中国人がレタスを「生」ではなく、必ず「炒めて」食べる理由

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旬の食材を「栄養」「中医学」「英語」という3つの面から紹介する『一石三鳥健康メルマガ』。今回ご紹介するのは、先日もご紹介した「レタス」の中医学編です。中国ではレタスを生じゃなくって、火を入れて食べることが圧倒的に多いってご存知でしたか?

レタス ~中医学編~

こんにちは、もげらもげこです。

梅雨の足音が近づいてきました。湿気の季節にだるくなったりむくんだりする方は、「脾」が弱くなっている可能性があります。薄着の夏を前に、サラダをたくさん食べてダイエットしなくちゃと意気込んでいらっしゃる女子の皆様! サラダは、体質によっては体を冷やしてむくみをもたらす百害あって一利なしの食べ物になりますよ。

サラダと言えば、今回とりあげているレタスはもっともサラダに使われる野菜の一つでしょう。レタスは中国語で生菜といいます。ウォジュと呼ばれる、茎レタスを食べることも多いようです。

レタス(生菜)
性味:苦、甘、涼
帰経:入胃、小腸経
効能:清熱爽神、清肝利胆、養胃

清熱爽神というのは、体内の熱を下げて気分をさっぱりさせるということです。たくさん食べたほうが体にいい気がしますね。苦味にも熱をとる作用があります。でもよく見てください。レタスは涼性の食べ物です。胃や腸を冷やす効果があるので、もともと冷え症の人はあまりお勧めできません。サラダ好き女子に冷え症が多いような気がするのは気のせいでしょうか。

中医学では、その人が摂取すべき食べ物を決めるときは、最初にその人が「熱タイプ」か「寒タイプ」かを見ます。人間の体は、常に熱を作りだしていますが、熱タイプか寒タイプかは、その産出量の過少で判断します。体で熱を作りだす量が、必要量よりも多ければ熱タイプ、少なければ寒タイプになります。

基本は、自分の体質と逆の食べ物を取って、バランスを取るようにします。熱タイプなら寒涼食品を、寒タイプなら温熱性のものをといった具合です。これを無視すると、状況はよくなりません。寒タイプが寒涼食品を食べ続けたら、体はますます冷えて行くからです。

体を温める温熱性の食べ物は、生姜がとても有名ですね。反対に体を冷やす性質のことを寒涼性といます。潤いが不足し、体に熱がこもっている人が食べるのに適しています。主に夏野菜が寒涼性です。寒タイプが今の旬である寒涼性の野菜を食べるときは、加熱したり、温熱性の食品を組み合わせて食べるなど、気をつけた方がいいです。

中国人の友人たちにレタスの食べ方を聞くと、皆口をそろえて「炒める!」と言います。中国人は体を冷やすことを本当に嫌います。

最後に、変わったレタス料理をご紹介。

レタスの湯引きです。レタスをさっと煮て、花型に切ったにんじんとわけぎで飾っています。もの凄くシンプルな料理ですけど、このように盛り付けると、とても凝った印象がありますね。パーティーなんかで、料理出来るアピールをしたい女子にはとてもいいメニューではないでしょうか?

『一石三鳥健康メルマガ』
ベジタブル&フルーツアドバイザーであり、薬膳に関する資格も取得に向け勉強中という筆者が、世界の食材や食習慣を「栄養」「中医学」「英語」という3つの面から紹介する、一石三鳥のメルマガ。
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