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DBの「スカウター」が現実に? パナ「透明液晶」が何か未来っぽい

10月に幕張メッセで開催されたCEATECでパナソニックが公開した「透明液晶ディスプレイ」が、海外のネットで大きな反響を呼んでいます。文字通り「透明な液晶」なのですが、メルマガ『旬刊!ブログで言えない家電の話【神原サリーとゆかいな仲間たち】』の著者のひとりでデジタルライターの岡安学さんは、このデバイスに大注目。もし商品化が決定すれば、我々の生活がどう変わるのか、どのようなシチュエーションで使われるのか、想像を膨らませながら解説しています。

透明ディスプレイは、すべてのガラスをディスプレイにするか?

今年の10月に幕張メッセで開催されたCEATECにて、国内外を問わず話題となったデバイスがあります。それはパナソニックが公開した「透明液晶ディスプレイ」です。

 

 

 

読んで字の如く、透明のディスプレイで、普段は約70%の透過率で、普通のガラスとして存在し、いざディスプレイとして使うと通常まったく透過しないディスプレイとして使えるようになります。

CEATECの会場では、ガラス面がテレビのように変化するだけでなく、ワインセラーの扉に使用され、温度や湿度などの表示、中に入っているワインの産地や合う料理などを表示できていました。

ガラス面全体をディスプレイとして映像を表示させるのではなく、基本的には透明のガラス面に、写真や文字が乗せられるという感じです。これがそのまま商品化され、スーパーなどの店舗で使われた場合、中にある商品を確認しながら、その商品の価格や賞味期限などの情報を呼び出すことができるわけです。

他にもいろいろな用途が考えられます。自動車のフロントガラスに利用すれば、カーナビの行き先表示や速度などの情報を表示できるようになりますし、商業施設のすべての自動ドアがデジタルサイネージとして使えるのではないでしょうか。

電車の中で普及しつつあるディスプレイ付きの車両も、わざわざドアの上にディスプレイ部を用意しなくても、すべての窓に映像や行き先、広告などを掲載できるようになるのかもしれません。携帯端末に組み込めば、カメラで撮影した映像を使わずに、そのままガラス越しでAR機能を使うこともできます。強度の問題とかがあるとは思いますが、ディスプレイ部分が透明になっているスマートフォンとかもできるかもしれません。

イメージ的に言ったら、ドラゴンボールのスカウターのように、実際にみているモノと画面に表示されるデータを確認することができるわけです。

テレビやパソコンなどのディスプレイとしての利用だけでなく、それこそさまざまなテクスチャーを表示できるという利用方法も考えられます。

例えば、何の変哲もないガラスの自動ドアが、重厚な木の扉になったり、ステンドグラスの扉になったり、模様替えが簡単にできるようになるわけです。全面がガラス張りのようなビルや商業施設であれば、それこそプロジェクションマッピングのような感じで、いろいろ表現でビルを彩ることもできてしまいます。

 

 

とにかく、可能性で言えば、すべてのガラスがすべて透明ディスプレイに置き換わることができるわけなので、世の中のすべてのガラスに何か映像を映せるようになるかも知れません。

3年後には商品化されるかもしれないと言うことなので、期待して待ちたいところです。

(岡安学)

image by: Twitter(@TecnoMultimedia

 

メルマガ『旬刊!ブログで言えない家電の話【神原サリーとゆかいな仲間たち】

著者:神原サリー/一条真人/岡安学
家電コンシェルジュの神原サリーとITジャーナリスト一条真人、デジタルライター岡安学の3人でお送りするメルマガです。家電の話題を中心に、雑誌やWebでは書ききれない、書けないようなディープな内容、また逆に些細な話題を取り上げていきます。ご質問、ご要望は随時募集していますので、ドシドシメールしてください。
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