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謎ヒット。ピコ太郎「PPAP」に隠されたナーサリー・ライムの法則

今、世界中を巻き込んで一大ブームとなっている、ピコ太郎が歌う謎の歌「PPAP」(ペンパイナッポーアッポーペン)。NY在住で『メルマガ「ニューヨークの遊び方」』の著者・りばてぃさんは、PPAPの「シンプルで単調なリズム」に爆発的ヒットとなったヒントが隠されていると分析しています。

ピコ太郎の「PPAP」

I have a pen.

I have an apple

あっー!!

Apple pen~!

いま、巷で大流行りのピコ太郎のPPAP」の一節。

ご存じない方にはさっぱりですよね。

これ、YouTube動画で9/30~10/6のYouTubeの週間再生回数ランキングのミュージック全世界トップ100で世界一となった動画「PPAP」なのだ。

このランキングで日本人が1位を獲得したのは初だそう。

しかも、7位の、アメリカの若者に大人気のポップ歌手のアリアナ・グランデさんを超えての1位。

現在、5,300万回を突破し、今でも再生回数を伸ばしている。

一体何が起こっているのか??

1分ほどの短い動画なのでせっかくだから書き出してみようー。

PPAP

I have a pen.

I have an apple

あっー!!

Apple pen~!

I have a pen.

I have a pinapple.

あっー!!

Pinaple pen!

Apple pen~!

Pinaple pen!

あっー!!

Pen Pineapple Apple Pen!

Pen Pineapple Apple Pen!

たった、これだけ。

一体なぜこんなに話題になっているかというと、9月28日にTwitterのフォロワー数が8,900万人のジャスティン・ビーバーさんが最近ハマってる動画としてツイートしたことがきっかけだそうだ。

(ご参考)

ピコ太郎「PPAP」週間再生数世界一 日本人初快挙に「なんですかこれ。。」

ピコ太郎のYouTube動画での広告収入を試算 出演者が驚愕

日本の各種メディアもヒットの理由をジャスティン・ビーバーのお陰とか、奇抜な恰好だからとか、シンプルで単調なリズムが英語圏の人々にウケたなどなどいろいろ考察している。

そう、この「シンプルで単調なリズム」はたしかにそうかなと思う。

だって、ジャスティンさんがツイートしたからだといっても、ジャスティンを好きじゃない人だっているわけで、それだけでは、こんなにヒットしなかったと思う。

おそらく、この「シンプルで単調なリズム」が英語の子ども向け音楽に似ているからかも?

アメリカには、子ども向けの、表現がシンプルで子どもが繰り返し口ずさみたくなっちゃうような特に中毒性のある定番の歌がある。

しかも、呼び名がちゃんとあってNursery Rhymes(ナーサリー・ライム)と言ばれている。

ナーサリーとは「世話をする」などのナースと同じ語源からきていて、子ども向けの短い歌詞を並べた歌を指している。

例えば、「itsy bitsy spider」(イッツィビッツィ スパイダー)がPPAPに似ているかな。

いわゆる日本の童謡のようなもので、手遊びの歌としても有名で日本の、「アルプス一万尺」のようなもの。

アメリカ人で知らない人はいないくらい、小さいときから何度も繰り返し歌う歌だ。

イッツィビッツィ スパイダーの歌詞をみてみよう。

The itsy-bitsy spider
Climbed up the water spout

Down came the rain
And washed the spider out

Out came the sun
And dried up all the rain

And the itsy-bitsy spider
Climbed up the spout again

これを延々繰り返す。

蜘蛛が雨どいを登っていたら降ってきた雨に流されて、太陽が出てきて乾いた蜘蛛はまた雨どいを登っていった、
というPPAPよりは意味はわかるけどまぁ、たいした歌詞じゃない。

でも、意味はないけどただ繰り返したいだけ、歌いたいだけという中毒性は「PPAP」と同じだと思う。

ナーサリー・ライムは他にもABCの歌Five Little Monkeyなどがある。

単調で意味はないけど繰り返し歌いたくなる中毒性。そうやって英語や発音を覚えていったりもするので、ナーサリー・ライムはけっこう勉強になる。

アメリカで児童向け番組と言えばいろいろあるけど、セサミ・ストリートが有名だ。英語を勉強しはじめた初心者の方や口語での表現をもっと勉強したいという方にもセサミ・ストリートはお薦め。

ピコ太郎さんの「PPAP」と同じような何度も聞きたくなる中毒性のある歌や、歌だけじゃなく、ビッグバードやクッキーモンスターなどの何度も聴きたくなる可愛らしい会話文もたくさんあるので勉強になるだろう。

(ご参考)
セサミストリート内最強の英語・英会話学習教材 「アーニーとバート」(Ernie and Bert)のコーナー

ITSY BITSY SPIDER – Song for Children

土田晃之がピコ太郎に連絡した結果が意外な事実が判明

List of nursery rhymes

image by: ピコ太郎オフィシャルページ

 

メルマガ「ニューヨークの遊び方」』より一部抜粋

著者/りばてぃ
ニューヨークの大学卒業後、現地で就職、独立。マーケティング会社ファウンダー。ニューヨーク在住。読んでハッピーになれるポジティブな情報や、その他ブログで書けないとっておきの情報満載のメルマガは読み応え抜群。

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