MAG2 NEWS MENU

「どうしても貴社に」という仕事以外は受けるな。時間のムダだ

大量に届く招待状、でも全部参加するなんて人はいませんよね。 同じように、依頼が来た仕事をすべて受けていたら、時間がいくらあっても足りなくなってしまいます。ムダを省き、時間を有効的に使うことがビジネスをうまくやっていくコツです。では、どうしたらムダな時間を使わずに済むのか、無料メルマガ『ビジネス発想源』の著者・弘中勝さんが、そのポイントを紹介しています。

時間と強みを作り出す

時間は誰でも1日に24時間しかなく、非常に貴重な資源と言えます。この有限の時間をいかに有効に活用し、また有意義に使える時間をいかに生み出すかが、ビジネスにおいては貴重な能力です。

有意義に使える時間を生み出すには、コツがあります。「自分以外にでもやれる人が他にいるなら、その依頼要望は断る」ということです。

自分がやらなければ替えが効かない、という場合にだけ依頼や要望を聞くのです。これをやれば、「忙しい」と言っている人は8割以上の時間が浮くはずです。

私は仕事柄か、よくセミナーやパーティーなどの招待状をいろいろと頂きます。でも、その招待状を持って参加したことはほとんどありません。私が行かなくても、他の人が行けばいいからです。

「お世話になっている人だから、行こうかな」という配慮も、めったにありません。お世話になっている人であれば、そこに顔を出すことよりももっと大きな形でもっと早く接しているはずだからです。

ただし、それは決して祝う気持ちを持たないわけではなく、純粋に開催をお祝いしたいのであれば、自分が行かなくても、お花を贈ったり、後にゆっくり食事をしたりすればいいわけです。

「自分が行かないことで、他の人が座れる席が1つ空く」ぐらいに考えておけば、何の躊躇もありません。実際、それぐらいで「招待状を出したのになぜ来ないんだ」なんていう人ほど、大した付き合いの人ではなく、自分の都合でしか考えない人なので相手にしなくていい。

「誰でもいいけど、とりあえずあなたにも」という誘いは、断っても全く不義理ではありません

もしセミナーや講演会の類の場合、本当にその内容に興味があれば、仮に招待状をもらっていたとしても、一般参加で受講料を払って参加すればいいのです。

私は結構、つまらない時はつまらなかった」と言いたいし招待の義理でブログで紹介するとかもしなくないので、興味があればお金を払って参加する場合が多いです。

若い世代には、同級生がどんどん結婚をしていく頃で、毎週のように誰かしらの結婚式に招待されていて、自由な時間もご祝儀も足りなくなっていく、などと言っている人が結構います。でも、実際には「ただのにぎやかし要員で招待されている場合が多いんですね。そして、会場で本人にお祝いの言葉をかけてあげられる時間も、ほんのわずかしかない。

「こんな機会でもない限り、めったに会えないから」などという理由で招待したり参加したりするのですが、そんな機会でしか会えない間柄は、言うほど大した仲ではないのです。

本当にお祝いしたければ、ご祝儀を渡すだけでもいいし、後に別に食事会を開いてあげてもいいし、いくらだって方法はあります。そこまでしてあげたいわけでもないのであれば、お互い大した仲ではないので、貴重な時間を費やすほどでもないのです。

そして、事業でも同じこと。

「何でも依頼を聞いてしまって、全部受けちゃうので、貧乏暇なしですわ」などと言う中小企業の経営者がよくいます。

「依頼を受けることで、お客様に満足して頂く」というのは、決して悪いことではありません。

しかし、他社でも普通にできることであれば、他社にやってもらうと、その他社は仕事になるし、お客様も自分が受けた場合と同じように満足するし、そして何より自分に大きな時間が空きます。

その代わり、自社は他社に依頼しても決してできないこと」を受けられるだけの技術やサービスを磨くのです。小売業であれば、「他店に行っても決して手に入らないもの」「他店では決して与えられない情報」などを揃えていくわけです。

そうすることで、他社にできること他店で手に入るもの自分たちの手元から排除することができますから、「他社を使って自分たちの時間的余裕を作る」ということができるのです。

それはどんどん仕事を他社に譲ることなのでもったいないと思う人が多いのですが、実際には、そうやって自社にしかできない仕事だけを残していくことで、そこに依頼をしたいという相手他業界や諸外国からもやってくるようになるのです

他者でできることは、他者にやってもらう」という意識を持つだけで、「自分にしかできないことは何か」を磨く第一歩になります。

【今日の発想源実践】(実践期限:1日間)

・現在、自社の商品やサービスで「他社にはできない、自社だけにしかできない」ことにはどのようなことがあるか。自社を高く他社を低く評価せず、公正な視点で考えてノートにまとめる。

image by: Shutterstock

 
ビジネス発想源』(無料メルマガ)
<まぐまぐ大賞2014・総合大賞受賞> 連載3,000回を突破した、次世代を切り拓くビジネスパーソン向けの情報メディア。
<<登録はこちら>>

print

シェアランキング

この記事が気に入ったら
いいね!しよう
MAG2 NEWSの最新情報をお届け