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お疲れ気味のあなたに「大幅高の特異日つき」10月経済カレンダー=櫻井英明

株式投資という行為はもともと不健康なもの。最近ではスマホでも投資はできるが、大体は家に閉じこもって行われる。FXに携われば昼夜逆転の寝不足が常態化。体にも精神的にも不健康であること極まりない。(『「兜町カタリスト」』櫻井英明)

兜町カタリスト・櫻井英明氏の気ままエッセイ&経済カレンダー

アンバランスがバカバカしい

海外経済指標には敏感。時として米耐久財受注さえも標的にする。しかし国内経済指標は淡々と通過。事前に論及されるのは日銀短観くらいだろうか。このアンバランスがバカバカしい。どうせなら海外経済指標も同じレベルで取り扱えばよいような気がする。

因みに…。経済産業省が8月鉱工業生産指数速報は前月比1.5%上昇で着地。市場予想前月比0.5%上昇を上回ったが好感もされない。経済産業省は生産の基調判断を「総じてみれば、生産は緩やかな持ち直しの動きがみられる」に変更。これが米商務省などのコメントだったらきっと違う対応になろう。

総務省が発表した8月全国CPI(消費者物価指数、生鮮食品除く)は前年同月比0.5%の低下。市場予想は同0.4%低下だったから悪化。

8月の家計調査。全世帯(単身世帯除く2人以上の世帯)の実質消費支出は前年比4.6%減。減少は6カ月連続。実額は27万6338円。前年比2.5%減が予測中央値だからこれも良くない。8月の完全失業率(季節調整値)は3.1%で7月(3.0%)から悪化。厚生労働省が発表した同月の有効求人倍率(季節調整値)は1.37倍と前月から横ばい。

欧米指標だけが経済指標ではないし、3週間で結果がでる中国のGDPのような怪しさもある。数字は嘘をつかないという言葉もあるが、経済統計は企業業績や市場指標ほど信頼性がないのも事実。それでも、数字から自分で何かを読み取ろうとする努力は必要だろう。

不健康な仕事

株式投資という行為はもともと不健康なもの。最近ではスマホでも投資はできるが、大体は家に閉じこもって行われる。しかも罫線収支の短期デイトレなどはほぼ間違いなく家の中。FXに携われば昼夜逆転の寝不足が常態化。体にも精神的にも不健康であること極まりない。

そういう意味では、ポケモンGOのような位置取りゲームの流行は、アウトドアとフィールド調査につながり悪くはない。結論の出ない不毛の世界経済談議に与するよりはよほど健康的だろう。

株式投資に必要なものの一つはマメさ。あちこちに気配りして、それぞれ確認することの大切さ。他人の意見を鵜呑みにしての投資は、それこそ予想屋さんの紙に従って勝ち馬投票券を買うようなもの。

自分の目で見て、自分で感じて、ひらめくこと。たぶん先行きに対する自信のレベルは、市場関係者も専門家も投資家さんも一緒。間違えるのは人も自分も一緒。だったら、自分に自信をもって、自分を信じることの方が良いに決まっている。結構難しいが…。

Next: 大幅高の特異日が3回も。10月の注目スケジュールをチェック!



10月の注目スケジュール

スケジュールを見てみると…

~週末:中国製造業PMI、人民元がIMFのSDR組み入れ、新月
1日(土):中国・国慶節(~7日)、
3日(月):日銀短観、ノーベル医学生理学賞発表、米ISM製造業景況感、変化日、ヒジュラ暦新年、中国休場(~7日)
4日(火):マネタリーベース、投資の日、上げの特異日、米大統領選副大統領候補テレビ討論会、ノーベル物理学賞
5日(水):ノーベル化学賞発表、米ADP雇用レポート、貿易収支、ISM非製造業景況感
6日(木):G20財務相・中央銀行総裁会議(ワシントン)
7日(金):景気動向指数、米雇用統計、IMF・世銀総会(ワシントン、~9日)、ノーベル平和賞発表
10日(月):体育の日で休場、コロンブスデーでNY為替休場、ノーベル経済学賞
11日(火):変化日、大幅高の特異日
14日(金):大幅高の特異日
16日(日):満月、上げの特異日
17日(月):AEA核融合エネルギー会議(京都~22日)
19日(水):文部科学省が「スポーツ・文化・ワールドフォーラム」開催、米大統領選テレビ会議
20日(木):ECB理事会・記者会見、EU首脳会議(~21日)、上げの特異日
21日(金):変化日
27日(木):変化日
28日(金):大幅高の特異日
30日(日):EUがサマータイム終了
31日(月):日銀金融政策決定会合(~1日)、展望リポート、新月

良い週末を…。

【関連】「10月暴落説」私はこう見る~相場歴55年の観点から思うこと=山崎和邦

「兜町カタリスト」』(2016年9月30日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による

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