ビジネスの世界で、取引先に請求書を出すことは当然の行為です。ところが、サラリーマンが給料をもらう時、会社に請求書を出す人はいませんよね? 今回の無料メルマガ『サラリーマンで年収1000万円を目指せ。』では、著者の佐藤しょ~おんさんが、外資系コンサルにいた時の経験も交えつつ、会社と自分の関係を“なあなあ”にせず、「自らの成果を相手に提示できる」請求書の効用について紹介しています。あなただったら、今月の給料をいくら会社に請求しますか?
請求書を出す自信
みなさんもビジネスパーソンとして仕事をする業務プロセスで、請求書を発行するってありますよね。
そもそも会社って、仕事をしても請求書を出さなきゃ支払い義務はありませんから。ほとんどの場合、請求書を出すまでおカネは振り込んでくれませんよ。これ、会社対会社なら当たり前の常識です。
それなのに、会社対サラリーマンになるとこの図式が壊れるんですよね。だってみなさん毎月会社に請求書を出したりしないでしょ。25日の給料日になったら何もしなくても、勝手に会社がおカネを振り込んでくれるじゃないですか。
私はこの習慣がサラリーマンをダメにしていると思うんですよ。
だってね、請求書って書く時に緊張しますから。いくらくれ、という金額を書き込む時に、どうしたってそのウラ側で、
- その対価として私は○○をやらせて頂きました
というのがあるわけでしょ。どうしてもそれを意識せざるを得なくなりますし、その時に、
微妙に反省だったり
- もうちょっとこれが出来たはずだった
- 来月はもっと頑張ろう
というネガティブな部分や、逆に
- よっしゃ、今月も頑張ったぞ
- 来月もこの調子でバリバリ頑張るよ
- もっと値段を上げた方が良いよね
みたいな気分になったりするわけですよ。どちらの気分になろうが、そのひと月をチャンと精算して、首をすくめようが、胸を張ろうが、どちらにしろ相手に向かって、
- 今月はこのような仕儀になりましたことをご報告致します
って言うのって、オトナのけじめとして大事だと思うんですよね。そこをナアナアにしてしまうのは成長のチャンスを捨てていますし、ましてやそのプロセスを踏まずに、給料が安いだの、ボーナスもっとくれだ、自分は評価が低いだの言うのは卑怯な気さえするんですよね。
評価の元となる実績を言語化して相手に提示していない、だからお互いの評価のすり合わせが出来てない、これじゃ関係性がギクシャクするに決まってるじゃありませんか。
私はサラリーマンを辞めた直後に、某外資系で数ヶ月だけ個人事業主としてコンサルをしたことがあるんですけど、この時には毎月、当初計画、実績、来月の予定、所感をまとめて出していたんですよ。これ、ひと月というタームでは非常に役に立つんですよ。
そもそも自分のやっている、任されている業務の価値が金額付きで分かるというか、認識させられるわけで、背筋がピシッとなりますから。
週報とか、月次報告書を書かされる会社があるんですが、あれじゃちょっと足りないんですよ。だって自分の手にするおカネとの兼ね合いが測定出来ませんから。同じ実績でも、月給20万の人と、40万の人とじゃその時の感情は全然別になるでしょ。
それを無理矢理にでも紙に検めさせるのが請求書なんですから。
毎月これを出さなきゃ給料をもらえないのだ、となったらサラリーマン諸氏も目の色が変わると思うんですけどね。
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