3つ目の理由は、
3.必要な時まで声は荒げず
これは、何でしょうか? トランプさんは、明らかに中国を挑発していました。しかし、中国は、挑発に乗らなかった。
大統領選挙活動中ずっと、中国を泥棒だとか貿易の強姦魔だと呼び、台湾について中国が頑なに守り続けてきた立場に挑み、中国を侮辱し、脅し続けたのだ。政府関係者はまた、南シナ海での取り組みを強化すると警告もしていた。しかしその間中ずっと、中国政府は鉄の如き自制心と抑制力を見せていた。
(同上)
中国政府は鉄の如き自制心と抑制力を見せていた。
実に立派です。これぞ「老子の戦略」ですね。
4番目の理由。
4.台本に納得するまでは語らず
これは、トランプが「『一つの中国』の原則」を認める状況になるまで習近平は登場しないということ。
ついにトランプ大統領と習国家主席との電話会談が実現した時、中国は自国が大切にしてきた「一つの中国」政策への米国の支持をあらためて取り付け、2人の出会いを尊厳あるものにもできた。習国家主席が決然とした忍耐強い役者であるという評判は、より一層高まった。トランプ大統領は、台湾について新しい立場を取ると話していたが、そのような発言は控えるに至った。
(同上)
5番目の理由。
5. 甘い言葉は効果があるところで
これは、「協力できるところから、協力関係を深めていこう」ということ。アメリカと中国が協力できるのは、もちろん「金」がらみ。ターゲットは、親中「財務省」、フラフラ「国務省」です。
この電話会談以降、米中政府間では活発なやり取りが行われている。新たに財務長官に就任したスティーブン・ムニューチン氏は、中国の主要人物複数と経済政策について協議しており、ティラーソン氏も中国の外相である王毅外交部長や上級外交官の楊潔? と会談を行っている。中国政府は、「習主席とトランプ大統領の間で達した合意」、つまり「不衝突、不対抗、相互尊重、相互利益への協力」を特徴とした関係の実現について協議を始めている。
(同上)