もうひとつ、「通じないわけながない」理由をお話しすると、その運転手、アメリカ人じゃないです(笑
ニューヨークのイエローキャブで生粋のアメリカ人はほぼいません。
あなたと同じ“外国人”がほとんどです。 パキスタン系であり、インド系であり、同じように英語が外国語の方達です。
彼らもまったく英語がわからず、生活のために英語を生活の中でゼロから学んでいった人たちです。
むしろ義務教育から英語を学び、街中英語が氾濫している“英語大好き”国から来ているあなたの方が知っている英語ボキャブラリーは多いかもしれない。
彼らにしてみても、アメリカ人の流暢なスラング入りの母国英語より、カタコト英語の方がわかりやすい。
(ぼくもいまだにブラット・ピットの英語より、ジャッキー・チェンの英語の方がずっとわかりやすい)
実際、僕の妻は四半世紀以上アメリカで生活し、アメリカの大学を何校も卒業した、世間でいう「ペラペラ」ですが、タクシーに一緒に乗った場合に限り、僕の英語の方が運転手に通じます。 彼女のネイティブ並みの発音より、ネパール人運転手は僕の大きな声の「コロンバスアベニュー、プリーズ!」の方がありがたい。
運転手もあなたもカタコト英語同士。
自己流に口を丸めながら、ガイドブックに載っている「Excuse me, we’d like to go to the entrance of Central Park」って言うより、
「プリーズ! セントラルパーク!」
って日本語イントネーションのまま、大きな声でハッキリと言ってください。 間違いなく連れて行ってもらえます。 運転手も助かります。
英語は言語、もっというならタダのコミュニケーションの道具だから、大切な事は「意図が伝わるか」
せっかくのNY旅行、ワクワクする飛行機の中で、付け焼き刃の独学英会話レッスンをするくらいなら、五番街のショッピングリストを作ってください。
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『NEW YORK 摩天楼便り-マンハッタンの最前線から-by 高橋克明』 より一部抜粋
著者/高橋克明
全米No.1邦字紙「WEEKLY Biz」CEO 兼発行人。同時にプロインタビュアーとしてハリウッドスターをはじめ400人のインタビュー記事を世に出す。メルマガでは毎週エキサイティングなNY生活やインタビューのウラ話などほかでは記事にできないイシューを届けてくれる
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