「どうして女は一言多いかね」「なんで男って気がきかないのかな」などなど、なかなか分かり合えない男と女。実はこれ、男女の脳の使い方に起因することが分かってきました。メルマガ『そうだったのか! この違いがわかれば、きっと許せる「男女の違い105」』に最新の研究結果が紹介されています。
最新の科学でわかる…男性脳、女性脳とは?
テクノロジーの発達により脳研究はかなりの速度で進んでおり、それに合わせて男女の脳の研究も進んでいます。そのために、今までよりはっきりと違いがわかってきました。今回は、より明確にわかってきた「脳の違い」についてのお話です。
男性にとってはやや怖いこと、女性はセーブしたほうがよいこともわかってきていますよ~。最後まで読んでみてくださいね。
さて、今回のキーワードは…
【男性】集中脳
【女性】全体脳
自分(たち)とは違うよ~と思われることもあると思いますが、何かの参考にしていただけたら幸いです。<(_ _)>
男女では、脳の使い方が違う
人間の脳の重さは、20歳の平均で
■男性:約1,340g
■女性:約1,240g
男性の方が、約100gほど重いといわれています。これは、年齢を重ねて脳細胞が死滅し軽くなってきても、ほぼ一生変わらないそうです。
でもですよ、体の大きさは女性の方が小さいので、それを考慮すると、女性の脳が小さいとはいえないのでは? と疑問に思いますが、驚くことに、同じ身長の男女、同じ体表面積の男女の脳を比べても、男性の方が重く大きいのだそうです。
ではこれは、男性の方が頭がいいことを示しているのか? というと、そうではないようです。知能テストなどでは男女の差はないですし、子どもの学力ではむしろ女性のほうがいいという結果も多く出ていて、知能はほとんど変わりなし、だそうです。
しかしながら、脳の重さ大きさが違うことは確かです。これは、いったいどういう仕組みになっているのか、どんな違いがあるのか、そこを見ていきましょう。今は、テクノロジーを駆使して、いろいろな研究やテストがなされているので、以前よりはっきりと脳の違いがわかるようになってきていますからね。
まずは、こんな研究結果から。
アメリカの脳研究(カリフォルニア大学、ハイアー教授)がPET(陽電子放射断層撮影法)で、数学のテスト時に脳内を流れる血液の量を目安にして、脳のどの箇所が活動しているか画像化しました。すると
《男子学生》
- オデコの横にあって記憶を保つはたらきのある側頭葉と、オデコにあたる思考力をつかさどる前頭葉の活動が上がった
- このことから、脳の特定の部分を重点的に使って問題を解いていたことがわかった
《女子学生》
- 側頭葉と前頭葉の活動に大きな上昇は見られず、脳全体の活動が活発になった
- このことから、脳全体を使って問題を解いていたことがわかった
のです。またさらに、脳の「神経結合」研究でも、こんなことが明確になりました。
ペンシルバニア大学 ラギニ・ヴァーマ准教授とルーベン・グール教授の最新「脳内の神経結合研究」によると、男女の脳の使い方に、大きな違いがあることがわかったのです(8歳~22歳までの900人の脳をスキャンし、科学的な方法で調査をした結果)。
《男性》
- 脳の前後の結合が強く、脳の前後をひんぱんに使う。後ろの脳で情報を処理し前に送り、その情報を前の脳が集約しどう対処するか決定する
- 男性は自分が見た内容を行動を結びつける能力と、何かを見つけたら、瞬時に対応する能力が高い
《女性》
- 脳の左右の神経結合が強く、脳全体を使う。脳のいろいろな異なる部位と結びついている
- 脳の結びつきがいいので、感情の対処もできやすいし、一度にいろいろなことができる能力が高い
これは、驚くほどくっきりと違う結果が出たということです。
空間認知、感情認知テストの結果は?
さらに、こんな研究もなされました。
■「空間認知テスト」
「空間認知」とは、知らない街で道を探すときや、エンジニアのシステム化の仕事などでも必要な能力です。テストでは、図形を使い、正しい形を当てる、どこにその図形が隠されているかなどを当てる、というテストがなされました。
一般的にこの空間認知能力は、男性の方が得意ではないかといわれていました。本当にそうだったでしょうか?
はい、このテスト結果は、「男性の方が認知能力が高い」と実証されました。科学的な実証テストでも、インターネット上での20万人調査でも、男性の方がいい結果がでたそうです。
男性は、図形を見て図形を理解することに必要な脳を使い、それに集中して、女性よりすばやく正解を出すことができたのです。次に、こんなテストもなされました。
■「感情認知テスト」
人間の感情を読み取る能力を測定するテストです。俳優さんたちが、表情を変えながら意味のない言葉をいい、それを見ながら、感情を読み取るというテストです。この「意味のない」言葉というのがミソで、何を言っているかわからないけれど、その表情を見て、どんな感情かを当てるというテストです。
一般的に、感情認知に関しては、女性の方が得意といわれています。本当にそうだったのでしょうか?
はい、このテスト結果は、「女性の方が感情認知能力が高い」と実証されました。
世界中で同様の調査してみても、男性より女性たちの方が、俳優さんのその表情から、喜怒哀楽の感情を素早く正確に読み取ることができたのです。女性にとっては、空間認知テストよりは、かなり簡単なテストだったようです。
ところが、このテストを受けた男性たちからは、「俳優たちが、何を言っているかのわからないので、どんな感情かわからない」という感想が多く寄せられたというのです。
つまり、男性は「言葉(言っている内容)と感情を結びつけている」ので、その言葉や言っている内容がわからないと感情も読みにくい、ということがわかってきたのです。その人の感情を読み取るのに、言葉とその内容が、必要だということですね。
このような、研究や認知テストから、
《男性》
- その事象に対処するのに一番効率のよい、または適した脳の部位を使う
- 感情を読みとるにも情報が必要
《女性》
- 女性は、どの事象に対しても、脳の全体を使い、その中から、よいと思われる方法を選択している
- 感情を表情から読みとれる
と、脳研究分野では認知されるようになりました。そしてそれは、日常生活で、こんなところにも現れてきているようです。
たとえば、男性がイヤなことがあった場合
《男性》
- 仕事や遊びに熱中すれば、それに没頭できて、悪い影響を引きずりにくい
《女性》
- 脳全体を使う傾向があるので、脳のどこかにイヤことが残り、それを引きずりやすい、忘れづらい
話をするとき
《男性》
- 大切なところだけポイントをしぼって話す
- 単純明快
《女性》
- 話があちこちに飛びやすい
- まとまりが悪い
気持ちや感情については
《男性》
- 言葉にすると理解するので、言わないとわからないことが多い
《女性》
- 言葉にしなくても、表情を見て、言葉にしなくても察する
- よく気がつく
などなど…でしょうか。
女性の方が、脳を全体的に使うので、どうしても脳全体を巡ってしまい、あれもこれも気になる、あれもこれも言いたくなる傾向が強く、男性にとってはイライラすることも多いかもしれません。
女性は、「脳全体を使う」「脳全体で考える」とぜひ、覚えておいてくださいね。
また、女性には、男性が「そっけない、気がきかない、察しない」と感じ、怒りを覚えることもあるかもしれません。
男性は、「その時に合わせた脳の使い方をするので話も短く、察することが苦手」な傾向があると、覚えておいてくださいね。
個人差があるので、そうでない方もいると思いますが、男女にこのような脳の傾向があるらしい、と知っておけば、ちょっとは、イライラやがっくりが少なくなる、はず、と思います(笑)。
image by: Shutterstock
『そうだったのか! この違いがわかれば、きっと許せる「男女の違い105」』 より一部抜粋
男女の違いを、様々な年代層への取材などを通じて自ら検証。「105の違い」にまとめました。「105もあるのぉ?」大丈夫です! むずかしいことは書いておりませんし、事例も身近で、読めばきっと、「そうそう」と頷かれることばかりだと思います。楽しみながら読んで、ちょっと実行して……みてくださいね。
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