接客のプロが自然に使っている、「肯定」から入るコミュニケーション術

2016.03.21
by yomeronpou
160318_hotel
 

たとえ自分が間違っていてたとしても「それは違います!」と言下に否定されたら、誰でも良い気はしないですよね。では、接客の場でお客様に伝えたいことがある際にはどのように言えばいいのでしょうか。メルマガ『エアライン直伝 接客の悩みをスッキリ解決する方法』に、元CAの著者をも驚かせたホテルマンの見事な言い回しが紹介されています。

すっと入ってくる会話

先日テレビのバラエティ番組で、あるホテルが紹介されたのですが、対応がさすが! と思うホテルマンがでていました。

ホテルにきたお客さまに一番聞かれる質問はなにか? みたいなクイズがあり、バラエティ番組の出演者がボケながら答えて、ホテルマンがイエスかノーか伝える、といった番組でした。

出演者がクイズに対して大きくボケて答えて、正解を外しまくるというのがお決まりの展開だったんですが、それにたいしてのホテルマンの対応がさすがでした。

出演者「えーっと~、空調のつかいかた~!」(ありえない答え)大ボケ!

ホテルマン「たしかに、そのようなお客様いらっしゃいます。実際にわたくしもお会いしたことがございます。ただ頻繁にはないことなので、不正解です」

と、何度ボケた答えをいわれても、このようにかえしていました。

なにが「さすが!」なのかわかりますか? 素晴らしいのは、相手の言ったことを否定せずに伝えていることです。

出演者は大ボケで答えるので、普通ならすぐに「ちがいます! 不正解です」と答えがちなところを「確かに…」とごく少数ではあるけれどもそのようなお客様がいることを伝えたうえで、今回は正解にはあてはまらない、ということを伝えています。

相手の言ったことを否定せずに、肯定的に受け止める。そのうえで伝えなければならないことはしっかりと伝える。このような相手への答え方は接客の場面でも、大いに使える場面がたくさんあります。

例えば、

お客さま「女の子用のプレゼントだからピンクがいいかなぁとおもって」

販売員「そうですね、ピンクは女の子に人気の色ですよね。ピンク色も人気なんですが〇歳くらいだと、こちらのお色も人気ですよ。何歳くらいのお子様ですか?」

お客さま「えっと、たしか〇歳だっけなぁ。じゃぁこれもよさそうね」

というように、最初に相手の言ったことを肯定しつつ人気の色をすすめるような会話の流れにすると、お客さまが言ったことを否定せずに、伝えたいことを伝えられます。いったん肯定して受け止めることで、相手はそのあと他のことを伝えられても、自然とすんなり受け入れられる態勢になります。

もし自分がいったことを、相手にすぐに否定されるような言い方をされたら、いい気分ではいられないですよね。

ぜひ、いろんな場面で「相手の意見を肯定して受け止める。そのうえで伝えたいことを話す」ということを試してみてくださいね。相手を嫌な気分にさせずにすんなりと受け入れられるはずですよ。

 image by: Shutterstock

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