口癖、食べ方、味付けの違いなど、「そこ?」と思うような離婚原因は多々あります。しかし、収入や体型は努力で変えることができても、知らぬ間に受け継がれた「家庭内文化」というものを変えるのは非常に難しいようです。今回の無料メルマガ『システマティックな「ま、いっか」家事術』では著者で既婚者でもある真井花さんが、家庭内文化の重要性と悪い文化の断ち切り方について、わかりやすく解説しています。
家庭内文化
さて、本日は知らない間に身体に染み着くもののお話。
結婚すると、パートナーとのいろいろな文化の差に驚きますよね。既婚者のみなさんには、きっと経験があるはずです(*^ー゜)。私はお皿の少なさに驚きましたね(^Д^)。実家が大人数だったせいもありますが、とてもたくさん食器のある家庭に育ったので結婚して食器棚を見て「え? コレだけ?」と思いました。
ま、考えてみれば、オットは非常に少ない人数で暮らしていたので、トーゼンだったわけです。ま、もっとも、今ではオットの方が「もう、この食器飽きたから他のを買おうよー」とか言っています。まったくいつの間にそんなオトコになったんだか( ̄ー ̄)「
他にも、いろいろありますよね。ちょっと挙げてみると
- バスタオルの洗濯頻度
- 靴下のたたみ方
- 食事のときの会話
- お皿や取り箸の使い方
- 家族のイベントの重要性
- お風呂の入り方
……あれ? 全部私が驚いたヤツかな?( ̄∇ ̄)
こうした具体的な振る舞いだけでなく、もっと抽象度というか無意識度の高い行為も育ってきた家庭内文化の影響を受けているんですよね。たとえば
- 好みでないプレゼントをどうするか
- 風邪を引いたときの食べさせてくれるものがなにか
- 賞状や記念品を飾ってくれるかどうか
- 外出先から帰宅したときの応対がどんなふうか
- イイことがあったときどんなふうに喜んでくれるか
- 苦手な食べ物は食事で出て来た場合に食べるか
……これ、自分ではほとんど気がつけないですけど、結婚すると違いに気がつくようなモノですよね。いつの間にか振る舞いとして身に付いてしまっていて、誰かから指摘(多くの場合厳しい話として)されないと解らない。そして家庭内…特にパートナーとの間でコレが食い違っていると、かなりキツい(><。
特に、ここで難しいのは、双方かあるいは一方だけでも
非常に悪い文化を持っている場合
です。悪い文化って、具体的に言うと
- 帰宅しても仏頂面で「ああ」だけ
- 自分の好みでないプレゼントは捨てちゃう
- 風邪を引いても病人食なんか作ってくれないし家事や用事はそのまま放置
…こんな感じです。読んでるだけでも胸の底が冷えそうですよね。こんな悪い文化も、家庭内で継承されてしまうんです。その人自身に悪気がなくても、この文化と付き合う方は結構苦労するはずです。しかも家庭内の悪い文化は、シビアで悲しい体験として心の傷になっている可能性が高いでしょう。
こういう悪い文化に直面した場合、どうするのか。
ま、ありきたりですが、
より良い文化を取り入れること
です。やっぱりなんだかんだ言っても、どう見てもこのやり方の方が好み云々を超えて、「良い」と解ることがありますよね。
- 好みでなくてもプレゼントには「ありがとう」
- 風邪をひいたときにはおかゆやおじやで看病する
- 輝かしい賞状やトロフィーはリビングに飾る
- 帰宅してきた人には「おかえり♪」
- 良いことがあったらハイタッチ
- 苦手な食べ物でも一応は箸をつける
…この方がより良いのは、たとえ相対化できなくても解りますよね。圧倒的にこの方が温かく幸せですから。
朝や帰宅時のあいさつなんて常識でしょ、と思われるかもしれませんが、空気の冷えた家庭ではあいさつも和やかにされないものなんですよ。あるいは、子供が運動会で活躍した写真とか賞状とかリビングに飾ってあるだけで、子供は自分が大切にされていると感じるんだそうです。
もうひとつは、自分の生活態度や愛情表現が「自分のやり方」にすぎないことに気づくこと。
正直なところ、なんと言ってもコレだと思います。良い悪いとは別のところの話です。特に家庭内での、というか夫婦間のイザコザの大半は、この「自分のやり方」にこだわりすぎ、
他のやり方があることを認めないこと
に由来しているように思えます。読者さんからいただくメールとか飲み会での話しとかからそう感じるんです。
たしかに自分はそのやり方で育ってきた、生きて来たけど、別のやり方で育ってきた人もいるし、それでちゃんと生きてこれたってことは、別のやり方でも問題がないんですよ。単に慣れているかどうかというモンダイにすぎないわけでね。
「ま、そんなやり方もあるのかも(0~0)」くらいに受け止めて、お互いに徐々にお互いのやり方に慣れていったらいいと思うんです。
家庭内の文化は、人生に重大な影響があります。少しでも幸せで豊かな文化を育んでいきたいですね。
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