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名言「そこに山があるから」は、どの山から生まれた言葉なのか?

いまや老若男女問わず、さまざまな人が趣味として楽しんでいる登山。来る4月26日は「登山が生まれた日」だということはご存知でしたか? 無料メルマガ 『楽しい登山(初心者から子供・女性まで楽しめる登山を)』では、ヨーロッパの登山の歴史を紹介、あの有名な言葉の真相もわかっちゃいますよ。

登山の歴史(ヨーロッパ編)

13世紀になるまでヨーロッパでは、登山は記録されておらず、これが単に識字率が低く記録を残さなかったためなのか、それとも登山自体が行われなかったのかは議論の余地を残しています。

1336年4月26日にイタリアの詩人・ペトラルカが弟ジェラルドを連れてフランスのアビニョン近郊ヴァントゥ山の登山に挑み、その頂上まで登っており、その後ペトラルカは、このときの旅程を友人に手紙に書き留めて送っています。

このことから、ペトラルカは登山の父と呼ばれ、この日を登山の生まれた日としています。これは、文化史家のヤコブ・ブルクハルトの『イタリア・ルネサンスの文化』の中で紹介されています。旅の途中での必然的な山越えではなく、山に登ること自体を目的として試みられた近代最初の出来事です。

ルネサンスの始まりとともに趣味やスポーツとしての登山が頻繁に行われるようになりました。また、測量目的の登山も行われるようになり、フランス王シャルル8世が1492年にAiguille山の登頂を命じたのは、この範疇に入ります。レオナルド・ダ・ヴィンチはヴァル・セシア郊外の雪山に登り、さまざまな実験や観察を行ったとされております。

16世紀にはスイスのチューリッヒを中心に登山を賞賛する動きがあり、コンラッド・ゲスナーとジョシアス・シムラーが度々登山を行っていたことが記録されています。2人はロープとピッケルを使ったが、一般には広まりませんでした。

奇妙なことに17世紀のヨーロッパには登山の記録がまったく残されていません。

19世紀のスイス・アルプスは英国人登山者のメッカとなり、アルプスの主峰39座のうち、31座の初登は英国人によって達成されています。

ジョージ・マロリーが「そこにそれがあるから(Becauseitisthere.)」と答えたのはあまりに有名ですが、記者の「なぜ『未踏峰(エベレスト)』に登るのか」という質問への答えであることはあまり知られていません。北極、南極に次ぐ第3の極地エベレストは、征服すべき対象であるとも説明しています。

ちなみにヨーロッパにおける近代登山の歴史は、イギリス人のアルフレッド・ウィルスのヴェッターホルン登山(1854年)に始まったとされています。

image by: Shutterstock

 

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