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【書評】Windows95を設計した日本人が教える、仕事を早く終わらせる方法

今回、無料メルマガ『毎日3分読書革命!土井英司のビジネスブックマラソン』で紹介されているのは、まぐまぐで人気メルマガ『週刊 Life is beautiful』を発行してくださっている元マイクロソフト伝説のプログラマー・中島聡さんの著書。彼がどうやって「世界を変えた」のか、そして自らが実践するタイムマネジメント術までも披露しているという、ビジネスマン必見の1冊です。

なぜ、あなたの仕事は終わらないのか』中島聡・著 文響社

こんにちは、土井英司です。

昨日、メンターからこんなことを言われました。

「成功したければ、事業に執着してお金に執着しないことだ」

人は、つい目的と手段を取り違えてしまう生き物ですが、それは時間の使い方についても同じだと思います。

帰宅時間を忘れて没頭できるくらい好きな仕事をするべきなのに、家に帰ることが目的になってしまったり、本来やるべきことではなく、メールチェックが仕事になってしまったり…。

こんな本末転倒なことにならないためにも、読んでおきたいのが本日ご紹介する1冊。

元マイクロソフト伝説のプログラマーで、学生時代に作ったプログラムで1億円を取得、マイクロソフト本社であのWindows95の設計にも関わった中島聡さんが、その時間術、仕事術を披露しています。

著者本人も言っているように、時間術の本なのにエピソードが多い本で、それがまた楽しめます。

ビル・ゲイツ相手に理屈ばかりのカイロチームのやり方を否定し、チーム解散に追い込んだ話、3,500個のバグがありながらWindows95をリリースして成功させた話、ダブルクリックが生まれた背景…。

エピソードだけでも「買い」ですが、これに追い打ちをかけるように「目からうろこ」の時間術が続きます。

追い込まれてからやる「ラストスパート志向」ではなく、最初の2日で仕事の8割を終わらせる「ロケットスタート時間術」は、仕事時間を短縮し、クオリティを上げる効果のある、画期的な手法です。

ほかにも気になる話がたくさんあり、これは「買い」の1冊でした。

気になったポイントをまとめてチェックしてみましょう。

「なるはや」をやめれば緊張感が生まれる

スラックとはたるみ、ゆるみなどを意味する言葉で、転じて心理的な余裕のことを指します(中略)スラックがない状態が慢性的に続くと、人はどんどん生産効率が落ちていきます。2015年9月23日付の米CNNの報道によると、「多くの研究で、一晩眠らないとIQは1標準偏差下がることがわかっている。つまり、一晩徹夜すると職務遂行能力は『学習障害がある場合と同程度まで低下する』(スワート氏)」

◆仕事が終わらない理由

  1. 安請け合いしてしまう
  2. ギリギリまでやらない
  3. 計画の見積もりをしない

3,500個のバグがあっても、世界は変わる

締め切りの前に締め切りがあると考えなければならない

あなたが命じられた任務はパーティーに花を用意することであり、花屋に注文をすることではありません

ビル・ゲイツが「その問題とこの問題は独立している」とよく言っていたことを覚えています。こうした課題の分割は、複雑な問題を効率的に解決するうえで重要

世界の偉人はいつも同じ服を着ている

予習は、最強の時短になる

予習そのものも勉強になりますが、もっと重要なのは、授業そのものです。予習は自分がわからないところを明確にするための準備にすぎません。本当の勉強は授業中にするのです。授業で自分がわからなかったところを解決すれば、それが勉強になります。その意味で、板書をノートにとることに授業の大半を費やしている人ばかりだと思いますが、これほど膨大な無駄に私はいまだかつて出会ったことがない

「まず作ってみせる」が、未来を変える

長期の仕事は縦に切る

「平行して進む仕事」は1日を横に切る

仕事は「頼まれなくても自分から喜んで残業するほど楽しい仕事か」どうかで選ぶべき

本書の最後に書かれた、著者のメッセージにしびれました。

「一度しかない人生、思いっきり楽しもうぜ」
「やりたくもないことに延々時間をとられてるなんて、もったいないぜ」

BBM読者のみなさんにも、自分の子どもにも、声を大にして伝えたいメッセージです。結局、人生は時間を制するものが勝つ。良い人生を築くきっかけとして、ぜひ読んでいただきたい一冊です。

image by: Shutterstock

 

毎日3分読書革命!土井英司のビジネスブックマラソン
著者はAmazon.co.jp立ち上げに参画した元バイヤー。現在でも、多数のメディアで連載を抱える土井英司が、旬のビジネス書の儲かる「読みどころ」をピンポイント紹介する無料メルマガ。毎日発行。
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