MAG2 NEWS MENU

上司に「絶対やっちゃイケナイ事」を訊くと、仕事はウンと楽しくなる

人気のメルマガ『サラリーマンで年収1000万円を目指せ。』で今回紹介されているのは、出世したい人にお勧めの「上司に仕事で絶対やってはいけないことを訊く」という行為。これで仕事がぐーんと面白くなるそうなんですが、一体なぜなんでしょうか。

絶対にやってはいけないことを訊く

若手の人がビジネスで成果を出して先輩や上司から認めてもらいたい、出世の足がかりを作りたいと思っているのなら、ものすごくオススメなのが、

● この仕事で絶対にやってはいけないことを訊く

という行為です。

仕事ってフツーは、あれしろ、これをやれ、いつまでにやれ、という形で「やるべき事」を列記されるものですよね。でもそれって、指示している人の最小限の期待値を説明しているだけなんです。だからこれをやり切っても大して評価してもらえるわけじゃないんです。むしろこれが出来なかったら、この程度のことも出来ない使えないヤツ、というレッテルを貼られちゃうかも知れません。

私がサラリーマン時代に常に考えていたのは、上司の指示は指示、これはちゃんと聞く。聞いた上で、この仕事で絶対にやっちゃいけない事ってなんだろうか? と考えるんです。やるべき事ではなくて、やってはいけない事ですよ。

これが分かると、仕事に対する作戦が立てられます。どんな作戦かというと、

● やってはいけないこと以外で、何をやったら仕事が楽しくなるのか?

を考えられるのです。仕事がつまらないのは、上司に命じられたことだけをやるからなんです。それはあなたにとって主体的な仕事ではなくて、上司にとって主体的な仕事なんですよね。仕事って自分で考えて、自分で責任を取ってやるから面白いんです。創意工夫ってそこからしか生まれないんです。

思考の上でそういう土俵に自分を移動させるために、

● やってはダメ、と言われた事以外の全てをやっても良いのだ

と考える事はとても有益です。この瞬間に思考の枠が広がりますから。それが分からなければ、初めのうちは上司や先輩に訊いてしまえば良いんですよ。それが冒頭の、

● この仕事で絶対にやってはいけないことを訊く

なのです。

最終的な求められる成果と、やってはいけないことの2つが分かれば、あとはあなたがその仕事をどう料理しようがあなたの自由です。何を、どうやるか、そして期待値以上の成果をどうやって出すか、という思考に自動的になるんです、「やっても良い事の枠が広がる」とね。

能動的、主体的ってこういうことですから。思考やこころが狭い範囲に縛られている状態でブレークスルーを産み出すことなんて出来ないんです。ところがサラリーマンってそうやって仕事をしている人が多いんです。特に心療内科のお世話になるような人って、箸の上げ下げまで自由に出来ないのが仕事だと思っている人が多いんです(部下に心療内科のお世話になる人が多いという場合には、上司のあなたがそうやって部下を縛っていることに気付きましょう)。

自由な発想、縛られない発想というのは、

● 君は何をやっても良いんだよ、○○以外は

という環境が土台にあった方が促進されるんです。

ただし、この土台があるのに、何をどうしたら良いのか分からないという人は、センスか、努力か、知識か、意欲が足りませんから。そういう人は高い評価を受けるという事にはなりにくいんです。

君はどうやりたいの?と訊いてみる

部下に、「○○以外は好きにやっても良いよ」と伝えるのには勇気が要ります。その結果、めちゃくちゃな状態になったとしたら、その尻ぬぐいをしている間中、こんな状態を作り出した部下にのろいの言葉を掛け続けるでしょう。だから上司として自由にやらせるというのは、わかっちゃいるけどなかなかやりにくいんですよね。

それを事前に、この人なら大丈夫、この人は絶対にムリというのを把握していたら、上司として仕事の管理がスゴくしやすくなると思いませんか? そのために一番手っ取り早い方法は、

● で? 君はどうやりたいの?

と訊くことです。

これはコーチングの基本なんですけど、何かを伝えてやらせるのでは無く、質問形式にして本人に気付かせるという方法があって、これもその一種です。今回はコーチングの目的ではなく、単にその部下がチャンと頭を使って考えているのかを確認するためのテストとしてこれを使っています。

何か業務や仕事をやらせる時に、最後のゴール設定だけを明確に伝え、やり方までは指図しないんです。例えば、

● 最終的には○○になったら嬉しいんだけどね、ちょっと考えておいてよ

と伝えます。この○○が上司としての私が欲しい成果です。で、翌日あたりに、

● 昨日の件だけどさ、君はどうやりたいの?

と質問をするんです。ここで頭を使って考えている人なら、自分のやりたい方法や、得意な攻め方、必要なアシスト(ヒト、モノ、カネ)を説明してくれるでしょう。そういう人はとりあえず「優秀」というラベルを貼って次のステージに連れて行きます。次のステージというのは制約条件だけを伝えて、しばらく自由に泳がせて様子を見るということです。

これが出来ない人は、要するにやる気が無いか(やりたく無いか)、何をどうして良いのか分からないのかのどちらかです。前者には忙しすぎてこれ以上手を広げられないという一部優秀な人もいますから、十把一絡げに「無能」の烙印を押すのは止めておきましょう。しかし後者の何をどうして良いのか分からないのは問題です。

能力という意味では、こういう人は本当に困ったちゃんで、こういう人に厳しい課題を与えると上司が尻ぬぐいをしなきゃならなくなるんです。これは年齢、性別、社歴、職級は関係ありません。そこそこ出世しているのに、このタイプの人に当てはまるようなら、その人には要注意です。それは社内政治を乗り切るスキルに長けているか、性格の良さだけで上司に可愛がられて栄達した可能性が高いからです。

そういう人は赴任して来たばかりの上司に接する態度を見たらすぐに分かります。すかさず接触して、あれこれ世話を焼き始めますから。それはそれで人間としては良い人なんでしょうけど、こういう人をいきなり信頼して大きな成果が必要な仕事を任せてはいけません。必ず本人の能力を確認すべきなんです。

そのためには、どうやりたいのか? を聞いた後に、そのひとつひとつを深掘りするのです。ヒラではなく、役職者を部下に持ったら(つまりリーダーとか、係長、課長を部下に持つようになったら)その役職者部下にはこのステップが必須になるんです。だって役職者になっているということは、ある程度の能力を具えていて当たり前なんですから。ところが実は能力が無かったってことになると話は変わってきますよね。

スゴくシビアな話なんですが、上司って何気ない言葉のやりとりから、部下の実力測っているものなんですよ。

image by: Shutterstock

 

サラリーマンで年収1000万円を目指せ。
著者/佐藤しょ~おん
高卒、派遣社員という負け組から、外資系IT企業の部長になった男の、成功法則を全て無料で公開。誰にでも、どんな状況、状態からでも自分の力で人生を変えるための情報と知性を発信する。
≪登録はこちら≫

print

シェアランキング

この記事が気に入ったら
いいね!しよう
MAG2 NEWSの最新情報をお届け