旅行大手HIS、衝撃の97%減益。好調JTBとどこで差がついたのか?

 

今、旅行業界は激動期にあるといえます。2020年に東京オリンピックを控えています。政府は観光立国を目指しています。訪日外国人数を2030年に6,000万人にする目標を掲げています。日本政府観光局(JNTO)によると、2016年1月から10月までの訪日外客数は、前年同期比23.3%増の2,011万3,000人と、初めて2,000万人を突破したと発表しました。訪日外客数は増加傾向を示しています。国内旅行を強みとするJTBにとっては追い風になるといえるでしょう。

一方、同期間の出国日本人数は4.8%増の1,417万6,000人となっています。ここ数年の出国日本人数は、多少の変動はあるものの、おおむね横ばいで推移しています。これは、海外旅行を強みとするHISにとっては喜ばしくない状況といえます。

近年、旅行会社の必要性が問われる時代となってきています。ホテルやエアラインへの直接予約やインターネットによるオンライン予約の増加、ゼロコミッション化により、旅行会社を通さない旅行にシフトしています。ただ単に旅行パッケージを販売するだけでは生き残れない時代となっています。

HISの業績の悪化は、テロ事件の影響による欧州旅行の低迷や国内の地震や悪天候の影響、ハウステンボスの不振、為替の影響といった一時的なものだけではないと考えることができます。来期は最高益になる見通しを発表していますが楽観視はできません。先に挙げた経営環境の変化で競争が激化しているからです。JTBのように「体験」や「文化交流」といったエクスペリエンス・マーケティングを強めていく必要があるといえます。

日本にも海外にも、まだまだ知られていない場所、知らない体験は宝の山のように隠されています。それらを発掘し価値ある商品として提供することが、JTBとHISには求められています。単なる旅行の販売・斡旋ではない、価値創造産業としての真価が問われるといえそうです。

image by: Flickr

 

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著者/佐藤昌司
東京MXテレビ『バラいろダンディ』に出演、東洋経済オンライン『マクドナルドができていない「基本中の基本」』を寄稿、テレビ東京『たけしのニッポンのミカタ!スペシャル「並ぶ場所にはワケがある!行列からニッポンが見えるSP」』を監修した、店舗経営コンサルタント・佐藤昌司が発行するメルマガです。店舗経営や商売、ビジネスなどに役立つ情報を配信しています。
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