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古都のグルメ。京都ツウが全力でオススメする「定番本場の味」10選

出掛けた先で美味しいものをいただくのも、旅の醍醐味の1つ。今回の無料メルマガ『おもしろい京都案内』では、著者の英 学さんが自ら食べ歩いて厳選した「京都の定番グルメ10選」が紹介されています。

必見!京都の定番グルメ

今回は京都グルメ特集です。とは言え、お店と言うより京都ならではの食べ物です。有名なものからありふれたものまでありますが、本場の味は格別です。みんな知っているようなものが、「これって京都のものだったの?」っていうものもあります。そんな由緒などにも触れながら独断と偏見で選んだ10選をご紹介します。

湯豆腐

京都のご当地グルメの定番中の定番京都らしさをもっとも感じられる食事ではないでしょうか? 豆腐なんか日本全国どこでも食べることが出来ると言えばそれまでですが京都の豆腐は格別です。なぜなら豆腐の成分はほとんど水分だからです。京都は太古の昔から名水といわれる質の良い地下水や清水に恵まれています。和食が世界文化遺産に指定され日本食が注目を浴びていますが、その中でも特に人気なのは、「豆腐」なのです。美容や健康のためにヘルシーな食材として、京都の定番として再び脚光を浴びています。

嵯峨野

予約:不可
住所:京都府京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町45
アクセス:JR嵯峨嵐山駅より徒歩12分
営業日・営業時間:11:00~19:00
定休日:7月第4水曜と木曜、12/30、31、1/1 (計5日間)

南禅寺 順正

予約:075-761-2311
住所:京都府京都市左京区南禅寺草川町60
アクセス 地下鉄東西線蹴上駅より徒歩10分
営業日・営業時間:11:00~21:30
定休日:不定休

ラーメン(しかもコッテリ系)

古都京都は古い町というイメージが強いですが、京都市は若者の街です。京都は市の人口の10人に1人が大学生と言うぐらい学生が多い街。大学生の人口密度は断トツ日本一です。それに加えて年中全国から修学旅行生が訪れているので街の中心部はとても活気があります。寺町通り、四条通り、河原町通り、烏丸通りなどを歩いていると若者の多さに気付くことでしょう。

その周辺は飲食店も多くラーメン屋もしのぎを削っています。特に京都大学に近い一乗寺駅周辺は市街中心部から離れるものの、日本一と言えるぐらいのラーメン激戦地です。そこから全国区となったのは誰もが知っている人気のラーメンチェーン「天下一品」です。一般人から芸能人まで幅広く愛されている人気のラーメン店ですよね。京都は薄味のイメージが強いですが、ラーメンに関してはとにかく「こってり」です。一般的にはやさしい味の京風や京野菜のイメージがありますよね? しかし、京都には洋食屋やすき焼き、しゃぶしゃぶなどガッツリ肉食系の店が多いです。薄味や透き通るようなスープのラーメン屋を探す方が難しいというぐらい京都のラーメンはパンチがあるものが主流です。

にしんそば

京都で昔から有名なグルメの1つと言えばコレ。江戸時代、蝦夷(北海道)から水揚げされたニシンが乾燥され身欠きニシンに加工され北前船などで京都にも運ばれました。当時はまだ冷凍・冷蔵保存が出来なかったので、魚などを生で新鮮なまま輸送することが出来ませんでした。そのため乾燥された身欠きニシンは加工品として長期保存が可能な海産物として重宝されていました

にしんそばは身欠きニシンをみりんで甘く煮付け、そばの上に乗せて頂く京都を代表する名物そばです。最初はちょっと違和感がありましたが、甘い味付けのにしんと出汁が合わさる味はとても美味しいです。特に寒い季節にはたまりません。是非一度祇園四条の南座の隣りの老舗「松葉」で味わってみて下さい。

総本家にしんそば松葉

予約:075-561-1451
住所:京都府京都市東山区川端町192 南座西隣
アクセス:四条河原町駅より徒歩5分
営業日・営業時間:10:30~21:30
定休日:水曜日(祝日の場合は営業)

千枚漬

京都といえば漬物で、中でも最も人気のあるのが千枚漬です。京野菜のカブの漬物で上品な味わいの中にピリッとした刺激が後を引きます。毎年10月ぐらいになると、お漬物屋さんの軒先に「千枚漬けはじめました。」という札がかかります。春までの間楽しめる定番のご当地グルメでお土産にも最適です。

千枚漬は京都の漬物のひとつでカブを薄く切って昆布、唐辛子とともに酢漬けにしたものです。江戸時代末期に御所の大膳職の大藤だいとう藤三郎が宮中の献立として考案したとされています。これが殿上人に気に入られ、めでたさを表す青松に見立てた壬生菜を添え、千枚漬と名付けました。

千枚漬本家 大藤(だいとう)

予約:075-221-5975
住所:京都府京都市中京区麩屋町通り錦小路下る東側町528
アクセス:河原町駅から徒歩5分
営業日・営業時間 8:30~18:00
定休日:木曜日

しば漬け

庶民の食卓に欠かせない京都の伝統の味しば漬け。しば漬けも京都発祥の漬物で日本全国の食卓に上がる人気のグルメ食品です。ただ京都の名店のものは一味違います。ご当地グルメのお土産としてとても人気があります。

しば漬けは茄子・紫蘇(しそ)に塩を振り、樽の中で長期熟成させた自然乳酸発酵の京漬物です。赤紫蘇の香りと乳酸菌による酸味が特徴で「すぐき」、「千枚漬」と並び、京都の三大漬物のひとつです。夏野菜のナスやキュウリをスライスし塩をまぶしたものを紫蘇とともに漬け込み重石をします。1カ月ほどで酸味に仕上がったしば漬が出来上がります。今では日本人の食卓に欠かせないおかずの1つですよね!

土井志ば漬本舗 祇園店

予約:075-525-6116
住所:京都府京都市東山区四条通花見小路西入祇園町南側572番1
アクセス:祇園四条駅から徒歩5分
営業日・営業時間:10:00~20:00
定休日:無休

みたらし団子

みたらし団子も実は大昔からある京都発祥の和菓子です。1,500年ほどの歴史を持つ下鴨神社の御手洗みたらし祭が語源とされています。

鎌倉時代、後醍醐天皇が御幸の際に境内を流れる御手洗池で水をすくいました。すると、1つの大きな泡ができ、続いて4つ出来たという逸話を元にしているそうです。串の先に1つ、やや間をあけて4つの団子を差してその様子を表しています。また、一番上の団子が頭を表し、連続している他の4つは手足である四肢を表しているとも言われています。我々がよく見るみたらし団子は団子や3つか4つですが、本家本元のものは5つなのです。砂糖醤油の香ばしい餡をからめて食べるみたらし団子はモチモチして優しい美味しさですよね!

加茂みたらし茶屋

予約:075-791-1652
住所:京都府京都市左京区下鴨松ノ木町53
アクセス:京都市バス 下鴨神社前下車すぐ
営業日・営業時間:9:30~20:00(L.O.19:30)
定休日:水曜日(祝日営業)

くずきり

世界一美味しいくずきりが祇園商店街にあります。京都人のみならず全国の甘党の間で大人気の夏の冷菓です。ほんのり甘くてのどごしつるつるで見た目は透き通ったきしめんのようです。夏風邪対策にもなるらしくヘルシーな甘味です。

くずきりで有名なのは知る人ぞ知る「鍵善義房かぎぜんよしふさ)」です。昭和の初めに祇園の旦那衆に頼まれて誕生したのがくずきりです。くずきりは吉野本葛粉と水だけで作られています。黒蜜は沖縄の波照間産の黒糖を原料にしています。緑の輪島塗の器に入った黒蜜に冷えたコシのあるくずきりを半分ぐらいくぐらせて頂く味はまさに世界一です。コクのある黒蜜に絡んだくずきりがつるつると喉の奥まで入ってきます。祇園祭の山鉾巡行で常に先頭を行く長刀鉾のお稚児さんに代々選ばれるほどの名門・老舗の甘味処です。かつては明治の文豪たちにも愛され、今でも店内には額に入った武者小路実篤筆の書が掲げられています。

鍵善良房 本店

予約:075-561-1818
住所:京都府京都市東山区祇園町北側264
アクセス:京阪本線祇園四条7番出口から徒歩3分
営業日・営業時間:9:00~18:00(L.O.17:45)
定休日:月曜日(祝日の場合は営業、翌日休)

すぐき

全国的にはあまり知られていませんが、京都三大漬物のひとつで最近では健康食品としても人気が高いのがすぐきです。京都の三大漬物は「千枚漬」「しば漬」と「すぐき」です。

すぐきは京都の食卓には欠かせないご当地グルメでご飯のお供です。これさえあればご飯は何倍でも食べられます。しかも乳酸発酵による健康効果でテレビや雑誌などでも取り上げられ近年人気が高まっています。すぐき菜は京都市北区上賀茂に伝承する在来のカブの一種です。ほのかな甘酸っぱい香りの中に、熟成された酸味と塩加減がご飯にとてもよく合います。

私が好んでいつも買い求めているお店は西利です。主要なデパ地下などやインターネットでも購入可能なので、是非お試しください!

西利 祇園店

住所:京都市中京区市場祇園町南側
アクセス:祇園四条駅から徒歩2分
営業日:10:00~21:00
定休日:無休

金平糖

誰でも一度は口にしたことのある金平糖ですが金平糖の専門店があるのは京都だけです。しかも由緒ある老舗がたった1軒あるのみです。最近では今風のモダンな味のものなど色々な味や色のものを取り扱っています。なんといっても見た目がとても可愛いので女性へのお土産に喜ばれるご当地グルメの1つです。金平糖独特のツノの部分が出来上がるまで数週間かけて作り上げられます。

京都にある金平糖の唯一のお店は皇太子妃雅子様や紀宮様が御成婚した時の引き出物となった極上の逸品です。下賀茂神社近辺にお立ち寄りの際は名店・緑寿庵清水に是非訪れてみて下さい。

緑寿庵清水

予約:075-771-0755
住所:京都府京都市左京区吉田泉殿町38番地の2
アクセス:京阪電車:出町柳2番出口から徒歩10分
営業日・営業時間:10:00~17:00
定休日:水曜・第4火曜

大徳寺納豆

関西では昔から納豆を食べる習慣はありませんので、京都で納豆というととても違和感があるかもしれません。

大徳寺納豆は我々がよく見る糸を引く納豆とは全く違います。京都市北区紫野の大徳寺の門前で売られている保存食、発酵食品です。普通の納豆と違ってねばりもなくポロポロとしていて1粒ずつがくっついていません。味噌のような味の発酵食品でご飯のおかずとして召し上がります。

また大徳寺納豆は京菓子としても地元でも人気な食べ物です。京都は昔から大豆や小豆に馴染みのある土地がらで京都人は豆のことを親しみを込めて「お豆さん」と呼びます(見た目がどんなに頑固おやじ風でも「お豆さん」と呼びます。笑)。大覚寺納豆もお豆さんの1つとして地元の人に愛されてきました。昔から時代を超えて喜ばれるご当地グルメです。味は赤味噌を香ばしくしたような感じで辛い味噌のような独特な風味です。糸を引く普通の納豆やお菓子の甘納豆などとは違うのでこれも機会がある時に是非召し上がってみて下さい。

一休こんぶ 松田老舗

予約:075-492-4679
住所:京都府京都市北区紫野下門前町37
アクセス:北大路駅から徒歩10分
営業日・営業時間:9:00~18:00
定休日:無休

いかがでしたか?独断と偏見で選んでご紹介したトップ10の中に三大漬物を全て入れてしまいました。どれも飽きのこない日本人に欠かせない食べ物だから外せませんでした! (笑)

ラーメンなどは意外だったかも知れませんが、ほとんどは馴染みのあるものだったと思います。

全国区になっているものも機会がある時に是非本場の味を試してみて下さい。

きっとその味の虜になってしまうと思いますよ。

image by: Tupungato / Shutterstock.com

 

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