行列のできる焼肉店と、ツタヤの新家電店に共通する意外な「売り物」

 

この2店から何を学ぶべきか?

では、中小企業や他業種は、何をどう見習えばいいのか?

BtoBの企業は、蔦屋家電のように顧客にライフスタイルは提案できないし、矢澤のように、店内を綺麗にするわけにもいかない。

蔦屋家電から学ぶべきことは、「顧客がどこに価値を感じるのかを見極めること」である。

暮らしをよくすることが、顧客が欲しいことであり、安い家電を買うことが顧客価値ではない。1円でも安い家電品は、量販店へどうぞ。快適な暮らしをしたい人は、蔦屋家電へ。と言っている。

顧客が本当に欲しいことを見極めてそれを提供する

簡単に聞こえるが難しい。

が、ゆえに、それができたら市場で勝てるのだ。

その価値は、自社が扱っている商品だけではなく、お客様が自社に触れてから、出て行くまでの一連の「顧客体験全て」で、お客様は判断する、ということを矢澤から学ぶべきである。

この2社は、モノを売っているのではない楽しい一時を売っているのである。

ソニーがウォークマンを売ったのではなく、「外で音楽を聞くライフスタイル」を売ったのと同じである。

これがコトを売る、ということである。

値引き合戦から脱却するための、一つのヒントになると言える。

image by: 蔦屋家電公式HP

 

理央 周 の 売れる仕組み創造ラボ 【Marketing Report】』より一部抜粋

著者/理央 周(めぐる)
あのヒット商品はなぜ「ヒット」したのか?あのレストランの予約は、なぜいつも取れないのか?世の中で「売れているモノや人気者」はなぜヒットするのでしょうか?毎号実際の店舗や広告を取り上げ、その背景には、どんな「仕掛け」と「思考の枠組み」があるのかを、MBAのフレームワークとマーケティングの理論を使って解説していきます。1.「中小企業経営者・個人事業主」が売り上げを上げる 2.「広告マン・士業」クライアントを説得する 3.「営業マン」が売れない病から脱するためのメルマガです。
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