中国は、いかにトランプを懐柔したか?
BBC News2月27日付で、キャリー・グレイシー中国編集長は、「中国は、どうやってトランプの反中を変えたのか?」について、「7つの理由」をあげています。長い記事ですので、要約してみましょう。興味深いところは、引用します。そして、原文アドレスを最後に貼り付けておきます。興味がある方は、全文読んでみてください。
中国が、トランプの反中を軟化できた1つ目の理由は?
1.家族や友人を取り込む
中国は、トランプの家族を取り込むことにしました。家族とは具体的に、娘のイヴァンカさん、彼女の夫クシュナーさん、もう一人の娘ティファニーさんです。
駐米中国大使の崔天凱氏は、トランプ大統領の娘イバンカさんに巧みに手を差し伸べた。ワシントンの中国大使館で行われた春節の祝宴にイバンカさんが出席した姿は広く報道され、イバンカさんは両政府の分断に橋を渡した。イバンカさんの夫、ジャレッド・クシュナー氏もまた、中国事業のパートナーを通じて中国政府につてを持っている。さらに、トランプ大統領のもう1人の娘ティファニーさんは、ニューヨーク・ファッション・ウィークで中国人デザイナー、タオ・レイ・ウォン氏のショーをあえて最前列で鑑賞した。
そして、共産党の指令を受けた中国企業群も、一斉に「アメリカに投資し、トランプさんを助けます!」と宣言しました。
トランプ氏の私的な人脈を強化するため、中国で最も著名な起業家のジャック・マー氏はトランプ氏と会談し、自身が所有する電子商取引サイト、アリババで米国の商品を販売し米国に100万人規模の雇用を創出すると約束した。中国では民間企業にさえ共産党の末端組織が存在しており、国家の戦略的利益となると政府の命令に従うよう求められる。ジャック・マー氏は任務を背負っており、政府の方針にも沿っていた。ニューヨークのタイムズ・スクエアの屋外広告に、トランプ氏への春節の挨拶を掲載するため資金を提供した他の中国系企業100社も同様だった。
(同上)
中国では民間企業にさえ共産党の末端組織が存在しており、国家の戦略的利益となると政府の命令に従うよう求められる。
この部分、非常に大事ですね。中国では、どんな巨大企業のトップでも、習近平の命令にはさからえない。
2番目の理由は。
2.贈り物をする
これは、何でしょうか?
トランプ氏の企業帝国は物議を醸しているが、中国ではトランプ氏の商標に関する裁判が複数、棚上げ状態になっている。中国政府は、裁判所が共産党の影響下にあるという事実をはばからずに認めている。
(中略)
トランプ氏の商標登録の場合、必要な手続きは昨秋、派手な告知もなく迅速に行われ、裁判はトランプ氏の勝利で先週、集結した。
(同上)
習近平は、裁判所を動かして、トランプの司法問題を解決し、喜ばせたと。さすがは「人治国家」中国。