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下積み期にふてくされる人が、人生の上りエレベーターに乗れないワケ

誰でも遅かれ早かれ不遇のタイミングはやってくるもの―。そう語るのは、メルマガ『サラリーマンで年収1000万円を目指せ。』の著者・佐藤しょ~おんさん。メルマガでは自身の不遇の時代を振り返り、その際に自らが取った対処法を紹介しています。

下積み時代に大事なこと

私の人生でも何度か不遇を託(かこ)ったことがあるんですが、これってみなさんの人生でも遅かれ早かれ必ずやってきますから、そういった意味では他人事じゃないんです。

たまたま今は不遇のタイミングではないってだけの話で、どこかで不遇になることがあるんですから、不遇になったときの対処法も知っておかなきゃならないんです。

私の場合には、これまたいつものことながら、将棋の世界というか棋士のエピソードからこれを学びました。

将棋界には中原誠という歴代二位となる名人位を15期獲得した超人がいるんですが、彼が不調になってすべてのタイトルを失ったときに読んだといわれているのが、「落日燃ゆ」という本で、この中に、

「風車、風が吹くまで昼寝かな」

という句に癒されたって書かれていて、なるほどなあと頷いたんですが、実際にリアル社会で不遇になると、こんな心境になれませんから(笑)。こちとら聖人君子じゃないっての。でもこういう本を読んでおくと、全部はマネできなくてもどこかで参考にできるもので、こういうのが自分にとってのオリジナル戦術になるんでしょう。

不遇時代に私が留意したことといえば、人生にふてくされないことなんです。ムカつくときって坊主憎けりゃ袈裟まで憎いじゃないですけど、人生のあらゆることにケチをつけたくなるんです。雨が降れば悪態をつき、電車に間に合わなければ呪いの言葉を吐き、ラーメン屋が臨時休業だとブータレて、コピー用紙が切れていたら総務部にケチをつけたくなるものです。

でもこれをやると、人生はさらに下がり目になるんですよね。なぜならこの思考の延長線上には、人生のすべてについて文句を言いたくなるという帰結が待っているわけですから。そんな人が人生からポジティブな贈り物を受け取れるはずがないんです。

でもこういう不遇になる人というのは、それなりにその前にはよい思いをしているものです。つまり不遇とは、何らかのピークを体験した人が下に落ちたときの状態をいうわけで、若い頃の私のようにずっと底辺をさまよっている人に対して「不遇」という表現は使わないんですね。つまり、不遇になれるような人はそもそもこの程度のことはわかっていたりするものです。

でもこの姿勢って実は、下積み時代にも応用というか転用できるんです。

表現を変えていえば、大人になってひとかどの人物になってから体験するのが「不遇」、若いころまだ世間的にはノーバディ(タダの人という意味ね)のときに体験するのが「下積み」という期間なのです。これまた辛く、苦しく、トンネルの先がまったく見えない、正直言えば、こんなのやってられないよ! という時代なんですが、このときにも人生にふてくされた人はなかなか下積みから這い上がれないんです。こんなものさ、と笑って飄々と過ごせるような人が上りのエレベータに、それこそヒョンなきっかけで乗れたりするんです。

私の人生で今でも悔やむというか、反省するところがあるとしたら、若い下積み時代にひたすら世の中を罵っていたことでしょうね。そのおかげで20代はほぼ全滅、壊滅状態、未だに思い出したくない辛い過去ばかりが残ってしまいました。あのときに、この境遇を笑い飛ばせるようだったらもっと早く楽しい人生が送れたはずなんですよね。

ま、今はその下積み時代の体験を売り物にしているようなものですから、これはこれで辻褄が合っているんですけどね。 

image by: Shutterstock

 

サラリーマンで年収1000万円を目指せ。

著者/佐藤しょ~おん

高卒、派遣社員という負け組から、外資系IT企業の部長になった男の、成功法則を全て無料で公開。誰にでも、どんな状況、状態からでも自分の力で人生を変えるための情報と知性を発信する。

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