【書評】あなたの職業は「道楽」か。明治の偉人に学ぶ仕事の意義

 

教師の職業を「道楽」と言うと、お叱りを受けるかもしれない。「道楽」の指すところの意味が、「本業」ではないからである。しかしもし仮に、教師の仕事を「本業」であると同時に「道楽」であるとして考えてみる。

学級を組織する、学力をつける、子どもを守るといった諸々は、間違いなく「本業」である。好むと好まざるとに関わらず必須事項であり、それこそが仕事の中心である。しかし、わくわくしながら教材の準備をしたり、わざわざ書かせた日記を読んでコメントするのは、「道楽」であるともいえる。やりたくてやっているからである。いや、それも本業だ、と言われればそれまでだが、やらなくてもよいのである。好きでやっているのだから、やはり道楽であるともいえないだろうか。

ちなみにその視点でいくと、私にとってのセミナーや執筆活動は、間違いなく「道楽」である。人々の役に立てたり、喜んでもらえることは嬉しい。100%自分がやりたくてやっている活動である(しかも、やめても誰にも迷惑をかけない)。

他にも、この本には

  • 人生即努力・努力即幸福
  • 二杯の天丼はうまく食えぬ

など、名言揃いである。慶応年生まれの人物の言葉だが、平成の時代を生きる私たちにも大いに役立つ。「働く」ということを考える上でも、おすすめの本である。

生きているうち働けるうち日の暮れぬうち(相田みつを)

日々働けることに感謝し、周りにも感謝したい。

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