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なぜアップルとフェイスブックは、インドを最重要だと考えるのか?

日本や欧州先進国が経済的に行き詰まりを迎える中、中国、インド、ブラジルなどの新興国の勢いは衰えることを知りません。その中でも近年ITの分野で大きく進歩するインドはその巨大な市場規模からも、未来の大国として注目されています。人気メルマガ『毎日5分! 経済英語NEWS!』では、著者の八木翼さんが、Apple、Facebookといった世界的なIT企業はなぜインドに注目しているのかを解説。さらにインドと並んで注目すべき国として、アジアの「ある国」の名前を挙げています。

なぜApple,Facebookはインドを最重要だと考えるのか?

さて、日本や欧州の景気はいまいちパッとしませんが、Apple,Facebookなどは、人口の増加が著しいインドを重視し始めました。

中国にも迫るともいわれているその巨大な市場を制覇することは、それだけで一大勢力を築き上げることになります。

ニュースを見てみましょう。

【Facebook Appoints New Director for India, Its Second Largest Market】
(Facebookは、世界第2の市場インド向けに新しい部長を指名、)

(1)

[Move over Apple,  Facebook is taking  the India spotlight  today.
(アップルが席を詰め、Facebookが本日、インドのスポットライトを集めている。)

There’s been  plenty of  hullabaloo  concerning Apple’s continued efforts to successfully conquer  the Indian market. 
(アップルが継続してインド市場をうまいこと獲得しようとしていることに、たくさんの騒ぎがある。)

(2)
The company  has been making headlines in the past few weeks  as  its CEO  paid  his first visit  to the subcontinen and as  Apple  unveiled  plans to open new development facilities in Bangalore,explored solutions  to bring  relatively expensive iPhones to relatively cash-strapped Indian consumers, and sought the permission of the Indian government to open Apple Stores in the country.
(この会社は、ここ数週間、CEOが亜大陸への初めての訪問を行ったり、バンガロールに開発施設を開設する計画を発表したりと、見出しを作ってきており、比較的高価なiPhoneを、比較的資金狂いが苦しいインドの消費者に提供するための解決策を模索するとともに、インド政府にインドでアップルストア解説の許可を求めている。)

(3)
While many of Apple’s efforts in India are still ongoing, the country represents a huge opportunity for other American-based technology companies.
(アップルの経営努力が進行中の中、この国は、その他のアメリカに本社を置く技術企業に、莫大な機会を提供している。)

(4)
India’s middle class is expanding exponentially, bringing newfound purchasing power to market.
(インドの中間層は指数関数的に広がっており、新たな購買力を市場にもたらしている。)

And Indian consumers are every bit as tech-hungry as their Western counterparts.
(そして、インドの消費者は、西欧国と同じくらいあらゆる点で技術に飢えている。)

(5)
India is also the world’s fastest-growing smartphone market, and there are currently more than 150 million Facebook users in the country.
(インドは、世界で最も早く成長するスマホ市場であり、この国には、1億5000万人の現在もFacebookを使っている人々がいる。)

さて、どの会社もこぞってインド市場を狙っていますね。
理由は人口です。

ちなみに、生産年齢人口というのは、稼ぎがある世代の人口です。
いわゆる、商品を購買できる層というわけですね。

先進国の人口が減少していくのに対して、アジア各国の人口はまだまだ伸びていきます。

【生産年齢人口の比較:15~64歳】
       1990年 2000年 2010年 2025年 2050年
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
日本 8585万人 8636万人 8157万人 7165万人 5179万人
米国 1.68億人 1.90億人 2.12億人 2.27億人 2.47億人
ドイツ 5477万人 5585万人 5430万人 4954万人 3870万人
中国 7.55億人 8.55億人 9.24億人 9.96億人 8.70億人
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

では、アジア各国も見てみましょう。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
シンガポール 220万人  285万人  359万人 346万人 293万人
タイ 3704万人 4271万人 4825万人 4920万人 4582万人
インドネシア 1.07億人 1.33億人 1.56億人 1.83億人 1.84億人
インド  5.02億人  6.32億人 7.80億人 9.72億人 10.9億人
フィリピン 3500万人 4563万人 5826万人 7648万人 9683万人
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
そう考えると、AppleやFacebookなど、全世界で利用可能な商品は、投資先は選んだ方がいいことがわかりますね。
よく見ればシンガポールは、2010年からすでに生産年齢人口は減少しています。タイもピークは過ぎています。
インドネシアも今後あまり増えません。

注目すべきは、インドとフィリピンでしょう。

もちろん規模的にはインドですが、フィリピンはこれから生産年齢人口が倍近く増加します。

間違いなく景気が良くなる国に挙げられるでしょう。

インド、フィリピンはいいと思います。

この地域でうまく事業をやっている会社は、日本企業であっても伸びていくでしょう。

そこら辺も今後の戦略に入れて投資していかなければいけませんね。

見てもらえるとわかりますが、フィリピンは2025年には日本の生産年齢人口を追い越しています。

十分な大きさを持つ市場ごろごろあるのがアジアです。

image by:  Shutterstock.com

 

『毎日5分! 経済英語NEWS!』より一部抜粋
著者/八木翼
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