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逆らってばかりの反抗期の子は、どうやって叱ればいいのか?

成長過程において必要と言われる反抗期ですが、大変な思いをされている親御さんも多いかと思います。無料メルマガ『親力で決まる子供の将来』に、まさにそんなお母様からの相談が届きました。どうすれば言うことを聞いてくれるのか…。日頃からの「ある心がけ」が重要だそうですよ。

反抗期の子どもの偏食が心配です

●質問

帰宅中に友だちと菓子パンやフライドポテトを食べ、帰宅するとスナック菓子を食べます。それで、「お腹いっぱい。ダイエットのためにもう食べない」などと言って夕食を食べません。

反抗期なので下手に言えば猛反発をくらいますが、偏食の影響が心配です。(質問者の子ども:中学2年生の娘)

●回答

育ち盛りのこの時期は、急にお腹が空いてつい不規則に食べてしまうということはありがちですね。しかも、常に友だちとの関係を気にしていることもあり、友だちに誘われると断れないのです。

こういったことが続くと、栄養の偏りなど健康面から見て大いに問題がありますので、親としては何とかしたいところだと思います。ただ、その気持ちをストレートにぶつけてガミガミ叱っても、反抗期の子どもには逆効果になるだけです。

そこで大事になるのが、まずは、子どもの本音を共感的に聞いてあげることです。これについてはこのコラムでも度々触れていますが、本当に大事なことなので、ぜひ実行して欲しいと思います。

お腹が空くとがまんできないから食べてしまう。友だちもみんな食べるから自分だけ食べないのはあり得ない。子どもはこういった話をすると思います。

それを「だからダメなのよ」などと頭から否定することなく、「確かにそうだよね」とまずは共感的に聞いてあげてください。次に、親として心配な気持ちを話します。先に共感的に聞いてあげていると、子どもも親の話を共感的に聞いてくれるようになります。

このとき、不規則な食事やジャンクフードの弊害についても話してあげましょう。菓子パン、フライドポテト、スナック菓子も含め、いわゆるジャンクフードといわれるものは、栄養のバランスを著しく欠いています。カロリーや塩分量がやたらに高く、ビタミン、ミネラル、食物繊維がほとんど含まれていません。こういう物を多く食べていると肥満や糖尿病などの成人病になる確率が高まります。また、肌が荒れるなど美容面でもリスクが高まります。

また、ジャンクフードによく使われるマーガリンやショートニングには、トランス脂肪酸が含まれています。これは動脈硬化、心筋梗塞、狭心症などを引き起こす物質で、アメリカでは2018年6月以降は食品に使ってはいけないということが決定しています。

こういうことをよく知らない、あるいは知っていてもそれほど重く受け止めていない子どもたちがほとんどです。ですから、子どもを啓発することが大切なのです。

こういう話をする時間が取れないとか、面と向かって話すのも照れくさいなどという場合は、ネットの情報をプリントアウトしてあげるのもいいでしょう。あるいは、直接子どものスマホに送ってあげたりするのもいいでしょう。今の子どもたちは、スマホに送られてくるとつい読みたくなるという習性がありますので、けっこう読んでくれるのではないでしょうか。

こういった啓発によって、子どもが心から納得すれば、自分で気を付けるようになります。その納得度が高ければ高いほど実行に結びつきます。

そのためにも、日頃から子どもを否定的に叱ることはやめましょう。そして、日頃から子どもの話を共感的に聞き、親子関係をよくしておいてください。

親子関係をよくしておくことは本当に大切です。親子関係がよければ、親が「あなたのことが心配なんだよ。こういう食べ物には気を付けて」と伝えたとき、子どもも「親を心配させてはいけない」という気持ちになって素直に聞こうとしてくれます。

最後にひとつ付け加えます。

思春期の子どもたちはいろいろなストレスを抱えていて、食べることでストレス解消をはかっているという面もあります。ですから、ストレスを軽くしてあげることが必要です。家に帰ってからも親にガミガミ叱られているとよけいにストレスがたまります。家ではリラックスしてのんびりできるようにしてあげてください。

初出『やくしん』2015年11月号(佼成出版社)

image by: Shutterstock

 

親力で決まる子供の将来
5年連続でメルマガ大賞の「教育・研究」部門賞を受賞!家庭教育メルマガの最高峰。教師生活23年の現場経験を生かし、効果抜群の勉強法、子育て、しつけ、家庭教育について具体的に提案。効果のある楽勉グッズもたくさん紹介。「『親力』で決まる!」(宝島社)シリーズは30万部のベストセラー。
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