)の向上」で分類しています。横への拡大だけでなく、縦にも積み上げていく事業構造となっています。
2025年7月にEストアー社、2026年4月にPort社がグループインしたことにより、グループ全体のGMVは年間5,000億円規模に達しています。
それぞれのGMVに金融、ID決済・ショッピングアプリ、越境ECによるカード決済などを積み重ね、テイクレートを創出して売上を上げる事業構造となっています。
エグゼクティブ・サマリー
エグゼクティブ・サマリーです。BASE事業の成長およびEストアー社の連結効果により、第3四半期連結累計期間の売上高は前年同期比34パーセント増、売上総利益は前年同期比48.5パーセント増と、おおむね想定どおりに推移しています。
また、販売費および一般管理費(以下、販管費)をコントロールできたことで、EBITDAおよび営業利益は計画を上回って着地しています。
Eストアー社で提供している「ショップサーブ」で不正アクセスによる個人情報漏えいが発生しました。情報セキュリティリスクが高まっている状況を受け、グループ全体で情報セキュリティ対策を一層強化し、日々の経営に取り組んでいます。
また今期の方針として、プロダクトへのAI実装化に取り組みます。BASE事業ではショップオーナー向けのAI機能「BASE AI」を順次提供しており、ショップ運営を支援する機能の拡充を進めています。
さらに、グループの非連続な成長を実現するため、2026年8月にSBIホールディングスと資本業務提携契約を締結しました。詳細については後ほどご説明します。
2026年12月期の方針と進捗状況
2026年12月期の期初に掲げた方針と進捗状況です。先ほどもご説明したとおり、社会全体で情報セキュリティリスクが高まっています。
当社も例外ではなく、2026年8月1日に、Eストアー社が運営するECサイト構築運営支援サービス「ショップサーブ」において、不正アクセスによる情報漏えいが発生したことが発覚しました。
本件により、お客さまをはじめ関係者のみなさまに多大なるご心配とご迷惑をおかけしましたことを深くお詫び申し上げます。
外部の専門機関によるフォレンジック調査など、必要な調査および再発防止策は実施完了しています。今後も不測の事態に備え、グループ全体の情報セキュリティ対策を一層強化していきます。
また、10月30日に公表した適時開示のとおり、大株主との対話を経て、ガバナンス体制を強化する取り組みについて検討を開始しました。具体的な内容は、適時開示をご参照ください。
連結 グループの成長
第3四半期の連結実績です。BASE事業の成長およびEストアー社の連結などにより、前年同期比で売上高は31.2パーセント増、売上総利益は39.9パーセント増、EBITDAは32.2パーセント増と成長しています。
want.jp事業やYELL BANK事業など、足元で想定どおりに進捗していない事業もあるものの、既存事業については、引き続きプロダクトの強化とグループシナジーの創出を推進しています。このようにトップラインの成長と収益性向上を両立させることで、EBITDAの成長を目指していきます。
実際に、M&AでグループにジョインしたEストアー社の「ショップサーブ」加盟店のカード決済を「PAY.JP」へ移管する作業が11月から開始される予定です。今後もM&Aや提携を推進し、グループ全体で非連続な成長を強く目指していきます。
販管費については、グループ全体で適切にコントロールできており、EBITDAおよび営業利益の成長を確実に実現していきます。
BASE事業のAI戦略の進捗
BASE事業におけるAI戦略の進捗についてご説明します。グループ全体の全プロダクトにおいて取り組んでいますが、今回はBASE事業についてご紹介します。
「BASE」では、ショップオーナー向けにAI機能「BASE AI」を公開しており、AIを通じてショップ運営を支援する機能を順次提供しています。
10月にはショップ運営相談機能と新規商品登録機能を追加し、この第3四半期までに「BASE AI」の機能提供をさらに広げています。今後もショップオーナーのみなさまの業務に貢献できるよう、周辺領域への対応を順次進めています。
当社としては、ショップオーナーのみなさまが「その方々にしかできないモノ作り」に専念できる状況をいち早く実現したいと思っています。AIによってさまざまな業務を巻き取れることは追い風になると考えており、今後も機能の提供へコミットしていきます。
今後は、購入者からの問い合わせ対応や商品・販売プランニングなどの領域への展開を目指し、幅広い業務を支援する基盤となるよう、実装を進めています。
「BASE AI」に追加された新機能について
スライドはアップデートされた「BASE AI」の機能の一例です。ネットショップ運営では、さまざまな疑問や悩みが生じます。特にBASEを利用される方の多くは、お一人または少人数でショップを運営しているオーナーの方々です。そのため情報を調べたり、運営方法を検討したりする負担が大きくなることがあります。
今回、BASEのショップ管理機能に表示されるチャットを通じて、AIにショップ運営に必要なさまざまなことを質問できるようになりました。これにより、日々のネットショップ運営における負担軽減を目指しています。
さらに、商品登録などの運営支援や悩みの相談といった、実際の業務をサポートする機能も順次拡大しています。
SBIホールディングスとの資本業務提携について
グループの非連続な成長の実現に向けた、SBIホールディングスとの資本業務提携についてご説明します。両社グループの企業価値向上を目的に、8月28日に資本業務提携を締結し、その後当社株式へのTOB(公開買付け)を実施しました。
これにより、ネオメディア事業の共同展開および金融・決済サービスの機能強化によるシナジーが期待されます。ただし、資本業務提携のあり方については、TOBの終了後に協議の上で今後検討していく予定です。
今後もグループの非連続的な成長を目指し、このような提携やM&Aを積極的に推進していきます。そしてみなさまへの利益還元を図りたいと考えています。
連結 2026年12月期 第3四半期 業績ハイライト
原田健氏:取締役上級執行役員CFOの原田です。2026年12月期第3四半期の連結業績のハイライトです。BASE事業の成長およびEストアー社の連結などにより、前年同期比で売上高は31.2パーセント増、売上総利益は39.9パーセント増、EBITDAは32.2パーセント増となりました。
売上高および売上総利益は第2四半期以降、want.jp事業およびYELL BANK事業が想定を下回ったことで連結業績にも影響を受けています。しかしながら販管費をコントロールすることで、EBITDAは計画どおりに推移しています。
事業ごとにご説明します。BASE事業ではGMVの安定成長により、売上高および売上総利益はおおむね想定どおりに推移しています。またショップサーブ事業も想定どおり堅調な推移を見せています。
一方、YELL BANK事業は前年同期比で10パーセント以上成長しているものの、第2四半期以降に買取債権総額が増加したことでリスク管理を強化した結果、売上高および売上総利益は想定を下回って推移しています。
want.jp事業については、第2四半期以降、既存事業および「かんたん海外販売」が想定を大きく下回ったため、減収減益となりました。
第3四半期からPort社のP/L連結を開始しましたが、金額が軽微であるため詳細は割愛します。
連結 2026年12月期 第3四半期 業績
連結業績の詳細です。スライド左側には第3四半期である7月から9月までの3ヶ月間の実績、スライド中央には第3四半期累計となる1月から9月までの9ヶ月間の実績、スライド右側には通期の業績予想と、それに対する進捗率を記載しています。
第3四半期実績の前四半期比では、売上高および売上総利益が増加し、さらに販管費が減少したため、EBITDAおよび営業利益が大きく成長しました。
第3四半期累計については、BASE事業の成長およびEストアー社の連結などにより、前年同期比で売上高が34パーセント増、売上総利益が48.5パーセント増、EBITDAが68.6パーセント増、営業利益が52パーセント増となりました。
第3四半期累計では、want.jp事業およびYELL BANK事業が想定を下回りましたが、BASE事業、PAY.JP事業およびショップサーブ事業が堅調に推移したため、連結売上高および売上総利益はおおむね想定どおりに推移しています。
また、販管費をコントロールしたことにより、EBITDAおよび営業利益は想定を上回って着地しました。
通期の業績予想については、第2四半期の決算説明会でご説明したとおり、Port社の連結による業績寄与を見込んでいます。一方で、want.jp事業における「かんたん海外販売」の会計処理を純額方式へ変更したことで、売上高および売上総利益が業績予想を下回る見込みです。
ただし、各事業の事業環境を考慮し、販管費を適切にコントロールすることで、EBITDAおよび営業利益は業績予想どおりに着地する見通しです。
連結 バランス・シートの状況
バランスシートについてご説明します。2026年9月末時点での現預金は約242億円、純資産は約160億円となり、引き続き強固な財務基盤を維持しています。
このうち投資に充てられるキャッシュが約100億円あり、引き続きM&A等の成長投資や株主還元に活用する方針です。
また、6月末にPort社のバランスシートを連結したことに伴い、のれんを約10億円計上しました。これにより、既存ののれんと合わせた9月末の残高は約23億円となっています。
連結 グループGMV、売上高及び売上高構成比の推移
グループ全体のGMVと売上高の推移です。主にBASE事業の成長およびEストアー社の連結により、売上高は前年同期比31.2パーセント増となりました。前四半期比ではPAY.JP事業の成長などにより、グループGMVおよび売上高が増加しています。
連結 売上総利益、販管費、EBITDA及び営業利益の推移
売上総利益、販管費等についてです。売上総利益はBASE事業の成長およびEストアー社の連結により32億9,600万円となり、前年同期比で39.9パーセント増加しました。
販管費は、Eストアー社の連結やプロモーション費用の増加により、前年同期比で47.3パーセント増加しました。
売上総利益が増加したものの販管費も増加したため、EBITDAは前年同期比32.2パーセントの増加にとどまりました。
また、EBITDAが増加したものの、Eストアー社およびPort社の連結によるのれん償却費などの増加により、営業利益は前年同期比16.9パーセントの増加にとどまりました。
前四半期比については、売上総利益はPort社の新規連結やBASE事業の成長により増加しました。また、第2四半期に実施したマスマーケティングに関連するプロモーション費用の減少により販管費が減少したため、EBITDAおよび営業利益は大幅に成長しています。
BASE事業 GMV(注文・決済)、テイクレート、売上高及び売上総利益の推移
BASE事業についてご説明します。GMVは月間売店数の増加により前年同期比で増加し、GMVの成長に伴い売上高および売上総利益は増加しました。
前四半期比では、月間売店数は増加しましたが、第4四半期に1ショップ当たりの平均GMVが減少したため全体のGMVが減少し、第2四半期からやや弱含む状態が続いています。これは主にファッションカテゴリのショップにおいて、既存ショップのGMV成長が鈍化した影響によるものです。
PAY.JP事業 GMV、テイクレート、売上高及び売上総利益の推移
PAY.JP事業についてご説明します。前年同期比でGMVは8.6パーセント増加し、これに伴い売上高は7.3パーセント増、売上総利益は0.5パーセント増となっています。
前四半期比では、エンタメおよびイベント関連の加盟店のGMVが大幅に増加した結果、GMVおよび売上高は大きく増加しました。ただし、これら一部加盟店のGMV増加に伴いプラン別構成比が変化した影響で、テイクレートおよび売上総利益率は低下しました。
YELL BANK事業 売上高、売上総利益の推移
YELL BANK事業についてご説明します。前年同期比で売上高は11.8パーセント増、売上総利益は12.2パーセント増となりました。
第2四半期以降、買取債権総額の増加を踏まえてリスク管理を強化したことなどにより、売上高および売上総利益は想定を下回って推移しています。