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なぜデキる人は「理不尽な要求」をされてもイラッとしないのか?

藪から棒に「明日から残業代なしで毎日3時間残業しろ」と上司に言われたら、あなたはどう思いますか? 無料メルマガ『サラリーマンで年収1000万円を目指せ。』の著者・佐藤しょ~おんさん曰く、「そこでイラッとして怒るのは状況を主観的に見ているからであって、交渉の極意は物事を客観視すること」として、その「客観視」を身につける方法を伝授しています。

会話の極意は話す事ではなくて聞くこと

交渉の極意は相手のことを理解する事だと書きました。そして相手を理解するためには、相手にたくさん喋らせてあなたは聞き手に回ることだ、と書いたんですが、これが出来るようになるために絶対に必要になる概念があるんです。

社会人のほとんどが、この概念を身に付けていないからケンカが起こるんですよね。その概念とは、

 ● 自らを、そして状況を客観視すること

なんです。

客観視とは簡単に言えば、話されているそのこと、議論されているそのことを、自分とは全く関係のないものなのだと仮設して、自分自身の感情を排除するというワザなんです。例えば、あなたの上司が、

って言ったら、フツーの人は、

って考えて、「それは断りたい」って思うわけですよ。この、家に帰るのは毎日10時になるな、という思考は状況を主観的に見ているのです。だって自分事に置き換えて思考しているんですから。片や客観視の場合には、そこに自己は存在しないのですから、

って考えるわけです。これが状況の客観化です。

主観的にモノゴトを見ると、最初の「毎日3時間残業」で感情が揺さぶられて、さらに次の、「でも残業代は払えない」を聞いた途端に、

 ■ ざけんなよ、そんなのムリに決まってるじゃんか

って反応しちゃうんです。こういう感情むき出しの会話は交渉じゃありませんから。なぜ感情むき出しになったのかというと、あなたが状況を主観的に見たからなんです。

客観視が出来ていたら、先ほど書いたように思考がグッと広がるんです。グッと広がれば、それに対応して、相手に投げかける質問の質と量が変わってくるわけですね。

交渉で有利に立つためには、相手の持っている情報を全部手に入れてこちらの手の内は出来るだけ相手に見せない、という戦術が必要になるんです。そのためにはたくさん質問を浴びせかける、そんな質問を見つけるために、相手にドンドン話をさせる、そして自分の感情を立ち上げないために状況を客観視する、という一連のスキルが必要になるんです。

これは一種のゲームですから。

先ほどの例では、「残業代は払えない」という相手の言葉を客観視をしてみると、

なんて疑問が出てきますよね。あとはこの質問の答えをどうやって引き出すかという思考のゲームをやるんです。質問をすればするほど、さらに次の質問が生まれて来ますから。このキャッチボールを何度か繰り返したら、喋るのは相手だけで、こちらはひたすら聞いているという状況になりますよね。まさにこれが、相手の情報だけ手に入れて、こちらの情報は差し出さないという結果を生むのです。

交渉はこういう状態になった後にやるものなんです。

image by: Shutterstock.com

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【著者】 佐藤しょ~おん 【発行周期】 平日刊

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