南海トラフに不気味な「ひずみ」。地震予測のプロはこの異変をどう見る?

 

●活発化する民間団体による地震予測

このように南海トラフ地震の発生が現実味を帯びてくるなかで、より具体的な地震予測や予知を目指す民間団体による活動が、ここ近年で活発化している。

そのひとつが、東海大学の地震予知研究センター長を務め、地震予知研究の第一人者として知られる長尾年恭教授らを中心に、2011年に設立されたのがDuMAだ。

今年5月に創刊されたばかりのメルマガ『DuMAの「地下天気図」』では、地震活動の静穏化・活発化を、天気図の「低気圧」「高気圧」になぞらえたマップを随時公開。大地震が発生する前触れのひとつとされる“地震活動が静穏化しているエリア”が視覚的に解ると、好評を博している。

ちなみにDuMAによると、最近では中国・四国地方に地震活動静穏化の異常が顕著に出ているという。中国地方には、熊本地震の震源となった布田川・日奈久断層帯に匹敵する、山崎断層という活断層が存在するため、今後の推移には要注目とのことである。

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いっぽうで、独自の「短期地震予測」をメルマガ『地震解析ラボの「週間地震予測情報」』を通じて提供しているのが、地震解析ラボという団体。

この「短期地震予測」の特徴として挙げられるのが、文字通り予測発表日から長くても3週間以内に起きる地震を予測し発表している点だ。地震予測では、その位置や規模よりも「いつ起こるのか」が最も難しいとされるが、そこにあえてチャレンジしているところが、とても意欲的な試みといえるだろう。

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そして忘れてはならないのが、民間による地震予測・予知のパイオニア的存在であるJESEA(地震科学探査機構)だ。

全国各地に点在する電子基準点から得られるデータを元に、地震の予測を行い、メルマガ『週刊MEGA地震予測』を通じてその情報を発信しているJESEAは、2015年に発生した震度5以上の地震の前兆をすべて捉えていた。また今年度からは、NTTドコモの基地局に最新の電子基準点を設置する計画を進行させるなど、より高精度な予測の実現に向けて進化を続けている。

いずれのメルマガも週一回の配信で216円(税込・月額)と、いたって良心的な価格で配信されている。定期的に購読することで、有益な情報が得られるのはもちろん、防災への高い意識を常に保つための自身の動機付けともなる。さらに、高精度な地震予知・予測の実現に向けて努力を続ける、これらの団体を応援するという意義もある。

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image by: Shutterstock.com

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