これらは代表的なものですが、日本庭園、とりわけ枯山水庭園は精神性や思想などが抽象的な形で表現されているのが特徴です。
16世紀の半ばにキリスト教が伝来します。当時の天下人・織田信長は京都の中心部に南蛮寺というキリスト教布教のための寺を建てるほど西洋文化の受け入れに寛容でした。この時ルネサンス期に流行した宮廷風庭園の作庭技法も日本に伝わりました。それまでの日本庭園とは趣が全く違い花などが植えられている「ガーデン」です。それは遊興的で、見るものを楽しませる華やかなものでした。当時は庭に花が植えられているなど想像もつかない光景だったでしょう。
そして、遠近法や幾何学的な文様、黄金比率などを計算にいれた配石などが用いられるようになりました。このような近代的な作庭様式をヨーロッパから積極的に取り入れたのが茶人でもあった作庭家・小堀遠州(こぼりえんしゅう)です。彼の作庭した庭、または江戸時代初期以降に作庭された庭はこのような要素が含まれているのでその違いがすぐに分かります。是非、皆さまも京都でその違いを見つけてみて下さい!
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