中国当局が、香港の書店経営者を拘束。スウェーデン国籍かつ重病人

 

中国ではつい先日まで重要会議の2中総会が開かれていましたが、そこで、憲法に習近平思想を明記することが決定されました。昨年の党大会では党規約に自らの思想を記載させた習近平ですが、さらに憲法にまで盛り込ませることに成功しました。現役の指導者の思想が憲法に明記されたのは、毛沢東以来2人目ということです。

大した実績もない習近平がここまで権力を掌握できたのは、やはり反腐敗運動による見せしめ効果が大きかったといえるでしょう。誰も習近平に逆らえなくなってしまったために、建国の父である毛沢東に並ぶほどの「評価」を手にすることができたわけです。しかし、誰がどう考えても、習近平の実績は毛沢東どころか、鄧小平にも及びません

習近平もそれがわかっているので、余計なことを言う人間は、どんどん逮捕、拘束しています。19日には、憲法改正を提言し、国家主席を選挙で選ぶべきだとインターネットで主張した人権派弁護士が拘束されました。これくらいの発言でも、拘束されてしまうのがいまの中国です。

中国 憲法改正提言の人権派弁護士を拘束

中国では企業内に共産党の支部組織をつくることが義務づけられており、その動きは外資にも強まっています。そのことは以前のメルマガにも書きました。さまざまな監視体制が強化されているのです。

また、アメリカ企業のAppleは今年の2月末から、中国拠点ユーザーのiCloudのデータセンターを中国に開設してこれまでのデータをそこへ移管し、その管理は中国の政府系企業が行うことを決めました。これにより、中国国内のユーザーからは、メールなどが中国当局に閲覧されてしまうのではないかという危惧の声が上がっています。

中国のiCloud暗雲 アップル、中国企業に運営移管

これまで政府に批判的な的なメールを送った過去がある中国人は非常に危険です。また、やり取りした相手も特定できますから、それが外国人だった場合、中国へ行けばやはり逮捕・拘束の危険性が高まります。

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