読めばビジネスメールの文章が美しく、そして読みやすくできる上に誤字脱字も減ると評判の無料メルマガ『仕事美人のメール作法』。今回は、変換すれば出てくるからといっても多用すべきでない漢字、そしてついやってしまいがちな「冗長な表現」が紹介されています。
漢字を平仮名に
メールの文章を読みやすくする工夫の一つとして表記の統一が挙げられます。中でも、よく使う言葉を漢字から平仮名に「ひらく」ことをお勧めします。
- 出来る → できる
- ~する事 → ~すること
- ~毎 → ~ごと
このように、メールを含む文章を書くときに頻繁に使われる言葉をできるだけ平仮名で表記します。
漢字は平仮名よりも画数が多く、直線が多いせいか見た目の印象もカチッと硬いのに対し、平仮名は画数も少なく、文字が曲線で構成されてやわらかいという見た目の印象の違いがあります。
一文に使われる漢字が占める割合が多いほど視覚的にも硬く、文字の密度も詰まって見えるので、文字量が多くなるほど、圧迫感があり読みづらく見えます。
適度に改行を入れるとともに文字の割合も漢字の比率を下げるために、よく使われる言葉を平仮名で統一してみましょう。
ほかにも
- 但し → ただし
- 色々 → いろいろ
- 様々 → さまざま
などが挙げられます。上記に挙げた表記は『記者ハンドブック 第13版 新聞用字用語集』を基に挙げています。
このように基準となるものを社内で共有しておくと、部署ごとに統一表記が違うという事態を避けられます。
「~することができる」
「~することができます」「~することが可能です」という言いまわし。文字通り「可能である」ことを述べる際に使い、とても便利。でも、多用すると文章が冗長になります。
例えば
「○○を使えば、劣化のリスクを低減することができ、製品の性能低下を阻止することが可能であると考えられます」
という一文。「~することができる」「~することが可能である」という言い回しが一つの文に続けて用いられています。
マニュアルやレポートなどボリュームのある文章にこうした言い回しを繰り返し使うと、文字量ばかりがいたずらに増え、要点がぼやけてきます。「~すること」を省いて下記のように書き換えると文字量も減り、文がスッキリします。
「○○を使えば、劣化のリスクを低減し、製品の性能低下を阻止できると考えられます」
- 阻止することが可能である → 阻止できる
とし、その前にある文は「できる」が重なるので
- 低減することができ → 低減でき → 低減し
に文を整えました。
また、「最適な方法を選定することができると考えられます」という一文は、「~することができると考えられます」といった遠回しな言い回しより「~できます」と言い切るほうがわかりやすいです。
「最適な方法を選定することができると考えられます」
↓
「最適な方法を選定できます」
言いまわしを変えるとご覧の通り、文字量は半減。文章を読み返すとき「~すること」を頻繁に使っていないかチェックしてみましょう。
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