『真田丸』第3話をマニアック解説。クルミはある作品へのオマージュ

2016.01.24
by yomeronpou
3回目
 

今年のNHK大河ドラマ『真田丸』。三谷幸喜が脚本をつとめ、主演の堺雅人をはじめ豪華な顔ぶれが話題を呼んでいます。そんな『真田丸』をもっともっとデイープに楽しみたい……。そんな方のために、MAG2 NEWSではナワバリストと呼ばれる城郭研究家たちが、毎回のドラマをさらに楽しむためのワンポイント解説をお送りいたします。これを読むだけで『真田丸』を10倍楽しく観れますよ。さて、今週のキーワードは「クルミ」です。

今週のワンポイント(1月 24日)

今回のワンポイントはセリフ。僕が脚本を実際に読んでいて感心するのは、三谷さんの頭の中で 「」がイメージできているらしい、ということ。当たり前と言えば当たり前かもしれないけれど、さすが、と思うこともある。それぞれの場面を映像にしたら何分くらいになり、45 分の中でテンポ起伏をどうつくるか、ちゃんとイメージできているんだろうなあ、と思う。それに、文章として読んで面白いのと、ドラマにした時、面白くなるのとは別。 ちなみに、大河の脚本は最低2回、多い時は3回書き直されている。最初に局側と相談しながら三谷さんが書いたものを、関係者が読んで考証などのチェックが入り、書き直すたびに、本の表紙と変わってゆく。だから僕の家にも、週2回くらいの頻度で色のちがう本が送られてくる。時間に追われながら何度も書き直す三谷さんも大変だなあ、と正直思うけれど、こちらも、送られてきた本を置いておくスペースが大変になってきた(笑)。

ところで、気付いた人も多いと思うけれど、昌幸が囲炉裏ばたでクルミをカチカチいわせているシーン。あれは、かつて『真田太平記』で、丹波哲郎さん演じる昌幸がやっていた。実は、クルミ第1回からこっそり登場している。

masayuki

今回は舞台が真田の里という事もあって、全体に『真田太平記』へのオマージュ感が漂う演出となっていたように思う。皆さんは、どう楽しんだかな?

今週のワンポイントイラスト

クルミシーン、NHK 新大型時代劇『真田太平記』で丹波哲郎扮する真田昌幸が地炉ノ間にてカチカチしていたのを思い出します。このときの信繁(幸村)役が草刈正雄。何十年かして再び真田家が大河ドラマになることがあったら、今度は堺雅人が昌幸役になるかも…!?

主家・武田家を滅ぼした織田家に付く決心をした昌幸。ここから真田家は、大勢力の中で命がけで生き抜くことを余儀なくされていきます。

 

文・絵/TEAM ナワバリング(西股総生・みかめゆきよみ)

ナワバリスト(城郭研究家)の西股総生率いる、お城(主に山の城)と縄張りを愛する3人組

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