無駄なファスナーやボタンは安物の証し。中国の服が装飾だらけのワケ

 

4.例えば、サイクルライフを想定する

例えば、一般的なタウンカジュアルではなく、特定の生活シーンを想定し、その中でトータルアイテム展開をすること。

例えば、健康と環境のために自転車を主要な交通手段とする生活、「サイクルライフ」をコンセプトとする。

サイクリングウェアというと、自転車レースで着用する肌に張りついた派手なカラーの服を想像するが、自転車を取り入れた日常生活を対象にするのであれば、更にバリエーションが必要になる。

例えば、パンツはストレッチ性のある織物、ニットファブリックで構成される。できれば、撥水性、防風性のあるものもバリエーションとして加えたい。

トップスは袖の機能性が重要になる。通常のジャケットよりも袖の前振りを強く設計し、肩甲骨部分の伸縮にも対応しなければならない。前丈は短めに、後ろ丈は長めに設計し、自転車の姿勢に対応する。しかし、この姿勢は、仕事をする場合にも共通しており、パソコン操作にも対応していると言える。

収納にも工夫が必要である。日常的に携帯しているフマホ、ヘッドホンやイヤホンケーブル等の収納とコードの経路を考える必要がある。

夏には、紫外線対策、熱中症対策も重要である。

このように特定の生活シーンに対応することで、既存ブランドとの差別化が可能になり、ブランドのポジションが明確になるだろう。

image by: Shutterstock

 

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著者/坂口昌章(シナジープランニング代表)
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