「最近の若いもんは……」という台詞は昔からありますが、いつの世も若手社員と上司の関係はギャップだらけ。しかし、ぼやいてばかりでは道は開けません。今回の無料メルマガ『毎日3分読書革命!土井英司のビジネスブックマラソン』の著者・土井英司さんが紹介しているのは、中立な立場から両者にアドバイスを送り、そのギャップを解消しようという一冊。これであなたの会社も快適になるかもしれませんね。
『なぜ若手社員は「指示待ち」を選ぶのか?』
豊田義博・著 PHP研究所
こんにちは、土井英司です。
本日ご紹介する一冊は、若手社員と上司の「働く意識」のギャップを埋めるためのとっておきの一冊。
以前にも、『ゆとり社員の処方せん』なんて本がありましたが、いつの時代もジェネレーションギャップは存在するもの。
対話だけですべてが解決できればいいですが、そもそもの認識違いがあったら、なかなかうまくいかないものです。
そこで、管理職に読んでいただきたいのが、この『なぜ若手社員は「指示待ち」を選ぶのか?』。
著者は、「就職ジャーナル」「リクルートブック」「Works」の編集長を経て、現在リクルートワークス研究所主幹研究員を務める豊田義博さんです。
現在の若手と管理職では、働く意識のどこに違いがあるのか、なぜその違いが発生したのか、どうすればギャップが埋められるのか、彼らが受けた教育、育った時代背景、職場で求められる資質の変化などをベースにまとめています。
キャリア理論や歴史的視点も織り込まれており、若手社員にも上司にも迎合しない中立的な主張が目を引きました。
上司に対しては「上下関係をやめろ」と言い、若手社員には「適職探し、天職探しをやめろ」という。しかもそこにきちんと根拠があるのが面白い。
この手の本は、極端な若手批判になったり、上司批判になったりすることが多いのですが、この本はバランスの取れた本だと思います。