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外国人が爆買い。日本の「ガラパゴス」お菓子が海外でモテモテ

海外で人気な日本のものといえば、SushiやRamenなどの和食だけではありません。日本のお菓子は質の高さ、豊富なバリエーション、独創的といった理由から、近年海外での人気が高まっているんです。「なぜあの国で、あのお菓子が?」というような、意外にも海外で人気の日本のお菓子がたくさんあります。

日本のお菓子も海外で浸透中!

スーパーでキットカットの抹茶味を爆買いする観光客や、ニューヨークでフィーバーした信玄餅など、何かと海外メディアをもにぎわす日本のお菓子。

コンビニやスーパーで気軽に購入することのできるものから、デパ地下の高級スイーツまで、その豊富なバリエーションは見る者を飽きさせません。

いま世界各国で、日本のお菓子ファンが増えているんです。

ハラル版のポッキー

ポッキーをハラル商品としてタイで売り出したそうです。

ロイズチョコ大好き

「とても興奮しているよ!ロイズの生チョコがシカゴにくるなんて!」


餅もMochiとして人気

手作りのイラスト入り餅を持ち帰ったと自慢するユーザも。(ハワイのお菓子職人)


東京の代表的なみやげ「東京バナナ」

世界的に著名な「東京バナナ」愛好家もいました。(イギリスのミュージシャン)

「みんな、一体どのくらいの頻度でこれを消費する機会があるんだい? そう、東京ばななのことさ!東京を去るのはいつも辛いんだ。胸に突っかかりを感じるよ。マタアイマショウ!」(原文から一部コメントを抜粋)

日本でしか手に入らないキットカット

海外にはないキットカットの味が人気です。ちなみにこの和苺味は日本の特定の空港でしか販売していないそうです。(イギリス)

「ぼくが日本のお菓子を君にあげるよ」

ハラル市場に乗り込め いかせんべいとヨックモックがムスリムに人気なワケ

そのマーケットは200兆円といわれるほど拡大を広げるハラル食品。

日本のお菓子メーカーもその拡大するマーケットに既に目をつけていました。

来日するムスリムの観光客向けだけではなく、海外市場に積極的に売り出したのは愛知県のかとう製菓です。

年間の売上高は10億円とのこと。

2014年にハラル認証をうけた「いかの北海揚げ」というイカゲソをそのままおせんべいにした商品を、主力製品として売り出しています。

ハラル認証済み「いかの北海揚げ」

image by: かとう製菓

シンガポールでは日本単価の2倍以上の値段1,400円程で売り出した所、バカ売れしたのだとか。

その後、イスラム人口の多いマレーシアを筆頭に、イスラム市場を本格的に開拓するべく東南アジアに売り込んでいるそうです。

ハラル商品を製造するには様々な規制や困難があり、例えば豚肉やアルコール成分を使わずに、専用のラインで生産するなどの工夫が不可欠です。

新規開拓としていち早くムスリム市場に目をつけ、着実に売り上げを獲得することのできたメーカーの努力の賜物といえるでしょう。

制約があり種類を増やすのは容易ではないでしょうが、今後も新商品の開発に期待したいですね。

また、特に富裕層に人気なのがヨックモックの商品。

 

アラブ首長国連邦(UAE)の富裕層が大人買いするほどの人気を博したことで、数年前に大きな話題となりました。

ヨックモックの看板商品といえば、葉巻の形をした「シガール」という軽めの食感を持つクッキー。

デパ地下で良く見かけ、お土産として購入した人も少なくないと思います。

こちらのヨックモックが、現地のパートナー企業と手を組みアブダビに出店を果たしたのが201210月。

手探りの運営から一年、ようやく軌道に乗り始めた頃には、次々と出店を加速させたそうです。

2014年の5月には11店舗目を構えるほど急成長しました。

比較的親日国と言われているタイ、台湾、香港、マカオといった国を上回る店舗数から、アラブでの異常な人気ぶりが窺えます。

また、その他クウェート、オマーン、バーレーン、カタールといった近隣諸国でも出店しています。

さらに、UAEと日本の一番店では同等の売り上げを記録したとのこと。

現地での販売価格は日本の2.7倍という高価格ですが、バカ売れとのこと

現地メディアによると、そこはさすがの富裕層、100200個単位で買う事は日常だそうで、2014年は売り上げが400%を達成という快挙。

人気が出た理由のひとつには、イスラム教の厳しい戒律ではアルコールを飲まないこともあり、全体的に甘いものを好む傾向にあることや、糖尿病患者が5人に1人という現状から、日本のお菓子のような甘さ控え目で上品な味が好まれるといった背景があるからといわれています。

また、ハラルを考慮した上で、中東の駐在員がお土産にヨックモックを頻繁に持って行ったことや、米国でヨックモックを知ったUAE国民も多いことも人気のきっかけとなったそうです。

ムスリムの方々の反応です。


頻繁にツイートするカタールの店舗。装飾の仕方が高級感を際立たせていますね。

米メジャーリーガーお墨付き スポンサー契約するまでに至ったハイチュウの魅力

人気タレントやウーピーゴールドパークなども出演させるなど遊び心満載でキャッチーなCMが印象的な「ハイチュウ」。

キャディーでもなく、かといってガムでもなく、食べていると溶けてなくなってしまうという唯一無二の不思議な食感を持つお菓子です。

発売開始から約40年程経った今も、不動の人気を誇る森永製品の定番といえるのではないでしょうか。

その人気が国内のみならず、海外でも爆発的に加速しているのです。

 

Hi-Chewさん(@hichewusa)が投稿した写真

 

Nippon.comによると、米国では、メジャーリーグのボストン・レッドソックスの田澤純一選手がハイチュウをチーム内に持ち込んだことをきっかけに、周囲の他選手にファンが急増。

チーム内での「ハイチュウフィーバー」は勢いを増し、販社である米国森永がサンプル提供を開始しました。

ついにはチームと森永は正式なスポンサー契約をするまでに至ったのです。

スポンサー企業名を読み上げるチームミーティングでは、選手達の間で拍手が起きる程の盛り上がりぶりを見せたとか。

その後、MLB全体にも人気がひろがり、今ではミネソタ・ツインズ、シカゴ・カブス、さらにはニューヨーク・ニックス(NBA)ともパートナーシップを締結しました。

ただ、大物スポーツ選手の間だけでなく、一般のローカル消費者にも人気が定着しています。

日系人やアジア系の住民はもちろんのこと、現地の大型スーパーでの定番商品に君臨するまでにファンを着実に増やしているようです。

海外のハイチュウファンの反応。

「ハイチュウは人生そのもの」

「ハイチュウのおかげで世界はより良くなるのさ」

「ハイチュウがあれば渋滞だって平気さ」

オフィスでも欠かせないのがハイチュウ。

「セールスの部署に来たときにはハイチュウをもらってね。もし在庫がなかったら、発注するようにいってね!」

 

現地の人向けにアレンジした海外限定の日本のお菓子などもあり、日本人としては逆に興味深いですよね。

トレンドや流行などはあると思いますますが、海外の人向けのお土産や来日している外国人に薦める際の参考になりそうですね。

日本人からしてみれば「なぜそれが?」と思うようなものもあり面白いかもしれません。 

 

source by: 日経ビジネス東洋経済Nippon.com

文/臼井史佳

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