怖い実話。取引先にも遠慮しない「草食系社員」のビックリ行動

 

社長「他にもね、取引先にしゃぶしゃぶに連れてってもらったとき。お鍋とお肉がテーブルの真ん中に置かれても、しばらく取引先と話がはずんだんで手をつけずに待ってたんですよ。で、話がひと段落して、さぁ食べようってことになって。でも、こういうときって、取引先の人が料理に手を付けてから手をつけるじゃないですか?」

「そうですね」

社長「それを、あの野郎、イの一番に『しゃぶしゃぶ』ってやったんですよ」

「えっ、一番にしゃぶしゃぶしちゃったんですか?」

社長「そう、一番にしゃぶしゃぶしたんです。席についてた全員が目をまん丸にしてましたよ。さすがに頭に来てしまいましてね、トイレに連れて行って説教しましたよ。それでもね、こういうんです。『そんなマナー教えてもらったことない』って」

「凄いですね、彼」

社長「はい、もう頭が痛くて」

タバコを灰皿にもみ消しながら、

社長「だから周りの仲間にも色々聞いてみたんですよ。最近の若い子ってどう? って。するとみんな、『そんなもんそんなもんそれが草食系や(笑)』って。もう笑い事じゃないですよ。他にはね、そのしゃぶしゃぶの後、みんなでキャバクラに行こうってことになりまして。それだったら、彼等もまぁ喜ぶだろうなって思ってたら、道中、僕に言ってくるんですよ。『キャバクラなんて行って何が楽しいんですか?』って。オイオイ(汗)、取引先もみんなで楽しもうって空気になってるのに…。もう、出てくる言葉がなんというか、熱がないというか、若いのにノリが悪いというか…」

「そりゃぁ、鍛え甲斐のある子を入れましね」

社長「いやぁもう大変ですよ」

「それで、仕事ぶりはどうなんですか?」

社長「それが、仕事はコツコツまじめにはやってるんですけど、お客様とコミュニケーションが全く取れないんですよ。内気なのかどうなのか。こないだもね、引渡しの際、あれこれお客様から説明を求められたんですけど、相手の聞いていることを流し自分が言わないといけないことだけを言うんです。慌てて僕が入って対応したんで、なんとかなりましたけど。でね、そのあと、『お客さんに聞かれたことに対してちゃんと応対するように』って言ったら、『だって、社長、これを説明しなさい、って言ってたじゃないですか』って。そういうことは言い返してくるんですよ。だから、『お前は言われたことしか出来ひんのか!』って叱りましたよ。それにね、取引先からも言われたんですよ。『あいつは客前に出したらアカン!』って。」

「取引先に言われるのはマズイですね」

社長「そうなんですよ、他社の話で似たようなことが以前ありましてね。いわゆるマナーというか、社会で常識とされてることをきちんと出来ていないヤツのいる会社とは取引しないってことで、お得意先を1社、失ったってことを聞いたんですよ。うちもそれが心配で心配で」

「教育のあり方、やり方や仕事とは何かを伝えることの大切さなど、全てを抜本的に見直すいい機会ですね。その彼等が一人前に育ったら、社長の会社まだまだいけますよ。」

社長「そうなるよう、がんばりますんで、またご指導下さい」

「もちろん。それにしても草食系…恐るべしですね」

社長「ええ、恐るべしです。」

■今日のまとめ

『社会の常識、マナーを明確にする。』

  • 社会常識やマナーをノートに列挙する。
  • 列挙したことを社内で共有するための工夫を考えノートに書き出す。
  • 上記を踏まえた上で、自社の仕事は社会にどう影響し市場にどのような貢献をもたらし、利益を得ているのか? を明文化し、社内で共有する。

image by: Shutterstock

 

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【著者】 中久保 浩平 【発行周期】 毎週:火・木午前8:00発行※祝日の場合は翌日

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