植木等さんの「スーダラ節」、最後のフレーズは「わかっちゃいるけどやめられねぇ」。つまり、たとえダメサラリーマンでも大人は行為と結果の因果関係を理解しています。ところが子供はそうとは限りません。今回の無料メルマガ『システマティックな「ま、いっか」家事術』では著者の真井花さんが、子供に因果のパターンを認識させる習得法を紹介しています。
バカにつけるクスリ
さて、本日はバカにつけるクスリのお話。
お子さんがいらしゃるご家庭では、日々いろいろな悩みがあると思います。我が家でもひょんなことから親戚の子を期間限定で養育中なんですが、いや~、子供っていうのは実に
- 予想外のことをやる
モンですね。中でも驚きなのが
- そんなことしてどうなるか解らないの?
というようなコト(たいてい悪いコトだけど)をやってしまうことです。オトナから見れば、文字通り火を見るよりも明らかな
- それやっちゃったら、後がマズいでしょ
というような、『後』が想像できないんですよね。
そして実は、いわゆるアタマがイイとは、この
- 『後』を想像出来ること
を言うんです。ま、敢えて別の言い方をすれば、
- 原因から因果関係で結ばれた結果が分かる
ということでしょう。こういう行為(原因)をすればどんな結果になるのかが解らないんです。
たとえば
- 友達のおもちゃを奪った→叱られる
カンタンに言えば、こんなカンジですよね( ̄∇ ̄)。基本的にはこれと全部同じで、長い時間経過した後の結果まで考えることができるほどアタマがイイのです。
でね。これはフツーは、成長するととも結果も予測できるようになるモンだと思うんですよ。
…難しいのはココからです。中には
- なかなか出来るようにならない子もいる
ということです。
行為と結果が因果関係で繋がらない、あるいは結果自体が浮かんでこない。出来るようにならないということはそういうことですよね。これ、どうしたら出来るようになるんでしょうか?
これについて面白いアプローチがあるそうなんです。それがなんと
- 小説をたくさん読ませる
んだそうです。行為の結果の予測とは、ある意味での
- パターン認識
です。つまり
- パンを盗む→捕まる→刑務所に入れられる…
- 夏のあいだ遊ぶ→秋に食べ物がなくなる→餓えて死ぬ…
- カメをバカにする→居眠りする→カメに抜かれる…
- いたずらでウナギを逃がす→漁師の母親が死ぬ→後悔する…
ホントに星の数ほど小説はあるわけですが、どんな小説もある出来事や行為があり、それが機縁となって結果を生み出し事態を変えていき、さらに別の出来事を生み出して…という流れになっていますよね。
これが
- 行為→結果
をパターン認識させてくれるというんです。
ここで、養育中の子にもモノガタリを浴びせるほど読ませてソレナリに未来予測ができるようになりました。と言えるならカッコイイんですが、さすがに
- ソコまで手回しは良くありません(≧◇≦)
まず、この処方箋が必要な子たちは、なにより浴びるほどなんて『読めない』んですから。
我が家でもそれは同じで、我が家にある小説なんか全然ムリなので、
- その子に合ったずっと易しいレベルの小説から
始める必要があるでしょうね。
バカにつけるクスリはない。でも、バカでもモノガタリを読んだらアタマがよくなるかもしれませんよ。
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